2月最初の木曜日になりました。
1月1日の「令和6年能登半島地震」から、ちょうど1か月が経ちました。
「営業を再開したコインランドリーに長蛇の列」などというニュース映像を観ると、相変わらず支援も復旧も遅々として進んでいないことが分かります。
「トイレ、お風呂、洗濯」などの生活の基盤も整わないのは、ほんとうにたいへんなことだと思います。
自然災害は、地域ごとに異なる被害を引き起こすわけで、その対策も地域ごとにきめ細かく講じなければなりません。
しかしながら、阪神大震災以降、地域の実情に合わせた対策が取られてきたようにはみえません。
『NetRICOH』の記事で、身近な防災を紹介します。
『防災クイズ もしもに備えて防災力UP
https://common.myricoh.jp/bosai/one/?content_kind=60&content_no=145
第1問
地震が発生しました。まず、最初にする行動は、次の3つのうちどれでしょうか?
① 火元の確認とガスの元栓を閉める
② デスクなどの下に入る
③ ドアを開け避難路を確保する
第2問
大雨などで建物が浸水した場合、浸水深何cmで外開きの扉は開けられなくなりますか?
① 20cm ② 40cm ③ 60cm
第3問
災害時用トイレの備蓄は不可欠ですが、成人の1日あたりの平均排泄回数は、次の3つのうちどれでしょうか?
① 5回 ② 10回 ③ 15回
第4問
次の文は正しいでしょうか、誤りでしょうか?
「東京都をはじめ大都市では大規模災害が発生した場合、事業所に対して従業員の一斉帰宅抑制が求められている」
第5問
次の文は正しいでしょうか、誤りでしょうか?
「AEDを用いた心肺蘇生は衣服を脱がす必要があり、男性が女性傷病者へ行った場合には、後で訴えられる可能性があるのでやらないほうがよい」
第1問 答えは②
第2問 答えは②
第3問 答えは①
第4問 答えは〇
第5問 答えは×』
なお、引用元の記事には詳しい解説もありますので、ぜひ引用元を訪れて全文を読んでみてください。
「国語の力」に関しては、みなさん関心が高いようで、前回のメルマガにもいくつか熱心なお返事をいただきました。
ありがとうございます。
『「特に低学年の子どもには、親が思っている以上に幼い部分が多い。」とありましたが、納得です。うちの子も、びっくりすることばかりです。辞書で調べさせるとなると、知らない言葉が多すぎて、たいへんな作業になりそうです。もっと本を読ませればいいのでしょうか。』
子どもにとって、知らないことがたくさんあるのは当たり前です。
だから、親は「子どもの知らないもの」に敏感になって、「知らないかもしれない」と想像力を働かせ、「どういうことだか分かる?」と問いかけてみる必要があります。
そんな際には、もちろん面倒がらずに、子どもとの会話を心がけ、一緒に調べたり考えたりしてください。
子どもが「辞書で調べる」ことに慣れるのも大切ですが、低学年のうちは、子どもに調べさせるというより親子で一緒に調べるという感覚の方がいいと思います。
今は便利な時代ですから、インターネットで検索するのもいいと思います。
分かりやすい画像や動画が見つかるかもしれません。
知識を広げて印象付けるために、本屋さんや図書館に出かけていって、関連書籍を探してみるのもいいですね。
さらに、インプットした情報をアウトプットすることも重要です。
「今日、お母さんと調べたんだよ」などと、家族に話すのも有効です。
『うちでも、「もう忘れちゃった?」と驚く場面がよくあります。動物園や博物館に連れて行っても、「役に立っているのかな?」と不安になります。家族旅行のことも、あっという間に忘れてしまう感じです。そうはいっても、どこにも行かないというわけにはいかないし、どうしたらいいのでしょうか?』
やはりこちらも、「インプットするだけではうまくいかない」という例でしょう。
家族で出かけた際には、そのイベントが終わった後こそ重要だと思います。
そのイベントで経験したことを、家族で話題にしていますか。
もらってきたパンフレットなどを手にして、その内容について会話していますか。
もしかすると、たくさん撮ってきた写真さえ、「撮って終わり」になっているかもしれません。
インプットしたものを繰り返し確認したり、感想や思い出を話してアウトプットしたり、そんな「丁寧なアフターサービス」が必要だということですね。
夏休みの自由研究などで、そのイベントをまとめたりすれば、その知識や経験は子どもにもっと定着しやすくなるでしょうが、それでも「永遠」というわけではありません。
「知識や経験を定着させるなら、何度でも繰り返しインプット・アウトプットすることが必要だ」という原則を忘れるわけにはいきませんね。
『「子ども自身が大切なものだと納得しないまま無理やり頭の中に詰め込んでみても、ほとんど何も残らない。残ったとしても、活用できる形では残らない」とありましたが、ドキッとしました。中学受験は、相当な量の勉強を子どもに強いることになりますよね。はたして子どもたちは納得しているのでしょうか。かなり心配です。「学んで忘れて、覚えて忘れる」なら、不毛な努力を続けていることになってしまいます。どうしましょう。』
そうですね。
中学受験の勉強は、子どもたちにとって(親にとってもですが)、量的にも難度的にも相当な負担だと思います。
長期にわたってそのような勉強に取り組んでいくわけですから、子どもが小さいころから、長期的な視点で準備をしておきたいものですね。
たとえば、「お絵描きをしたり、絵本を読んだり、ブロック遊びをしたり」などなどで、「落ち着いて夢中で取り組む時間」を経験することが必要でしょう。
家族全員で、「落ち着いた時間」の価値を共有することも必要でしょう。
受験勉強に限らず、そもそも、勉強には一定の負担感が伴うと思いますが、その負担感を少しでも減らしたいものです。
そのためには、「落ち着いた時間の価値」を体感して育った子どもが、「勉強に取り組む時間」にも少しずつ慣れていって、目の前の勉強に対する「子どもなりの納得感」を持てるようになることが必須でしょう。
もちろん、親も一緒に勉強しましょう。
『「商店会の事務局ってどんなことをしているところかな? どうしてパソコンに詳しい人が必要なんだろう?」について、子どもと話してみました。恥ずかしながら、「商店会」「事務局」「なぜパソコン?」も全滅でした。ほんとうに問題文が読めていませんね。あっという間に6年生になるというのに、間に合うのでしょうか?』
おうちがお店でもしていたら、商店会の事務局がどんな仕事をしているのか、また、どうしてパソコンが役に立つのか分かりやすいかもしれませんね。
とはいえ、初見の問題文にどんな語句・話題が出てくるのか、誰にも分かりません。
以前のメルマガでも紹介したと思いますが、野球のことをまったく知らない子どもが、「1回の表から凡ゴロの山だった」などという文章に出会う可能性もあるわけです。
想像もつかない表現に出会っても、それに何とか対処しなければならないわけですね。
「動物は得意だけど、植物は苦手だなあ」
「戦国時代だったら分かったんだけど」
などと、理由にもならない言い訳をする子どももいますが、たとえ苦手な分野でも、内容を推測しながら問題文から必要な情報を得なければなりません。
私は以前から、国語の文章題を解くときには、その問題文の内容を知識としてインプットするように促しています。
「読解問題」とはいえ、せっかく「読書」をするわけですから、その内容を知識として蓄えることにも努めたいものです。
その知識が、どこかで役に立つかもしれません。
最後に、次の『businessinsider』の記事(編集しています、すみません)を紹介します。
珍しく、外国人の方が書いた記事です。
『メンタルの強い子どもに育てたいなら、今すぐ止めるべき7つの子育て習慣
https://www.businessinsider.jp/post-208877
Amy Morin
メンタルの強さをどうやって手に入れるか、子どもに教えるということは、泣かないようにするとか常に自分を極限まで追い込むよう求めることではない。
それは、責任ある大人になるために必要な社会性と情動のスキルを備えた人間に育てることだ。
メンタルの強い子どもに育てたいなら今すぐ止めるべき7つの育児習慣を見ていこう。
1. 子どもの感情を抑えようとする
子どもは、さまざまな感情を抱いて大丈夫なのだと知る必要がある。そして、最良の人生を生きるカギは、感情をコントロールすることであって、感情を抑え込むことではない。
2. 子どもの誤った振る舞いに屈する
子どもの望みを叶えるたびに、あなたは子どもにその誤った振る舞いが自分のニーズを満たす効果的な方法だと教えていることになる。メンタルの強い子どもに育てたいなら、原則は守ろう。そして、子どもには自分の感情をコントロールするより健全な方法を学ばせよう。
3. 子どもを甘やかし過ぎない
子どもにとって、甘やかし過ぎがいかに不健全かを示す研究は数多くある。欲しいものを常に何でも手に入れていると、子どもは自制心といった重要なライフスキルを学ぶ機会を逃すことになる。
より物質主義に育つ可能性もある。これは大人になった時の幸福度の低下につながる。
子どもに与えるものには限度を設けよう。子どもには、がっかりする経験をさせよう。そして、自分が求めるもののために努力することを教えよう。
4. 子どもに完璧を求める
大きな期待をかけることは子どもにとって良いことだが、高すぎるハードルは裏目に出る。スポーツや勉強でとてつもない期待をかけ過ぎると、自分が成功できると思えない子どもは、挑戦することを止めてしまうだろう。
自己肯定感という意味でも、自分はダメだと感じ、苦労しやすい。
子どもが大きな目標を目指せるよう、支援しよう。だが、その目標は現実的なものでなければならない。そして、ミスや失敗、挫折を通して、重要なライフスキルを教えよう。
5. 子どもに親と同じ意思決定の力を与える
子どもの意見を親が大事にしていると示すことが重要だと分かってきたが、その一方で、やり過ぎる親も出てきて、家庭内の序列があいまいになった。
子どもの意見を大事にしていると示すのは健全なことだが、親がリーダーであることを明確にするのも重要だ。
親は、自分が良きリーダー…… みんなの意見を聞くリーダーであるための知識とスキルを持っていることを示し、最終的には分別と専門知識に基づいて決定を下そう。
6. 自然の成り行きを邪魔する
子どもが失敗するのを見るのは辛い。だが、子どもとその行動の自然の成り行きの間に立つことは子どもに害をなす。
時に、メンタルの強い子どもに育てるために親ができる最良のことは、立ち入らないことだ。子どもに自分の精神力を発揮するチャンスを、そしてうまくいかなかった時の後処理に向き合うチャンスを与えよう。
7. 子どものネガティブなひとりごとに反論する
自分のネガティブなひとりごとに反論するのに、子どもを親に依存させたくはないだろうし、常に「●●ちゃん、あなたは大丈夫よ」と言うことは、より健全な"心の中のひとりごと"を育てる助けにはならない。
子どもにとって、自分の力で自己不信にどう対応するか学ぶことは重要だ。そして、自分の頭に浮かんだ全てのことを信じる必要はないと学ぶことが必要だ。
※エイミー・モーリン氏は、心理療法士で世界的なベストセラー『メンタルが強い人がやめた13の習慣』や『メンタルが強い親がやめた13の習慣』の著者。モーリン氏の著書は37か国語に翻訳されている。ノースイースタン大学の講師でもある。』
7つの、親として避けるべき言動が並んでいますが、いかがでしょうか。
心当たりのある言動はありましたか。
みなさんのお返事を待って、次回のメルマガで考えてみたいと思います。