6次産業化☆実践交流会in海業プレイス | 石川巧オフィシャルブログ「すべては三浦のために」Powered by Ameba

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一期一会を大切に、神奈川県議会議員石川たくみのブログです。
<私の目指す政治活動>
 ○自立的な生活経済圏     ○誇りの持てる教育
 ○一人でも多くの三浦ファンを ○より身近な市政に

三浦市では、農漁業と観光の連携による地域活性化
「6次産業化」の取り組みが進められています!

主催はみうら•食のモデル地域実行協議会。
当協議会は、平成25年度農林水産省主催の
「日本の食を広げるプロジェクト事業」に応募し、
農林水産大臣からモデル地域として認定を受けています(全国で32地域が認定)。



みやじ豚ブランドの宮治勇輔氏 講演
演題「一次産業を、かっこよくて•感動があって•稼げる3K産業に」

このままだと、日本の農業はどうなってしまうのか…?
そんな危機感で実家養豚農家に戻る。
株式会社みやじ豚は、家族経営、日本平均の半分の規模。
養豚にゆったりしたスペース、兄弟だけを一緒にする→
豚のストレスを軽減すると、
臭みなくジューシーで柔らかい肉質になる。

これからは農産物販売だけでは食べられなくなる→
近所のブドウ畑の下のBBQ場を借りて「みやじ豚バーベキュー」。

直販を目指す


<彼を知り己を知れば百戦危うからず>
リサーチして強み違いを知る
血統•えさ•環境→他社は環境へのこだわりが少ない
「環境」の違いを強みとして訴える。

<みやじ豚のビジネスモデル>
「ドロップシッピングモデル」…商品を持っていなくても、
自由にその商品を販売できる。
在庫を持つ必要がない
売れたら売れた分だけ利益が積み上げる

農協に全量出荷して一つの問屋に入れる
そこから顧客へ直送する→
問屋へアウトソーシング
テーブルミートは、部位によって売れ行きが異なる

「一頭の豚で2回商売する」

農業界は顧客の創造をしてこなかった。
6次産業化で一番大切なのは「顧客創造」


<みやじ豚が活用した湘南の地域資源>
湘南のゆったりした空気
弁慶果樹園(BBQ施設)
湘南の食材(野菜•米)

「ないものはつくる」ではなく、「あるものをどう活かすか」

<BBQマーケティング>
営業の努力を減らす行為
①新規顧客開拓コストが必要ない
②B to C→ B to B
(消費者を引き付けてから飲食店へ)
③美味しいだけでは広まらない
④イベントは持ち出しではやらない
⑤付加価値=顧客のクチに近づくこと

6次産業化とは?→新しいビジネスモデルを作ること
みやじ豚は販売手法を変えた

<ブランド化に必要なポイント>
①味…人間の味覚は曖昧 味の差別化は難しい
②ネーミング…地域ブランドより個人ブランド
 地域ブランドは諦めて、先ずは個人ブランド、
 地域のヒーローを作る
 地域に度量が必要
③希少性
④物語…何をどう伝えるか?
「うんちく」と「こだわり」
「動機」と「情熱」
五感に訴える→だからバーベキュー
いかに地域に来てもらうか?主人公は顧客、人をたてる
⑤販売チャネル
ここでしか手に入らない
販路は複数持っておく
農産物の価格下落は、販路が一個だから。

ブランドとは?→指名買いをしてもらうこと

BBQの売上はたったの5%

直接想いを伝えるしかない。
ニッチャー戦略 規模の拡大をしない。
「顔の見える関係」は対話のできる関係




ローマ法王に米を食べさせたスーパー公務員、高野誠鮮講演

演題 「可能性の無視は最大の悪策」
過疎限界集落をどうするか?→
まずは稟議決算を全部やめたい、と訴えた。

過疎となった現実、判断を間違えた上司たちに
判断をして欲しくてなかった。
失敗したらどうするか?何もしない人から言われた。
どんな立派な計画書を作ったら高齢化率は下がるのか?下がらない。

本当にやらなければいけないのは、
「行動」。
実際やってみればいい。

農業は、流通の業態を変革が必要

お米を売ってみたが、失敗だらけで4、5年かかった

対策の結果→
高齢化率の改善
農家収入のアップ

マイナス思考の人間は、失敗することをしゃべる

必要なのは、論理する力でなく、『理念』
(愛と知恵)
「地域、組織を一人の人間として」


<戦略> 戦略とプロデュースの繰り返し
①人を動かす、「メディア戦略」
②「ブランド戦略」
③「交流戦略」過疎の村に大学生
烏帽子親農家制度
携帯電話は繋がらないけど、心が繋がる
大学生を預かると年寄りが元気になる。
受け入れ慣れしてくる。
農家カフェ

外電に採用されるまで、
しつこくFAXを送り続けて
外国マスメディアに取り上げられた。

日本人は、外国人が評価すると、興味を示し出す。

〈マネジメント化〉
人工衛星で分析
美味しい米だけ直売する

〈ブランド戦略〉
消費者が買った商品を他者に語れるか?
美味しいと言える証(人工衛星)

〈ロンギング効果を利用する〉
人の持っている物使っている物への関心
人的影響力(皇室、ローマ法王、米大統領)
→皇室 断念
→米ブッシュ大統領 突き返される
受け取り拒否
→ローマ教皇献上米 として認められる
バチカンのように小さなまち
日本で初めて米を売った。それまでは屏風のみ。

<売らないのが売る方法>
地元で売らない。
一番高い米、お酒を売る。
結果、大手百貨店、
ANAやJAL国際線ファーストクラス向け

<農家が株式会社をつくる>
女性だけの意見を取り入れる
ブランドを選ぶのは、主婦層。

<目指すのは「にぎやかな過疎集落」>
モナコ公国宮殿料理人アラン•デュカスと組んでプロジェクトをやっている。

<究極の安心安全食材>→腐らず枯れる野菜を目指す。
自然栽培米•ジャポニック

行政ら黒子、主役は農家
役人→役に立つ人
反骨精神で公務員をやっている



『パネルディスカッション』
演題「三浦市6次経済化とブランド化
~その方法論を巡って」
パネリスト:宮治勇輔•高野誠鮮•
農水省食料産業外食産業室長山口靖。
コーディネーターは木村乃氏。

山口:「日本の食を広げる
プロジェクト事業」を推進し、
三浦市がモデル地域に認定された。
部分最適ではなく、
「全体最適」を考えたい。
農業だけでなく、あらゆる産業が
関わらないと駄目。
食と文化、食と福祉、食と観光等
食を中心としてどう活性化していくのか?
コミュニティビジネスでも構わない。
農業の独善だけでなく、地域全体を考えたい。

宮治:地域の文化との関わり、
何故みやじ豚BBQに足を運ぶのか?
ここでしか味わえないもの、
ここでしか体験出来ないもの。
オンリーワンを目指している。

高野:石川県で何を見せるか、
というと殿様(専制君主)の文化。
そうではなくて、
我々は、受け入れにくい過疎を
「にぎやかな過疎集落」という
新しい文化で発信している。

山口:台湾のモスバーガーの味は
日本と全く違う。
台湾の人はしょっぱいのが苦手。
和食も現地化一般化が必要。
一方和食が単価の高い料理となっている。
市場をセグメント化していかなければいけない。

高野:不安感はなく、なんとかなる、
と思っている。失敗し続けてもやる。
ルイヴィトンと組もうとしたりした。
一年間で米900俵しか出せないため、
マスで考えない。
電通と組んで日本産農産物を売り込む
「チームジャポニック」を推進している。

宮治:一日三食限定のパン、豆腐等
お土産で大事なのは、地元の人が
自信を持って勧められる商品。
みやじ豚と行政の関係では、
6次化認定事業等一緒にやっているが、
引っ張られて無理してやることはないと思っている。
自分がやりたいことありき。

山口:補助金に合わせて事業をやる必要はない。
農家だけで、
地域の6次産業化は出来ないと思う。
高野:過疎の村をなんとかしよう、
という時に役所のやり方では無理、
このままではこの市は潰れる、と思った。
企業家(アントレプレナー)魂がないと無理、
職員のやっていることは自己保身ばかり。
サッチャーの名言
「論議するなら男に任せておけばいい」
役所が提供できるのは理念、哲学。
私心があれば失敗する。
うまくいきはじめると賛成者が増えてくる。
成功するまで失敗し続ければいい。
高額商品を売る時にお米がつくように、
付加価値を付けてきた。
小さいことを考えてたら、
小さいことしか出来ない、それでは駄目。
シナジー効果(他所がうまくいくと、うちもうまくいく)、
「慈悲利他」を考えるべき。
三浦市にはたくさんの宝が眠っている。

宮治:三浦は地域ブランドがあると思う。
自分はニッチャーとして、まずは個人、小さな単位で始めていく。
足を引っ張り合わず、一人儲かる人間をつくっていく。
元気な人が増えると、地域が元気だと言われる。
これが地域ブランドに繋がる。やはり、人。
地域資源の一番は人。
人めがけてお客さんが来るようにしなければならない。

結局、オンリーワンを目指すこと。
BBQをやってる養豚業者はうちだけ。
ヤル気のある人と一緒にやるべき。


山口:ひとつ言えるのは「ダムカレー」の失敗のように、
地域に根差していないものはブランドにならない。
那智勝浦は温泉が出るし、世界遺産にも登録されている。
しかし泊まったホテルに地元の食事が出ない。
那智勝浦のマグロは築地に行ってしまう。
地方で商品開発をするが、プロダクトアウトになっていて売れない。
最初から販路や売り方、消費者の見え方を考えて商品開発をすべき。
成功例として、今治の道の駅「さいさいきてや」25億円の売り上げある。
鯛飯が300円で売っている。

木村:足元にある身近かなものに宝が眠っている。






※6次産業化とは…?

農漁業などの1次産業の従事者が加工(2次)、
販売やサービス(3次)まで手掛けることです。

これまでは、三浦市内の漁師が独自に取り組んできたケースが多かった。
今回は1次産業から3次産業までが一体となって
地域内で金を回す仕組みをつくろうとしているのが特徴。
13年度は主に市外の人が実費で参加するまち歩きツアーを開催しました。
食べ物や歴史的な建物、自然環境などの地域資源を洗い出します。
調査結果を基に消費者のニーズをまとめるマーケティングの研究会を
同年度に立ち上げるほか、6次産業化に取り組む人材育成研修会の開催、
食の展示会(FOODEX JAPAN)へも出展します。