3月最初の木曜日になりました。

3月に入れば、あちこちで春の息吹を感じられるようになるかと思っていましたが、思った以上に「冬」が残ったままの印象です。

また、日本中で地震が頻発していて、いつどこで大きな地震が発生してもおかしくない雰囲気が漂っています。

能登半島の復旧・復興を祈るとともに、2024年が、少しでも平穏な一年になることを祈らざるを得ません。

しかしながら、政治家たちは、相変わらず「残念な人」ばかりです。

2月29日(木)と3月1日(金)に衆議院で開かれた政治倫理審査会は、予想された通りの「惨状」でした。

何の強制力もない場ですから、恥を知らない裏金国会議員たちは、ほとんど「嘘つき放題」だったのではないでしょうか。

因みに、れいわ新撰組の山本太郎代表は、衆議院の質疑で裏金議員のことをを「ドロボウ議員」と呼んでいましたが、まさにその通りだと思います。

さて、私自身、馬齢を重ねてきて、いろいろな場面で自信を失ったり不安になったりすることが増える一方です。

認知症もその1つで、次のような記事(どちらも『ダイアモンドオンライン』)を見かけると、ついつい真剣に読んでしまいます。

『認知症になりやすい人の口癖ワースト5
https://diamond.jp/articles/-/338992
 「頭の回転が速くなる」「誰でも脳の機能が向上しそう」「脳の老化防止に使える」「ゲーム感覚で小学生でも楽しめる」「たとえるなら、脳のストレッチ」「集中力や記憶力が伸びた」などの声が届いた、くり返し楽しんで使える『1分間瞬読ドリル』は、何歳からでも6つの力が飛躍的に伸びます。間違ってもOK。1分間で与えられた課題を見ていくだけで、「記憶力」「思考力」「判断力」「読解力」「集中力」「発想力」が抜群にあがります。
 子どもには、これから必要とされる「考える力」や勉強脳が磨かれ、覚えに不安があるシニアはボケ防止に使える、そして、大人は脳機能を高めていくことができるのですbr。10歳から100歳まで、誰でも簡単に続けられる『1分間瞬読ドリル』で、脳をよくしていきましょう!』

『認知症になりやすい人のワースト習慣』
https://diamond.jp/articles/-/338668

いずれも「山中恵美子氏」の記事ですが、いかがでしょうか。

このメルマガを読んでいただいているみなさんは、まだまだ「心配になる年齢」ではないと思いますが、上記2つの記事を(勝手に)ギュっとまとめてみました(すみません!)。

<認知症になりやすい人の口癖ワースト5>
① 「なんでもいい」
② 「もう年だから」
③ 「昔はよかったなぁ」
④ 「めんどくさい」
⑤ 「今の若い子は」

う~ん、どれも耳に痛い言葉ばかりです。

①「お昼は何を食べようかなあ。なんでもいいか」
②「○○してみようかなあ。でも、もう年だからなあ」
③「昔はよかったなあ。なんでもさっと動けた」
④「本の購入は、面倒だからアマゾンでいいや」

と、①~④はまさにその通りです。

⑤の「今の若い子は」に関しては、「老いも若いも、ダメ人間ばかりだ」と感じていますが、まあ似たり寄ったりですね。

心も体も頭も固くなってきた証拠でしょうか。

<認知症になりやすい人のワースト習慣>
① テレビを、ぼーっと見ていることが多い。(クイズ番組視聴がおススメだそうです)
② 毎日の生活、同じ流れの繰り返しが多い
③ 睡眠時間が6時間以下であることが多い
④ ここ1年で、「初めて行った場所」「新しく始めたこと」がない

毎日の生活を振り返ってみると、テレビに関しては、どんな番組でも(ニュースでも)基本的に録画して早送りして視聴していますので、①は当てはまらないかもしれませんが、②~④はバッチリ当てはまっていると思います。

毎日、毎週、ほとんど同じリズムで日常を繰り返していますし、睡眠時間は、7時間は取るように気をつけていますが、実際には、平均すると6時間程度になっています。

この1年で、おそらく「初めて行った場所」はないと思いますし、「新しく始めたこと」もなさそうです。

困ったものです。

とはいえ、仕事で、「新しいお子さんや保護者の方と出会う」ことがあるので、まだ大丈夫だろうと勝手に判断しているのですが。

いずれにしても、気になる方は、ぜひ引用元の記事を全文読んでくださいね。

前回のメルマガにもお返事をいただきました。

『「私自身、予備校では大人数の集団授業を経験しましたし、ジーニアスは少人数授業で、それに加えて個別指導塾も営んでいます。実際に、教育産業の都合にどっぷりとつかっているわけです。」というところ、先生がどんな顔をして書いているのか想像してしまいました。』

お恥ずかしい限りです。

いわれてみれば、私も教育産業の端っこで、教育産業の都合に乗っかって、45年も生きてきたわけです(途中10年ほどは銭湯の親父との二足の草鞋でしたが)。

そろそろ終活を始めるべき時期であることを考えると、残り少ない時間、ご縁のあったみなさんに今まで以上に真剣に向き合わないといけません。

『「読解力クイズ」のサイトで3つの記事の全文を読んでみました。私の頭が悪いのか、日本語が思った以上に難しいのかわかりませんが、真剣に読んで解いていると、頭が痛くなりそうです。きっと子どもたちも、同じように「頭が痛いなあ」なんて心の中で思いながら頑張ってくれているのでしょう。中学受験は、ほんとうにたいへんです。でも、中学受験を何とか乗り切ったとしても、まだ大学受験もあるんですよね。先の長さに力が抜けます。』

そうですね。

中学受験であろうと大学受験であろうと、あるいは長い人生の中でもずっと、「読解力」は奥が深いものであり、「終わりのない努力」を続けていくしかないと思います。

私自身、共通一次試験(1979年1月開始)が実施される2年前に大学受験(国立大学1校、私立大学1校)をしましたが、確かに「現代文の読解」には厄介なものがありました。

上記のお返事とまったく同じ感想で、たとえば、小林秀雄氏の評論などを読んでいると頭が痛くなりました。

それどころか、

「どんな分野であれ、専門家なら、伝えたいことをできる限り分かりやすい文章で表現して当たり前だろう」

と、勝手に憤っていました。

ほんとうに阿呆な高校生でした。

今思えば、「読解力」を伸ばすには、様々なレベル・内容の文章に接する必要があるのに、自分の能力の低さを省みずに吠えていたのです。

まさに「負け犬の遠吠え」ですね。

こちらの記事も楽しんでいただけたようです。

『偏差値71の灘中出題「漢字しりとり」が話題…大人も解けない難問をスイスイ攻略する子の親が実践する家庭教育 わが子に「ヤバい」と言わせない 親の語彙力』
https://president.jp/articles/-/77938

いくつかのお返事をいただきました。

ありがとうございます。

概ね、

『親子で楽しめました。ただ、この複雑な問題設定をすぐに理解して解き始めるには、かなりの能力が必要だと思いました。』

というお返事でした。

それでは、問題の一部を再掲して少し考えてみます。

『[2024年度灘中学校(1日目)国語 大問6より]
 次の〔例〕とI~IIIの漢字しりとりは、1~4の〔条件〕を満たしています。これについて、後の問いに答えなさい。

〔例〕漢(A)―(A)作―作(B)―(B)景―景(C)―(C)議
I   法(A)―(A)注―注(B)―(B)角―角(C)―(C)胸
II  街(A)―(A)明―明白―白(B)―(B)力―力(C)―(C)破
III  母(A)―(A)得―得(B)―(B)情―情実―実(C)―(C)師

〔条件1〕それぞれのA・B・Cの漢字を適切な順序で並べると、三字熟語になります。
〔条件2〕どの漢字も、すべて音読みです。
〔条件3〕どの漢字も、読み方は毎回同じとは限りません。
〔条件4〕三字熟語は、次のア~オのいずれかの意味です。
ア 季節の感じをよく表している事物。
イ 影絵が映し出される器具で、「思い出が次々と心の中に現れる」時のたとえとして用いられる言葉。
ウ 自分の考えの中に入れないでおくこと。
エ だしぬけに行動に出るさま。
オ 武道やスポーツで重んじられる三つの要素をならべたもの。
(以下省略)』

確かに、灘中の「漢字パズルタイプ」の問題としては、かなりのボリュームの問題文ですね。

この記事の筆者の方も書かれていますが、問題をそのまま解くのはかなりたいへんですので、

〔条件4〕三字熟語は、次のア~オのいずれかの意味です。

から取り組んで、先にヒントを手に入れるべきでしょう。

ア 風物詩
イ 走馬灯
ウ 度外視
エ 短兵急
オ 心技体

これら5つの選択肢のうち、ア・イ・オあたりは、なんとかピンときてほしい語彙だと思いますが、「風物詩」は例題の答えになっていますので、残りのウ・エから、少なくとももう1つの答えを探し出さなければなりません。

実際には、イ・オの2つが答えに当てはまるわけですから、灘中側は、

「条件4を語彙力で突破して、問題を少しでも与し易いものにする」

ことを求めているのかもしれませんね。

ここまでくれば、ひとまず「走馬灯」「心技体」の漢字を順に当てはめていって、ヒットする漢字をテキパキと見つけていくことになります。

当てはまるものが1つでも見つかれば、残りを当てはめるのは比較的簡単でしょう。

「II」では、「白(B)―(B)力」あたりを突破口にして、「走馬灯」にたどり着けるでしょう。

「III」では、「実(C)―(C)師」あたりを突破口にして、「心技体」にたどり着けるでしょう。

最後に残った「I」は、通常の「漢字のしりとり」の解法になりますが、「角(C)―(C)胸」から、「度」に思い当たれば一歩前進です。

とはいえ、

〔例〕漢(詩)―(詩)作―作(風)―(風)景―景(物)―(物)議
I   法(外)―(外)注―注(視)―(視)角―角(度)―(度)胸
II  街(灯)―(灯)明―明白―白(馬)―(馬)力―力(走)―(走)破
III  母(体)―(体)得―得(心)―(心)情―情実―実(技)―(技)師

という完成形をみて、みなさんはどうお感じでしょうか。

小学6年生としては、それほど難しい漢字を使っているわけではありませんが、

漢詩、詩作、作風、景物、物議
法外、外注、注視、視角
灯明、力走、走破
母体、体得、得心、情実

などの熟語をみると、決して簡単な語彙ではありませんね。

お子さんに、それらの熟語の意味をうまく説明できますか。

あるいは、適切な例文を作って示せますか。

「説明できる」「例文を作れる」という生きた語彙を目指してください。