5月最初の木曜日になりました。

今日・明日は灘校の文化祭ですが、東大寺学園の文化祭の情報も出てくるようになりました。

興味のある方は、以下のX(旧ツイッター)をフォローしてくださいね。

『4月25日(木)
東大寺学園文化祭「菁々祭」- RESONANCE -閉幕!
@seiseisai_tdj
皆さん、いよいよ今年の菁々祭のテーマ発表の日が近づいてまいりました??
テーマ発表までの約2週間、過去の菁々祭のテーマを振り返っていこうと思います??
それでは第47回菁々祭のテーマから振り返って行きましょう!!!
#振り返るseisei #60seisei』

能登半島地震から4か月経ちました。

少々古いのですが、次のような記事(『読売オンライン』、4月8日付)がありました。

『津波で使用不可の漁網やロープ、行政は災害ごみと認めず…廃棄費用の負担に漁業者「再建の足かせ」
https://www.yomiuri.co.jp/national/20240408-OYT1T50049/
 能登半島地震の津波で使えなくなった網や浮きなどの漁具が、石川県内の漁港で山積みとなっている。災害廃棄物(災害ごみ)に認められないためで、このままでは廃棄に自己負担が必要となる漁業者らは「再建の足かせとなる」と嘆く。一方、被災者支援につなげようと漁具を再利用する動きも出てきた。(大場暁登、高橋健人)
  珠洲すず 市三崎町の 寺家漁港で1日、漁師ら約15人が破れた漁網や絡まったロープを回収していた。漁具は、港の一角に積まれて保管されており、約100万円をかけて産業廃棄物業者に処分を依頼するという。
 津波で漁船が流された漁師(61)は「住宅再建や船の購入で支出がかさむのに、ごみ処理にまでお金がかかるなんて」と肩を落とす。
 地震や津波で壊れた家具や家電などの災害ごみは、被災者らが自治体の仮置き場に運び込み、その後、無料で廃棄される。だが、漁網などは「津波による被害か、以前から放置されていたのか判別できない」とし、各自治体では産業廃棄物扱いとし、漁協での処理を求めている。
 環境省によると、東日本大震災では岩手、宮城両県で計5万トン以上の漁網が津波の被害を受け、特別法で災害ごみとして処理された。石川県漁協は「漁業の復旧復興の足かせになりかねない」と同様の対応を要請している。
(以下省略)』

一方岸田首相のゴールデンウィークは、能登半島にも行かずに外遊のようです。

以下は、4月27日付の『中日新聞WEB』の記事です。

『岸田文雄首相、大型連休期間中は外遊へ… 「能登半島はほったらかし」「被災地で現況を視察しろよ」非難の声
https://www.chunichi.co.jp/article/891142
 岸田文雄首相は大型連休期間中に、フランスと南米を訪問する。能登半島地震による復興がなかなか進まない中での外遊に、ネット上では「はあ?能登へ行け」との声が上がった。
 岸田首相は来月1日から6日間の日程で、フランスのほかブラジルとパラグアイを訪問。フランス・マクロン大統領との首脳会談や経済協力開発機構(OECD)閣僚理事会に出席し、ブラジルでは日本の首相として10年ぶりに政策スピーチをする。26日に林芳正官房長官が発表した。
 これを受けX(旧ツイッター)上には、「外遊だらけで能登半島はほったらかしです」「被災地で現況を視察しろよ」「ゴールデンウイークに海外へカネのバラマキ旅行か、能登へ視察はいつになる」と非難する声が挙がった。
 27日には、岸田首相が翌28日投開票の衆院島根1区の補選への応援演説に入る、と各社が報道した。これに対しても、「能登より選挙。国民より保身」「行くべき場所は、島根じゃなく石川だろう」などと批判がうずまいた。
 岸田首相の石川県訪問はこれまで、1月と2月の2回にとどまっている。れいわ新選組代表の山本太郎参院議員が24日の参院予算委員会で、今月8~14日に訪米した岸田首相に対し、「アメリカではなく奥能登に行っていただきたい」と求めている。』

岸田首相の政治理念をじっくり聞きたいものです(まったく期待はしていませんが)。

さて、新学期が始まって1か月経ちました。、

親元を離れて独り暮らしを始めた大学生も多いと思いますが、このゴールデンウィークに、次のような記事に関して、一度親子で話し合うのはいかがでしょうか。

①も②も『東洋経済education × ICT編集部』の記事(どちらも編集しています、すみません)です。

①『若者の加担が増える「闇バイト」、無知が命取りになる「SNSや知人の紹介」の罠 「トクリュウ」に関われば「破滅の道」しかない
https://toyokeizai.net/articles/-/742685
 近年、青少年が闇バイトに加担するケースが増えている。「闇バイト――凶悪化する若者のリアル」(祥伝社新書)の著者である社会学者の廣末登氏は、闇バイトに一度でも関わってしまうと「破滅への一方通行の道しかない」と警鐘を鳴らす。福岡県更生保護就労支援事業所長や保護司、ノンフィクション作家として多くの犯罪事例を見てきた廣末氏が、闇バイトの現状と、新年度が始まるこの時期に教員や保護者が知っておくべき注意点について解説する。
■「闇バイト」とは何か?
 近年、闇バイトに加わった者の逮捕が相次いでいる。そうした事件報道を見て、「なぜ、すぐに捕まる無計画な犯罪に手を出すのだろうか」と疑問に思う方も多いのではないだろうか。
 SNSなどを通じて闇バイトに応募すると、最初に、応募者の身分証明書のコピー、緊急連絡先と称して実家の住所、電話番号、家族構成や、勤務先などの個人情報の提出を求められる。これにより、応募者が犯罪性に気づいて辞めたいと申し出ても、首謀者から「実家に行くぞ」「ネットに個人情報を晒すぞ」などと脅され、犯罪を継続するよう強制される。闇バイトが減らないのは、こうした仕組みも関係している。
■「SNS」や「知人」など身近な接点
 身近なところが接点となる。警察庁が、2023年に特殊詐欺の被疑者1079人を対象に、その供述や証拠から「受け子等になった経緯」を集計したところ、「SNSから応募」が506人(46.9%)に上り、「求人情報サイト」(53人、4.9%)や「インターネット掲示板」(21人、1.9%)も含めれば、ネット上での勧誘が半数を超えている。また、「知人等紹介」も297人(27.5%)と、生活圏での接点も油断できない。
 闇バイトの勧誘は「~するだけ」「~を運ぶだけ」などと具体性に欠く仕事が多いが、いざ蓋を開けてみると、立派な犯罪である。そんな仕事で高額報酬がもらえるはずがない。このような誘いは闇バイトの可能性が高く、友人であったとしても断る勇気が必要だ。
(以下省略)』

省略部分には、次のような小見出しが並んでいます。

■なぜ青少年たちは闇バイトに応募するのか?
■捕まるのは末端の「闇バイト要員」ばかり
■環境が変わる新学期だからこそ注意したい

②『大学生のマルチ被害額で最大50万円が多い訳、「SNS」「モノなし」で拡大する罠 「お金がないので」という断り文句は通用しない
https://toyokeizai.net/articles/-/746097
 大学生のマルチ勧誘の被害が増えている。幾度批判を受けてもなくならず、最近では20代以下の被害者が目立つ。SNSを利用した巧妙な手口や、暗号資産などの投資商品をエサに若者たちを誘い込んでいるという。マルチ勧誘の被害が増えている背景、新たな手口、そして対応策について、京都産業大学法学部教授で弁護士の坂東俊矢氏に聞いた。
■大学生の孤独感や経済的不安感がマルチ被害につながる
 国民生活センターの調べによれば、マルチ勧誘の相談件数はここ数年、平均で年間1万件ほど。そのうち約半数が20代からの相談だ。被害者の圧倒的多数が若者であり、特に大学生になったあたりで狙われるケースが多いという。その背景を、京都産業大学法学部教授の坂東俊矢氏は次のように語る。
「コロナ禍の影響で周囲との関係性が希薄となる中、つながりを求めてマルチ勧誘に入れ込んでしまうのです。マルチ商法は、商品を介在とした『つながり』の勧誘という性格を持っています。最近の大学生は、それほど豊かな生活を送っているわけではありません。
 教科書を買うにもきゅうきゅうとしたり、リモート授業に必要なパソコンを買うにもしんどい思いをしたり。バイトが必須となり、そうしなければ相応の生活ができないという現実があります。ほかにも、昨今話題の老後資金への懸念や、いわゆる『勝ち組』への憧れなどで、経済情報に明るくならなければいけないという焦りもあるでしょう。
 いわば、コロナ禍での孤独と漠然とした経済的不安感が重なって、マルチ勧誘に誘い込まれてしまうのです」
 マルチ勧誘は昔から存在し、度々新たな手口が生まれ、大学生も定期的に被害を被ってきた。かつてはネズミ講と呼ばれたが、手を替え品を替え、最近ではネットワークビジネスや、MLM(マルチ・レベル・マーケティング)とも呼ばれている。
「マルチと言うとダークなイメージがあるため、名前を変えて、イメージを払拭したいのでしょう。『これはマルチではなく、ネットワークビジネスだから安心』という誘い文句には注意です。
 実際、特定商取引法では『連鎖販売取引』と呼ばれていて『マルチ』という言葉が出てこないのも、若者にはわかりにくく難しいところです」
 大学生をターゲットとしたマルチ勧誘の手口で特徴的なものの1つが、SNSを使って何かしらのコミュニティに誘い込み、内部で様々な情報提供をして最終的に取引に組み込むというものだ。昔はサークルやバイト先で拡がるものだったが、現在はSNSで結びついたグループがそうした場となっている。
「大学生でも『マルチ』と聞けば、もちろん警戒できます。しかし、対面であれオンラインであれ、仲間やグループ、サークルといった枠組みで人間関係が構築され、その中で取引が始まってしまうと、なかなかそこから逃げられないのです。
 また、SNSでは、実際にマルチを首謀している者を特定し、つかまえるのも困難です。ロマンス詐欺も同様ですが、最低限相手の本名と住所がわからないと、事件として対処できない。加えて、昨今は『モノ』ではないものが商材にされており、余計に首謀者にたどり着くのが難しくなっています」
 最近のマルチは「モノなしマルチ」と言って、投資の権利や暗号資産、副業紹介など、商材に実体がないケースが増えている。
「若者は『名前は聞いたことがあるが、実態や評価はわからない』ものに引っかかりがちです。暗号資産などはその最たる例。やらなければ乗り遅れるという雰囲気が蔓延していて、それにのまれて焦燥感が出たところに付け込まれるのです」
(以下省略)』

省略部分には、次のような小見出しが並んでいます。

■大学生でも50万円以下の融資を受けられる構造も問題
■断り文句に「お金がないので」は通用しない

どちらの記事も、引用元を訪れてぜひ全文を読んでみてくださいね。

今回も、前回、前々回のメルマガにいただいたお返事を紹介します。

まず、『平成25年の灘中の国語1日目』についてのお返事です。

『うちの子は、<大問2>の⑥の「列強」という言葉の意味が分かりませんでした。問題に正解できるかどうかだけでなく、問題文全体をしっかり読んで解答に関係ない部分も確認品ければと痛感しました。思わぬところに「語彙力の落とし穴」があるんですね。また、恥ずかしいことに、③の「自論→持論」は、親の私もなかなか気がつきませんでした。「じろん」とは「自分の考え」という意味だから「自論」でいいとすっかり思い込んでいました。問題文に間違いが一か所あると分かっていても気づかないとなると、思い込みはほんとうに怖いですね。』

そうですね。

「列強」のように、普段あまり耳にしない言葉に強くなるためには、復習する際に、

「正解したけれどたまたまではなかったのか」
「問題全体をどれだけ理解できているのか」
「間違いの選択肢の意味は分かっているのか」

などを、親子で確認する必要があります。

また、ひとたび思い込んでしまうと、盲点になってますます気づきにくくなりますが、この種の問題では、

「間違いがあれば正しなさい」

という形式の出題もあります。

そうなると、問題は格段に難しくなりますし、語彙力養成の道はさらに険しくなります。

とはいえ、語彙力は一生の宝物ですから、一歩一歩前に進むしかありません。

『うちの子は、<大問4>の②「伝家の宝刀」、④「角をためて牛を殺す」、⑤「存亡の危機」、⑧「学問に王道なし」、⑨「全勝力士に土がつく」などが分かりませんでした。特に⑧が分からなかったのはショックでした! また、④の「角を矯めて牛を殺す」の意味は難しいですよね。』

確かに、⑧が分からなかったと聞くと、私も残念です!

また、④の「矯める」は少々難しい語ですが、「矯正」という熟語を思い出すことができればイメージがわくかもしれませんね。

いずれにしても、子どもたちには、ぜひ「学問の王道」を進んでほしい(?)ものです。

『<大問6>は、条件を理解するだけでもたいへんでした。普段漢字ドリルをするときも、音読みや訓読みをもっと意識しないといけませんね。また、正解を確認すると、難しい言葉が並んでいます。子どもには難しすぎますが、6年生になると、分かるようになるんでしょうか?』

正解例を再度並べてみると、

ア:長湯-湯水-水路-路頭-頭領-領地-地上-上空-空輸-輸出
イ:親身-身分-分母-母子-子女-女優-優美-美味-味覚
ウ:青田-田畑-畑作-作成-成算-算出-出自-自他-他者
エ:朝夕-夕刊-刊行-行進-進展-展開-開国-国有-有力

となりますが、特に難しい漢字は使われていません。

ただ、「熟語」として考えると、子どもたちにはあまり馴染みのないものが含まれています。

漢字のしりとりやパズルでは、

「簡単な漢字の組み合わせなのに、熟語としては難しい」

がポイントになりそうです。

この問題に出てくる熟語も、親子で確認してみてくださいね。

前々回のメルマガで紹介した『プレジデントオンライン』の記事

『「ノートを作るのをやめたら成績が伸びた」異色のキャリアを持つ東大教授が学生時代"実際にやっていた勉強法"』
https://president.jp/articles/-/79279

にもお返事をいただきました。

ありがとうございます。

『「ノートを作るのをやめたら成績が伸びた」という記事を紹介いただいてありがとうございます。全文を読んでみました。先生のおっしゃる通り、キャッチーなタイトルですが、中身はごく常識的なものでした。タイトルに踊らされてはダメですね。』

ネット上には、「タイトルは刺激的、内容は普通」というパターンの記事は多いですね。

この記事の小見出しを再度並べてみると、

■最初は一生懸命ノートを作っていた
■中身を覚えたり考えたりすることがおろそかになっていた
■ノートは自分さえ読めればいい
■ノートがない方がしっかり覚える気構えができる
■数学の証明の図などはきちっと書いてみる
■勉強や研究のやり方を自分なりに工夫するのが大切

という内容です。

「一般的なキレイなノートは不要、自分流のノートを確立しよう!」という至極まっとうな提案内容なのですが、まっとうなタイトルでは閲覧数を稼げないのでしょう。

みなさんも、ネットの記事はタイトルだけで判断することなく、情報内容を賢く取捨選択してくださいね。