木曜日になりました。

新学期が始まったと思いますが、みなさん、ワクワクした気持ちで毎日を過ごせていますか。

前回のメルマガでも書きましたが、不安なことがあったら、家族でゆっくりお話して、少しでもリラックスしてくださいね。

この時期になると、灘校の文化祭が気になる方も多いでしょうが、今年もそろそろX(旧ツイッター)で以下のような情報発信が始まりました。

気になる方は、ぜひチェックしてくださいね。

『第78回灘校文化祭「ODYSSEY」@Nada_festival
4月2日
第78回灘校文化祭「ODYSSEY」まであと30日!
今年は昨年より30分長く5月2・3日の9:00~15:30に開催します!
また、無制限開催ですのでどなたでもお越しいただけます♪ぜひお越しください!』

さて、4月3日に、お隣の台湾の東部沖で起きた地震では、これまでに13人の死亡が確認され、6人と連絡が取れなくなっているとのことです。

東日本大震災や能登半島地震などの際には、迅速に日本に援助の手を差し伸べてくれた台湾ですから、決して他人事ではありません。

能登半島地震の復旧が進んでいない状況では、台湾の被災者の方々に「全力で支援」とまではいかないかもしれませんが、親日の台湾のみなさんに日本もできる限りの支援をすべきでしょう。

能登半島地震に関しては、前回のメルマガで『静岡新聞』の記事、

『能登地震3カ月、避難なお8000人超 断水の完全復旧見通せず「人間的な生活送れない」』
https://www.at-s.com/news/article/national/1442500.html?lbl=10400

を紹介しましたが、「人間的な生活送れない」という日本の被災者の現状にお返事をいただきました。

『「人間的な生活を送れない」という言葉をどう受け止めたらいいのでしょうか。私たちに何ができるのでしょうか。テレビを観ると、大谷くんの話やお花見の話ばかりで、正直うんざりしています。裏金問題の大甘な処分も納得できません。被災者の方々のお気持ちを思うと、こんな日本に絶望感さえ感じてしまいます。』

他にも、この文言に少なからずショックを受けた方からお返事をいただきましたが、政治家を筆頭に情けない人たちばかりの日本では、絶望感いっぱいとなるのも仕方ないことでしょう。

日本も台湾も地震大国ですが、台湾の被災者対策には頭が下がるという記事もたくさんあります。

以下の『TBS NEWS DIG』の記事はかなり詳しいものです。

『台湾地震 須賀川記者が震源に近い花蓮市内を取材 救助を待つ人は700人超… 一方で、避難所は地震から4時間で設置 倒れたビルでは早くも撤去作業が…【news23】』
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/1097024?display=1

ぜひ、このサイトを訪れて全文を読んでみてください。

こちらも、前回のメルマガで紹介した『関西テレビ』の記事ですが、

『【万博工事で事故】たまった可燃性ガスに引火 トイレ床100平米が破損 夢洲の地下にはメタンガスが』
https://www.fnn.jp/articles/-/678390

その後、後追いの検証記事がありません。

博覧会協会は、「大屋根」建設の進捗具合を報道陣に公開しましたが、上記の「爆発事故現場」は公開していないようです。

「大屋根」を取材したマスメディアのみなさんは、「爆発事故現場」の取材の方が重要だと考えないのでしょうか。

子どもたちを万博に招待する案も出されていますが、地震や台風、豪雨などへの対策も含めて、万博の「安全・安心」に関する情報はあまり聞こえてきません。

ここでも、日本のマスメディアの「取材力・検証力」に関して、その不甲斐なさが際立ちます。

『日刊ゲンダイヘルスケア』の記事、

『「夜型」の人は無理に「朝型」にシフトしないほうがいい 病気や死亡リスクが上昇する 睡眠を制する者が健康を制す』
https://hc.nikkan-gendai.com/articles/280142

にもお返事をいただきました。

ありがとうございます。

『「世の中の多くのテストや仕事が、午前中から始まる」状況下で、子どもたちをどう導けばいいのでしょうか。うちの子は朝が苦手で、毎朝、起こすのにバトルが勃発します。』

そうですね。

私も、「だからどうしたらいいのか」というモヤモヤが残っています。

わが家も毎朝のように苦労した経験がありますが、

「あなたはどうも夜型のようだから、違った道を進むべきかもしれないわね」

などと、簡単に割り切れることでもなく、やはり専門家から「現実的な対処方法」が出てくるべきでしょう。

朝起きて通学する必要がある現状で、「遺伝子的に夜型かもしれない」子どもたちにどう対処すべきなのか、上記のような記事には、後追いの情報が待たれます。

『プレジデントオンライン』の記事、

『「中学受験はリスクが大きい」元塾講師が小学生の親に「高校受験の知識もつけて」と勧める深い理由 多くの家庭が直面する"5つの想定外"』
https://president.jp/articles/-/78696

にもいくつかお返事をいただきました。

『中学受験が「取り扱い危険物」であることは、日々十分に感しています。しかしながら、中高一貫校の「高校からの受験枠」はどんどん減っているようですし、そもそも中学時の「内申点を稼ぐことの不条理さ」という問題もあります。「高校受験の知識もつけて」というアドバイス自体は納得できるのですが。』

まったく同感です。

中学受験が「取り扱い危険物」であるのと同様に、高校受験も「取り扱い危険物」であり、両者のメリット・デメリットを正しく評価する必要があります。

どちらの受験を「わが家の選択」にするにせよ、まず、中学受験が抱える諸問題を理解する必要があります。

この記事にある「5つの想定外」について考えてみたいと思います。

『1 思っていたよりお金がかかる』

教育産業にどっぷり浸かってきた私に論じる資格があるのかは微妙ですが、「各家庭の経済力」は大きな問題です。

どんなに賢く「教育産業」を利用したとしても、一定以上のお金が必要になるのは確かでしょう。

しかも、中学受験は、「わが家はここまでしかしない」と固い決意で始めても、「走り出したらなかなか止まれない」ものです。

ましてや、周りの子どもたちみんなが「走り続けている」環境にいれば、「戦線離脱」はほぼ不可能だといえます。

子どもが小さいうちに、大学受験までの「長期的展望」を持って、経済的にも「理にかなった計画」を模索することになります。

もちろん、つねに微調整を加える必要もあります。

『2 思っていたよりサポートが大変』

小学3年生の2月から「進学塾の4年生」が始まり、「本格的な中学受験」に立ち向かうことになります。

親は、子どもの精神面・体調面に気を配るとともに、丁寧なスケジュール管理をする必要もあります。

また、テキストやテストの整理だけでなく、やり直しが必要な「マスターできていない問題」「テストで間違えた重要問題」などの管理も大切です。

たとえば、やり直しが必要な問題とその解答・解説をコピーして、ルーズリーフの表面に「問題」、裏面に「解答・解説」を貼り付け、復習用のプリントを手作りする作業があります。

そして、それらを「復習すべき問題用のファイル」に綴じておきます。

子どもは、隙間時間にルーズリーフを一枚取り出して復習するわけです。

自力で解ければ「復習が完了した箱」にでも放り込んでいき、解けなかったら、再度復習すべきプリントの束の中に戻しておくことになります。

間違えた問題すべてをルーズリーフに貼っていったらキリがありませんが、そこは、親の腕のみせどころです。

復習に値する問題を厳選できるように、親も成長していく必要があります。

子ども自身が成長すべく努力しているわけですから、親も努力しましょう。

『3 思っていたより中学受験勉強のレベルが高い』

その通りだと思います。

親にとって、「目から鱗」の問題もたくさんあるでしょう。

晩酌のあてでも結構ですので、「親も一緒に楽しむ」環境作りを目指してください。

中学受験の学習内容は、中学以降の学習内容に十分役立つものですから、「学力」を貯金していく感覚でいいと思います。

『4 思っていたより合格の可能性が低い』

う~ん、これは確かにシビアな問題です。

たとえば、東京大学理科一類の定員は1000人を越え、他の学部や学校推薦枠も含めると全定員数は3060人となっています。

一方、たとえば、灘中学の定員は180人、神戸女学院中学の定員は135人です。

定員の数字だけの比較はあまり意味がありませんが、それでも、中学受験の定員数から想像される厳しさはそれなりにインパクトがあります。

「浪人」が許されない中学受験で第一志望校に合格するためには、3年以上にわたる「熾烈な争い」を続けるわけで、「一発勝負」の怖さもあります。

また一方で、第一志望校や難関中学に合格しながらも、自主的な学習習慣が定着していないまま進学し、その後大きな挫折を味わうケースも少なくありません。

もちろん、子どもの人生は中学受験でゴールを迎えるわけではなく、上で書いた通り「学習習慣の定着」や「学力の貯金」を目指すべき大切な成長過程でもあります。

「合否の結果だけではない」は、特に親が理解すべき「受験の真実」です。

『5 思っていたより親子ともに精神的な負担がかかる』

確かに精神的な負担は大きいですが、12歳の受験生と、大人になっているはずの親とでは、どちらがより覚悟すべきでしょうか。

いうまでもありませんよね。

親は、子どもへの日々の声かけなどの細かな配慮も含めて、「子どもの成長こそ第一目標だ」という覚悟を持たなければなりません。

『■高校受験の知識をつけておくことが大切』

もちろん、高校受験の知識をつけることは有用です。

「どこの中高一貫校が高校受験を実施しているのか」
「公立高校の受験制度はどうなっているのか」

などの知識は必要ですが、さらに大切なことは、

「わが子は、公立中学で内申点を稼ぐことができるのか」

も大きな問題です。

やはり、中学受験も高校受験も「取り扱い危険物」であることはまちがいありません。

中学受験が頓挫しそうだからといって、目標を変えても、高校受験がうまく進んでいくとは限りません。