木曜日になりました。

日本の多くの地域で、梅雨入りが「平年より」かなり遅れていますが、今の日本は、「梅雨」とは関係なく大雨に注意が必要になっているように思います。

もしかすると、「梅雨入り(宣言)」「梅雨明け(宣言)」という、日本らしい文化は消えていく運命にあるのかもしれません。

私たちの「季節感」や「風物詩」は、今後大きく様変わりしていくのでしょう。

夏休みの「感想文の宿題」に向けて、6月3日(月)~5日(水)に、

『第70回青少年読書感想文全国コンクール「課題図書」~小学校低学年の部』
『2024年 感想文マニュアル 初級編』
『2024年 感想文マニュアル 中級編』

をブログにアップしておきました。

みなさんのお知り合いで、夏休みの感想文に困っている人がいらっしゃいましたら、教えてあげてくださいね(おせっかいかもしれませんが)。

コピーして印刷していただいたら、少しはお役に立てるかと思います。

また、夏休みに次のようなイベントが開催されるとのことです。

『小学生ビブリオバトル・ワークショップ in こども本の森中之島
https://www.mojikatsuji.or.jp/news/2024/06/13/8490/
公益財団法人 文字・活字文化推進機構
 本の面白さや、読んで感じたことを発表しあう書評ゲーム「ビブリオバトル」。
 昨年小学生を対象として京都丸善、有明ガーデン、多摩市立中央図書館の3会場で開催し、大好評をいただいた「小学生ビブリオバトル・ワークショップ」を今年度も開催いたします!
 ワークショップ形式で行いますので、初めてのお子さんも簡単に挑戦できます。
 関連イベントや絵本の読み聞かせも同時開催予定です。ぜひご参加ください!

開催詳細
【日時】2024年8月6日(火) 13:00~16:40 (予定)
(12:30~受付開始)
【会場】こども本の森中之島 (大阪市北区中之島1-1-28)
【対象】小学校5~6年生 14名 
※ワークショップに参加されるお子様・保護者の方は、
     実施時間(12:30~17:00)に限り、こども本の森中之島への来館予約は不要です。
※応募者多数の場合は抽選となります。
【締切】    
2024年7月15日(月・祝) 23:59
【参加費】無料
【持ち物】お気に入りの本1冊、筆記用具

 小学校低学年向けワークショップ「Honkids!」も同時開催!
 同日の午前中に、小学2~4年生向けの絵本をキーワードにしたワークショップ「Honkids!」を開催予定です(要事前申込)。』

詳しくは『公益財団法人 文字・活字文化推進機構』の『小学生ビブリオバトル・ワークショップ』のサイトを訪れて確認してくださいね。

夏休みのチャレンジとしては、十分楽しめるものだと思います。

さて、前回のメルマガの続きで、『プレジデントオンライン』の記事、

『ゲームやYouTubeを取り上げてはいけない…「頭のいい子」を育てるために親が子に繰り返すべきフレーズ 「本を読みなさい」とうるさく言うのは逆効果』
https://president.jp/articles/-/81777

に関して考えてみたいと思います。

⑧一定程度の語彙が備わっていないと難しいかもしれないので、はじめは「絵にして説明させてみる」ことからはじめてもいいかもしれません。家庭内でも折に触れ、子供に「教えて」と聞いてみてはいかがでしょうか。

『語彙が不足している子どもたちは、絵で書いて理解を進めることも有効なんですね。低学年の子どもを持つ親にとっては嬉しい情報です。うちの子はお絵描きが好きなので、早速チャレンジしてみます。』

私も、特に小学1年生~2年生の読解練習で、この手法を用いることがよくあります。

段落ごとの内容をまとめる際に、

「この段落に書いてある『イチゴの実と種の関係』を絵に描いてみよう!」

と声をかけるわけです。

「先生より上手に描いてみて」

と、ホワイトボードに下手くそな絵(私の実力通りの絵ですが)を描いてみせると、子どもたちは楽しそうにイチゴの実や種をノートに描き始めます。

ものの仕組みや実験に関する問題文では、仕組みや実験の過程を絵で表すと、文章でまとめるときより強く印象に残るようです。

学年が上がっても、段落の内容の理解を深めるために、メモを取るような感覚でささっと簡単な絵を描いてみるのもおススメです。

⑨子供に「遊んでばかりいないで勉強しなさい!」と言うのは、子供が「いずれ自発的に勉強するようになる」と信じていないからです。これを続けていると、困ったことに「いずれ」が遠ざかります。

『「自発的に勉強するようになると信じていない」とありましたが、私も我慢しきれず、つい「勉強しなさい!」と注意してしまいます。「いずれ分かってくれる」と信じたいですが、365日24時間隣で見ていると、「ずっとこのままだったらどうしよう」と心配になるばかりです。みなさん、ほんとうに我慢できているのでしょうか。』

前回のメルマガでも考えましたが、子どもの自主性が芽生えるのを「寛容な心で待つ」ことが大切なのは当たり前ですよね。

しかしながら、ずっとお子さんの隣にいるお母さんにしてみれば、「ハラハラする場面ばかり」かもしれません。

その結果、「分かっているんだけれど、つい口を出したり手を出したりしてしまう」、そんなお母さんが多いのは間違いないでしょう。

ただし、一方で、「自主的な勉強の意義や価値」を体感することがないまま受験勉強を続け、

「小学5年生~6年生あたりで大きく失速してしまう、あるいは受験断念に追い込まれてしまう子どもたち」
「なんとかかんとか中学受験を乗り切ったものの、中学・高校の6年間で大きな壁にぶつかってしまう子どもたち」

などが少なからずいることも事実です。

実際に、私が予備校で担当した受験生たちには、東大寺学園・西大和学園・大阪星光学院など、錚錚たる私立中高一貫校出身の浪人生もいましたが、彼らは、「勉強は大切だ」という基本姿勢が身についていないのではないかという印象でした。

特に中学受験において、子どもを「前から引っぱり後ろから押して」なんとか帳尻合わせのような合格を手にしても、「問題を先送り」しているだけのように思います。

中学受験(小学受験)~大学受験のどこかで、「子どもの自主性を培う時期」を経験しなければならないとしたら、やはり、少しでも子どもが幼い時期に、親も「寛容や我慢」を身につけるべきでしょう。

⑩「勉強はしておいたほうがいいよ、あとあと役に立つよ」といった優しい言い方でも同じです。正論を言われると、子供は自分で考えなくなるのです。親の言葉に反射的に対応するだけで、「今、勉強しなければどうなるだろう?」と、自らの思考を働かせることにはなっていません。

『「子どもにとって正論は決して良くない」と言われると、親は、どんな風に声をかけたらいいのでしょうか。親って、子どもを納得させるときに正論を言いがちですよね。すぐに、「あなたのために言ってるのよ」って言っています。もう、よく分からなくなりました。』

そうですよね。

親は、自分の正当性を高めようと、少々エラソウニ「正論」をいっているように思います。

私自身、自分の子どもに対して、

「勉強はしておいたほうがいいよ、あとあと役に立つし、君には、勉強が似合っていると思うな」

とエラソウニいった覚えがあります。

親にとって都合が良い「ド正論」ですね。

確かに、「正論」をいわれる側には、なにやら「重苦しい思い」が残りそうです。

子どもにとっては、

「反論できないし、かといって、素直に従いたくないし」

という重苦しさです。

「正論」を口にするなら、親がその「正論」に従っている姿をみせる必要があります。

子育てはほんとうに難しいものです。

⑪言いたくなってもぐっとこらえて、子供に考えさせましょう。そうしてこころの脳を鍛えていくと、自制心や思考力を使って行動に移せるようになるのです。そのときをじっくり待つのも、親に必要な「自制心」かもしれませんね。

『子どもに対して、厳しいことばかりを言いたくないのですが、それでも、気がつくと厳しい口調になっていることがあります。子ども自ら考えて行動することが大切だと分かっているのですが、親としては、少しでも早く正しい結論にたどり着いてほしくて、先回りして「正しい選択」を押し付けてしまうこともあります。やはり我慢が足りませんね。』

もちろん、子どもの自主性を尊重することは大切で、親なら誰もが分かっていることでしょう。

それでも、たとえば中学受験となると、親は、

「子どもが成長するのを、じっくり待ってなんかいられない」

と焦りが募ります。

6年生の1月(首都圏なら2月)という受験日が大きく立ちはだかっているわけですから、そこから受けるプレッシャーは半端ではありませんよね。

それでも、「寛容に待てる」とは親が成長することです。

子どもが頑張っているのに、親が成長しないわけには行きません。

最後に、次の『週刊現代』の記事を紹介します。

『「塾代だけで年300万」高すぎる教育費に絶句…地方から東大を目指す親子が明かす、「首都圏名門一貫校」の「驚愕の実態」
https://gendai.media/articles/-/130423
■ある日、小学生の娘が突然「東大を受験したい」と言ってきたら……?
 本作『たちつて東大』は、漫画家・斎藤かよこさんが、娘の中学受験から大学受験までをサポートしてきた、自身の経験をもとにしたエッセイ漫画だ。
 昨今、地方と首都圏の教育・受験格差はますます拡大している。
 東京大学が発行した『大学案内2024』によれば、令和5年度に一般選抜で入学した東大生2997人のうち、東京出身者は1008人、関東出身者は1725人に及び、全体の約57%を占める。2009年度以前は、関東出身者は50%未満だったが、2010年度以降からは過半数を占める状況が続いている。
 新潟県在住だった斎藤さん親子は、東大受験のため首都圏に住まいを移し、私立中学の受験に臨むことになる。
 地方出身者が東大を目指す―――。その苦労の実情を語ってもらった。
■「とにかくお金がかかる」
 首都圏の中高一貫校を受けるにあたって、都市部出身者でも頭を悩ませるのがその高額な学費だろう。しかも地方からとなれば尚更だ。新たに首都圏の住居費まで捻出しなければならない。
 斎藤さん自身も最も課題に感じた点は、とにかく「お金」だったと話す。
「入学金から住まいまで……作中でも出てきましたが、牛肉に換算すると、牛が絶滅してしまうのではないかと思うほどお金がかかりましたね(笑)」
■塾代だけで年300万円
「学費と合わせて、塾代もとんでもないんです。正規の値段だと24万円でした。模試の判定で月謝が変わり、娘は特待生資格を受けられたのでなんとか通えましたが、それでも高かったですね」(斎藤さん)
 大手塾の模試費用なども含めれば、フルで月30万を超える。それだけで年間300万円をゆうに超える金額だ。
 東京大学の学生生活実態調査によれば、東大生の親の6割以上が世帯年収950万円以上。これは全国平均値の564万円をはるかに上回る数字だ。
「娘が進んだ中学では家庭教師をつける方も多かったのですが、それも先生の大学レベルで金額が変わる。実際、東大や慶応などの難関大学の学生さんだと最新の受験事情も理解しているし、学校ごとの問題の傾向もよく分かっているんですよね。でも、塾代とは別にまた何万円もかかる」
 ときには「お金を出さないと成績が上がらない、的確な情報が得られないのでは」と、不安を感じることもあったそうだ。
「でも、やっぱりうちはそこまでは出来ない。なので、自分たちで対策を打ち立てる方向で頑張りました。
 大学ごとの問題の傾向だけでなく、学校の理念や考え方を娘と話し合って、『この大学は、こういう人材を欲している。なら、○○が出来る子に入ってほしいと思うだろうから、△△の分野を頑張ろう』とか。そういう感じで対策を立てるようにしましたね」』

いかがでしょうか。

この記事では、【もっと読む】として、

『小5の娘から「東大に行きたい」と突然言われた母が語る「子どもの受験」で「もっとも大事なこと」』
https://gendai.media/articles/-/116004

という、同じ筆者の過去記事も紹介されています。

中学受験を扱った『二月の勝者』というマンガ(ドラマ化もされました)も話題になりましたが、この筆者の『たちつて東大』も読んでみたくなりました。

入手して読了したら、また紹介したいと思います。