16年度グッドデザイン賞金賞の座間駅
「ホシノタニ団地」を視察しました。
築50年の団地エリア価値再生プロジェクトです。
座間駅は小田急沿線でワースト5の駅力(乗降客2万1千)で、
とても低い状況でした…
駅前に廃墟があることで、街全体の価値を下げていたのです。
2011年に小田急電鉄はブルースタジオ大島芳彦氏に依頼、座間駅前の
廃墟となった小田急電鉄の社宅(4棟100世帯)を
リノーベーション(再生)することになります。
〈街のリブランディング(この街だけの『物語』を紡ぐ) 〉→
◯ネーミング(星谷寺から)
◯VI(ビジュアルアイデンティティ)世界観の統一
◯プロモーション(ブログ「ホシノかけら」で世界観を訴える・
イベント「ホシノタニマーケット(小田急主催)」800人以上参加)
社宅という閉ざされた空間を「開かれた空間」へ。
耐震工事、リノーベーション(戸当たり500万円)
を経て、1・2号棟(2棟)を一般賃貸住宅、
3・4号等(2棟)を座間市市営住宅として
一括賃貸しています。
駐車場を廃止して、広場として街に開くことにします。
一階部分には、市営子育て支援センター(4号棟1階)と
農家カフェ・貸し菜園(アグリメディアへ委託)、
ドッグランを設けて地域に解放しています。
「ホシノタニ団地」へ再生することで、
都内や横浜から移住もあり、
一般55戸、市営住宅40戸が満室になりました。
〈社宅リノーベーションのポイント〉
【あなた】
鉄道会社の公共性
沿線の人口維持
【ここ】
駅前団地・広場(利便性)
沿線最安値の賃料
首都圏に近い
【いま】
子育て世代と高齢者の共存共生
郊外の衰退、人口減少
「こどもたちの駅前ひろば」というビジョンに
→ 駅前のまちづくりを歩行者中心のまちづくりへ
一階を住民のためだけでなく、
地域のためのスペースに解放する
(子育て支援センター・カフェ・菜園・ドッグラン等)
自動車が乗り入れることの無いこの環境を
「子どもたちが安全に遊べる駅前広場」
「街のみんなが集える広場」へ
私と公の間、「共」へ
連鎖によって、周辺の商業施設まで発展することに。
「物件」を共感の環と当事者を生む「物語」に