全国市議会議長会研究フォーラム | 石川巧オフィシャルブログ「すべては三浦のために」Powered by Ameba

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一期一会を大切に、神奈川県議会議員石川たくみのブログです。
<私の目指す政治活動>
 ○自立的な生活経済圏     ○誇りの持てる教育
 ○一人でも多くの三浦ファンを ○より身近な市政に

岡山シンフォニーホールで開催します
「全国市議会議長会研究フォーラム」に出席しています。
全国から集まる市会議員で岡山市内が一杯です。


基調講演「人口減少時代と地方議会のあり方」元総務大臣、
「消滅可能性都市」を発表した日本創成会議座長の増田寛也氏。

社会保障人口問題研究所が厳密なデータに基づき作業したのが、
5月に発表した「消滅可能性都市」です。
それは統治機構の問題ではなく、
今日々の人口減少に対してどうしていくのか?
今働く場、学ぶ場を作っていくのか?
東京一極集中で良いのか?考えていかなければいけません、
日本と違って、世界的企業は地方都市に立地しています。


人口減少の要因は2点、
①20~39歳の若年女性の減少と
②地方から大都市圏への若者の流出。
少子化対策と東京一極集中対策を
同時に行う必要がある。

人口が急激に増えたのはここ100年。
2008年の1億2808万人をピークに減少に転換。
中位推計で2050年に9708万人となる見通し。
人口が減るのが何故悪いのか?という意見もあるが、人口が急減すると、
設備や資源配分の関係で弊害が生じる。

2013年に出生率が1.43に回復。
しかし、出生数は約103万人で過去最少。
今後も減少していく。

世界の主要都市に比べて東京の人口シェアが極めて高い。


「消滅可能性都市」の定義…
2010年から2040年にかけて、20~39歳の若年女性人口が
5割以下に減少する市町村。
若年女性増加率上位都市は、「産業誘致型」か「ベッドタウン型」。


【極点社会の到来と東京のブラックホール化を回避するために】
○国民の希望が叶った場合の「希望出生率」の実現を基本目標とし、
結婚をし、子どもを産み育てたい人の希望を阻害する要因を除去する。
○若者が家庭を持ちやすい環境づくりのため、雇用•収入の安定、子育て支援に取り組む。
また、男性の育児参画を促進し、長時間労働を是正する。
○必要な費用は、「高齢者世代から次世代への支援」の方針の下、
高齢者対策の見直しにより捻出する。
○東京一極集中に歯止め。地域資源を活かした産業を創出し、生まれ育ったふるさとで家庭を持ち、
生涯を過ごせる社会を実現する。

国民の希望出生率1.8を目標とする。
出生率1.8は20代後半女性の結婚割合が60%(現在40%)になれば可能。

【東京一極集中に歯止め】
若者に魅力のある地域拠点都市に。
投資と施策を集中することが重要。
○人口減少に即した「新たな集積構造」の構築
○地方へ人を呼び込む魅力づくり
○地域経済を支える基盤づくり
○都市高齢者の地方への住み替え支援


【コンパクトな拠点とネットワーク】
人口減少が到来する中、各種機能極点に
集約しないまま放置すれば、機能は劣化していく。
行政•医療•福祉•商業等各種サービスの生産性を高め、よりよいサービスを提供するためには…
⚪︎機能を拠点に集約し「コンパクト化」
⚪︎コンパクト化した拠点と周辺地域をネットワーク化

「サービス提供機能としての人口規模」
スタバのあるまちは27万人以上等
10万人都市圏をいくつか繋いで、
20~30万人都市圏を形成すれば、
サービス施設の立地維持が可能

「三大都市圏」に対しての
「地方中枢拠点都市」
相当の人口規模と中核性を備える「地方中枢拠点都市」が、近隣市町村と
「連携協約」を締結し、役割ごとに具体的な取組を実施。
「定住自立圏構想」
「集約とネットワーク」の考え方に基づき、中心市と近隣市町村が相互に役割分担し、
連携•協力することにより圏域内の生活機能の確保や圏域の活性化を推進。


地域の自治が滅びようとしている。
自治力を発揮するために、選挙に選ばれた議員が率先して取り組むべきだ。
地方議会としては、人口減少と高齢化に立ち向かわなければいけない。
地域を維持するためには、
若者が希望する雇用や子育てについて、真剣に考えるべき。
そのためには、若者の意見を反映させられる議会にしてほしい。
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「全国市議会議長会研究フォーラム」1日目第二部
パネルディスカッション「分権改革と地方議会のあり方」

コーディネーター: 牛山久仁彦(明治大学教授)
パネリスト:林宣嗣(関西学院大学教授)
      穂坂邦夫(元志木市長)
土山希美枝(龍谷大学准教授)
      城本 勝(NHK解説副委員長)
則武宣弘(岡山市議会議長)

牛山:分権改革20年。
自治体の機関、役割も増えている。
首長の権限が強くなっている。
二元代表制というのを、どのように機能させ、
強い首長をコントロールしていくのか?

林:①議会改革論議の問題
現在の議会改革は経費削減の延長線上。
「議員が多すぎるのではないか」
「議員はボランティアで良いのではないか」という主張に潜む問題
議員定数は一義的に決まるものではない。
欧米の議員との違いがある。
議会を活性化して、いかに負の連鎖を断ち切るか?考えなければいけない。



②二元代表制のメリットをいかに活かすか?

大事なのは、首長と議会の緊張関係
政策の過去の総括、継続性がしっかり行われているか?
多様な住民の代表が議会
歪な議会構成 少ない女性とサラリーマン、若者
人口減少→議員を減らす→議会機能の低下
財政再建の時代から地域再生の時代
人口減少は財政力を弱める
地域の課題は「地域力を強化し、人口•企業の流出を食い止める」こと。
自治体はガバンメントの自治体から
ガバメンスの時代へ


穂坂:市長•県議の経験から
市長になってはじめて議会の存在の大きさを知りました。
今、議会は存亡の危機にあるのではないか?
①議会の権限•役割をもう一度理解して欲しい。人口減少、コンパクトシティ、
このような時代変化に対してどうすべきか?
②議会はチェック機能ではなく、政策提言機能を持つ議会へ
首長は執行機能を持つが、政策提言は議会で良いと思う。
③政策提言機能を持つためには、議会意思の統一すべき。
地域の課題を理解し、各会派の共通認識を持たなければならない。
少数意見を大事にする。



土山:「自治体」高度成長期を経て、
地域の主体になってきた。自治体な政府化。2000年の自治体改革へ
首長の権限強化に対して・・・
議会は、地域の課題に取り組み、
我がまちでどの政策を選ぶのか決断していく。
議会はまとまれば強い。


城本:マスメディアの視点から地方政治地方議会について。
問題意識として一番の問題は、
今有権者から遠い存在だと思われている。
期待感がなく不信感・・・

自分たちが何をやっているか?住民に見えるようにする

強いリーダーに対する期待→

個性的な首長に人気が集まる
全うな判断をする議会に



則武:議員の立場から
地方分権が進んで住民が分権に実感を持っているでしょうか?
首長が住民と直接交流を図る試みをしている。
市民協働が進んでいる。議会の監視機能が弱まっている。
オール議会力が必要。
議会という組織を機能させる。
地域の多種多様な意見を聞きながら、問題をあぶり出し、
課題を解決させていくべき。



【議会の役割とは?】どのような役割が期待されているのか?

穂坂:自治律法機能•政策提案機能•チェック機能
今までは議会は問題提起だけだった。
これからは政策提言。


土山:議会としての意思形成、可視化が必要。
合意形成ではなく意思の集約を目指すべき。
議員の力を議会の力にすべき。


林:地方分権が、うまくいっていない。
先進国では地方分権がトレンド。
地域経営をするためにどのような分権が必要か?議論されている。
地域再生に必要なのは、社会の発展性、内発型発展。
住民の支持が得られなけれは発展出来ない。
市民全体の多様な声を議員が集約していく。

則武:議会の中で、岡山市が何をやっているのか?
どのような課題を知らしめて、市民の声を聞く。これが望ましい姿。

ゴミ袋有料化、議会としては唐突感から可決せず、継続審査へ。
議会として、市民説明会を要望し、納得した上で可決した。


城本:議会で大事なのは、住民の合意を得ること。
現状の政策提言では、職員の立案能力は議会よりも上。
昔は利益分配型だが、これからは、不利益分配型、

コンパクト化、機能集約はどこかが切り捨てられる。
どうやって納得してもらうか?
住民の合意形成を作り上げるという大事な役割がある。
そのプロセスをしっかり見てもらう。



【議会は変われるのか?】議員の不祥事等

土山:議会は変わっている。
私の調査する議会では一期目二期目ばかりで入れ替わりが激しくなっている。
議会での市民参加をどう取り入れていくか?


林:増田先生の基調講演は、このままいくと、
地域は大変なことになりますよ、ということ。
議会も変わらなければいけません。
地域課題を掘り出し、どんどん議論すべき。
具体的な地域課題があると、住民な関心は上がる。

中長期的ビジョンが大事。

今の一年は先の10年のビジョンを見据えて議論して欲しい。
議会は住民の代表、そのためには様々な仕掛けをして欲しい。
税金がどう使われているのか、わかりやすく説明出来るように。

説明責任がしっかり果たせているのか?
サイレントマジョリティに耳を傾けられるように。

城本:変わらなければならない。問題はどう変わるか?
変えなければいけないのは、有権者の意識。選んだ側にも責任がある。
そうでなければ議会も変われない。地方自治は民主主義の学校である。

則武:話題の政務活動費で岡山市議会の会派は、政策提言集を作りました。
分権が後退する恐れもある。
気をつけて頂きたい。

議会の役割•権限を市民の皆様に理解してもうように。
議会基本条例、住民の皆さんが知らない。情報交換、発信をすべき。
個性ある地域を作るべき。


穂坂:変わろうとする気持ちが高まっている。
市民の皆様との合意形成の仕方として議会が政策を語るべき。
政策立案を目指すべき。

議会にスタッフが足りない、というが首長に出してもらうべき。
市の最大課題は、議会室として意思表明していくべき。
議会自ら課題設定していき、局面を変えていくべきだ。