浅子は、銀河鉄道999に乗りました。

メーテルもいます。

むしろメーテルが乗せてくれました。

999はぽーっと汽笛をならし、地球を出発しました。

スネ夫みたいな声の車掌さんが定期を見たいとしつこく言うので、車の運転免許書を出したら、車掌はこの運転免許書は更新しなければならないことを教えてくれました。

運転免許の更新は3800円もかかります。

しかも2時間の講習も受けなくてはいけません。

めんどくさいですね。

とりあえず、更新は誕生日1ヶ月までは大丈夫なので、それまでメーテルと旅をすることになりました。

まず、火星に着きました。

ムチ子に以前教えてもらった、岩に坐る火星人がいました。

火星人は「火星人hooooーーー!!!」と叫んで、メーテルを火星から追い出そうとするのです。

メーテルは「どうして私を追い出そうとするの?私は火星人と仲良くなりたいのに。」と泣いていました。

アニメのメーテルは最終回にしか泣きませんが、今日のメーテルはちょっと泣き虫さんです。

結局、メーテルは火星人とは仲良くなれず、木星に着くまで999でシクシクシクシク泣いていました。

メーテルは泣き顔も美しい。

泣き顔をニコニコ動画に投稿するつもりでムービーを撮りました。

ところが、メモリ不足で保存が出来なかったのです。

もうそろそろ何時間も泣かれたら、うっとおしいくなりました。

いくらメーテルの涙は美しいからと言って、鼻をズルズル鳴らされたら、何かガラガラと崩れるものがあるのです。

私はメーテルの涙を止めるために言いました。

「メーテルや。いい加減泣くのやめぃ。火星人は気難しいんだ。さっき会った火星人は、喪服っぽいアンタの服が嫌いだったんだ。次に会う時は、私の緑色のスカート、レインボーマフラー、ビックロング小人帽子を貸してあげるよ。そしたら、火星人だって喜ぶよ。仲良くしてくれるからね。」

ようやくメーテルは泣き止み、コートの襟のところに付いているボンボリをむしりはじめました。

さて、木星に着き、木星人に会いました。

木星人は木製でできているかと思いきや、みんなトイレットペーパーの形をしています。

道を歩いていた木星人に話しかけました。

木星人「いやはや、我輩はトレッパーであるですぞ!君たちをうらめし山にご招待するでありますぞ!」

このトレッパーという木星人にうらめし山に連れて行ってもらうことにした。

メーテルはうらめし山に興味があったのだろうか、にこにこして着いてきた。

うらめし山にはマジョリーヌという魔女がお化けを増産していた。

なぜか気が合ったのか、メーテルとマジョリーヌが仲良くなっていた。

マジョリーヌの他には、茶色で頭の頂点にしか髪が生えていないホーリーと、早口でしゃべるキャンディーと、ボーダーを着たピートンがいた。

こいつらにハッピーターンを食べさせたら、下僕になると懇願してきた。

私をはめるつもりなのだろう。

断固断り、999に戻った。

だが、メーテルはうらめし山で暮らしたいと言って、999を降りることになった。

メーテルは「さよなら!!」も言わずに去っていった。

メーテルは最期までよくわからないヤツだった。

私は地球に帰ることにした。




[ナレーション]

人はいう、

999は浅子の心の中を走っていた列車だ、と。

浅子はふと思う。

浅子の旅は始めから浅子の旅一人ではなかったのだろうかと。

メーテルは浅子の青春を支えた幻影。

たくさんの若者の中で生まれ、通り過ぎていく明日への夢。

今万感の思いをこめて汽笛がなる。


さらば浅子


さらばメーテル


さらば銀河鉄道999

さらば青春の日々・・・・・・・・・・・・・



(999最終回より)