木曜日になりました。

1月13日(土)、14日(日)には、大学入学共通テストが実施されます。

また、近畿圏では、13日(土)に私立中学入試が統一解禁日を迎えます。

まさに受験シーズンの幕開けです。

受験生のみなさんが、自分の持てる力を十二分に発揮できることを祈っています。

さて、「令和6年能登半島地震」に関しては、厳しい状況が続いています。

次の記事は、『NHK』の1月9日の記事です。

『能登半島地震 活発な地震活動続く 被災地では厳しい冷え込みに
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240109/k10014314271000.html
 今回の能登半島地震で最大で震度7を観測した石川県の能登地方やその周辺ではおよそ1週間が過ぎた今も活発な地震活動が続いていて、気象庁は今後1か月ほどは最大震度5強程度かそれ以上の揺れに注意するよう呼びかけています。
 被災地では9日朝にかけて厳しい冷え込みとなったほか、日中は再び雨が予想されていて低体温症や土砂災害、なだれなどに十分注意が必要です。
 今月1日に発生した能登半島地震では、
▽石川県の志賀町で震度7の激しい揺れを観測したほか、
▽震度6強を能登地方の各地で、
▽震度6弱を新潟県長岡市で観測しました。
 能登地方やその周辺を震源とする地震活動は活発な状態が続き、時折、強い揺れを伴う地震が発生しています。
 震度1以上の揺れを観測した地震は、9日午前4時までに1248回にのぼっています。
 気象庁は今後1か月ほどは最大震度5強程度かそれ以上の揺れに注意するよう呼びかけています。
■被災地では積雪と寒さ続く
 能登半島や新潟県では9日、雨が予想されているほか、10日は北陸の広い範囲で雨が降る見込みです。
 これまでの地震で地盤が緩んでいるため、土砂災害には引き続き十分注意が必要です。
 また、被災地では7日からの雪が残っているところもあり相次ぐ地震で損傷を受けた建物は積雪の重みで倒壊するおそれもあるため、十分注意が必要です。
 被災地では8日夜から厳しい冷え込みとなり、9日午前4時までの最低気温は
▽石川県輪島市でマイナス0.9度、
▽珠洲市で0.4度、
▽七尾市で0.6度、
▽志賀町で0.9度などとなっています。
 雪がとけずに残ったり、路面が凍結したりしているところもあり、車を運転する際にはいっそうの注意をしてください。
 過去の地震では、避難生活の中で命を落とす災害関連死が多く発生しています。
 低体温症に十分注意して家族や周りに体調を崩している人がいないか声をかけあい、できるかぎり暖を取って定期的に体を動かすなど対策を心がけてください。』

岸田首相や吉村知事が新年会などに出席している様子も伝えられていますが、彼らの感覚が、私たちの「至極まっとうな感覚」から大きく乖離していることがよく分かります。

ほんとうに残念な人たちです。

「答弁を差し控えること」は大得意でも、この種の行動を差し控えることはなさそうです。

「生活用水や燃料が足りない」「トイレも使えない」「お風呂に入ってない」という悲痛な叫びを聞いても、避難者のみなさんのたいへんな状況をわが事とは考えられないのでしょうか。

「阪神淡路大震災」から30年近く過ぎ、その後も大きな災害をいくつも経験してきたというのに、日本における被災者への心配りは、「冷淡」「鈍感」という言葉がピッタリの不十分なままです。

次の記事(『現代新書編集部』)は、昨年7月のものですが、ぜひ読んでもらいたいと思います。

『この国は本当に大丈夫か…大災害の避難場所が「体育館」であることがじつは「ヤバすぎる理由」
https://gendai.media/articles/-/113910
 いま日本はどんな国なのか、私たちはどんな時代を生きているのか。
 日本という国や日本人の謎・難題に迫る新書『日本の死角』が発売即5刷となり、普段本を読まない人も手に取り始めている。
 意外と知らない日本の論点とは?
■日本と海外の避難環境の違い
 自然災害時の避難場所としては、床に毛布を敷いて大勢がひしめきあう体育館が思い浮かべる方も多いだろう。
 しかし、それを当たり前と思ってはいけない。
 海外の災害避難所と比べれば、日本の問題点が浮き彫りになる。
 〈日本と同じ地震国のイタリアでは、国の官庁である「市民保護局」が避難所の設営や生活支援を主導してきた。
 2009年4月のイタリア中部ラクイラ地震では、約6万3000人が家を失った。この大被害に向けてイタリア政府は、初動48時間以内に6人用のテント約3000張(1万8000人分)を完備し、最終的には同テント約6000張(3万6000人分)を行きわたらせた。
 ただし、実際にテントに避難したのは約2万8000人である。それよりも多い約3万4000人に割り当てられた避難所はホテルであった。もちろん宿泊費は公費で支払われる。仮設の避難所や体育館よりも、ホテルで避難生活をする人が多いのである。〉(『日本の死角』より)
 しかも、テントといってもキャンプ用のような簡易なものではなく、「約10畳」の広さで電化されてエアコン付きであるというから驚きだ。
■「難民キャンプより劣悪」という声も…
 そんな日本の体育館の避難には、いくつもの問題がある。
 「1人あたりの面積が狭い」「大人数のため常に騒音や混雑感があり落ち着かない」「1人用のベッドや布団がない、または不足している」「エアコンや入浴施設がない」……挙げたらキリがないが、それは避難者に直接の被害となって現れる。
 〈2016年4月の熊本地震では、地震の後で体調を崩すなどして死亡に至った「災害関連死」のうち45%にあたる95人が避難所生活や車中泊を経験していたという(NHK調べ・2018年5月1日現在)。劣悪な避難所生活が、避難者の生命と健康を削っているのである。
 体育館の床の上だけでなく、学校の廊下で寝起きをした例もある。1人あたりの面積が1畳ほどしかない避難所もあり、「難民キャンプより劣悪」という声も出た。〉(『日本の死角』より)
 じつは国際赤十字などが策定した最低基準では、「世帯ごとに十分に覆いのある生活空間を確保する」「1人あたり最低3.5平方メートル以上の広さで、覆いのある空間を確保する」「最適な快適温度、換気と保護を提供する」「トイレは20人に一つ以上。男女別で使えること」などが定められている。
 今回の台風2号の避難でも体育館が利用されるかもしれない。避難所の運営や援助の方法に欠けているという現実を直視する機会としたい。』

かなり長くなりましたが、いかがでしょうか。

日本では、私自身の被災経験から少しも進歩していない、腹が立つことばかりの「放置状態」です。

吉村知事は、バラエティ番組に出演して、相変わらず「万博の空飛ぶクルマ」をアピールしていたようですが、そんなに実用性があるものなら、直ちに被災地で活用してほしいものです。

大阪・関西万博に関しては、次のような否定的な記事がますます増えてきているのも当然ですね。

①、②は『日刊ゲンダイデジタル』、③は『SmartFLASH』の記事です。

①『大阪・関西万博の延期「確率ほぼ100%」と識者断言! そして待ち受けるさらなる混乱
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/334172
 いよいよ大きな決断を迫られそうだ。
 あと数カ月で開幕まで1年を切るのに、難問山積の大阪・関西万博。会場建設費と運営費は倍々ゲームで、会場までのインフラ整備費を含めると、関連費用は1兆円を突破する。
 万博の華である海外パビリオン建設の遅れも絶望的。参加159の国と地域のうち、23年内に自前で建設するタイプの起工式にこぎつけたのはイタリアのみ。当初計画では24年7月中に建設を終える予定が、実現の見込みはゼロだ。英紙フィナンシャル・タイムズは〈欧州のある国は、日本最大手の建設会社から「希望通りのパビリオンをつくることはできるが、完成は万博が閉幕してから1カ月後になる」と告げられたらしい〉と報じていた。万博は無事に25年4月の開幕を迎えられるのか。
 「現行計画を抜本的に見直さない限り、延期の確率はほぼ100%」とは、建築エコノミストの森山高至氏だ。こう続けた。
「会場の夢洲は大阪湾のゴミの島。想定を上回る地盤対策はまさに底なし沼で、現行計画の最大のネック。一部のパビリオンは基礎工事をあきらめ、デザイン変更を余儀なくされたようですが、全ての参加国にそれを押し付けるのは厳しい。国内コンペを勝ち抜いたデザイナーにすれば『何を今さら』で、調整は難航必至です。そもそも、夢洲を会場にしたのが大きな間違い。万博にかこつけ、カジノを含むIRのインフラ整備を進めたかったのでしょうが、ハナから無謀な計画でした」
「いっそ『国の事業』を逆手に取って、政府は大阪から万博を召し捕り、東京や横浜などの既存の緑地公園を活用し、分散開催にした方がいい」(森山高至氏)
(以下省略)』

②『《#万博中止して被災地に回せ》拡散中 能登半島地震で逆風強まる大阪万博、赤字濃厚でも責任押し付け合い
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/334250
 年明け早々、巨大地震が北陸を襲い、改めて、莫大な税金がつぎ込まれる2025年大阪・関西万博への風当たりが強まっている。
〈#万博中止して被災地に回せ〉。こんなハッシュタグがX(旧ツイッター)上で拡散している。〈大阪万博より被災地復興! 万博は中止しかない!〉〈予算も資材も人手も被災地に回せる〉などの投稿に付けられて急速に広がっているのだ。
 万博開催の直接経費は国費だけでも1647億円。そのほか、道路や鉄道を含むインフラ整備事業費などの間接経費を含めると、軽く10兆円を超える。
 一部でも寒空の下で救助や支援を待つ被災者に回せたらと願う声が高まるのは当然だ。
 ただでさえ、万博は国民からそっぽを向かれている。
 昨年11月30日から販売が始まった前売りチケットの売れ行きは12月13日までの2週間で12万8425枚。日本国際博覧会協会(万博協会)は前売りチケットの販売目標を1400万枚に据えるが、テンで盛り上がっていない。
(中略)
 そんなグダグダな状況の中で北陸を襲った巨大地震。万博に巨額のムダ金をつぎ込むぐらいなら、被災地の復興に回す方が、どれだけ「国民の生命・財産を守る」という政府本来の役割に資することか。岸田首相に「聞く力」があるなら、今こそ遺憾なく発揮すべきだ。』

③『「万博は被災地に夢や希望を」維新・馬場代表の発言に「的外れ」集まる猛批判「余計に維新は嫌われる」
https://smart-flash.jp/sociopolitics/268289/1/1/
 1月1日に発生した能登半島地震を受け、Xでは連日、《万博中止》がトレンド入り。2025年大阪・関西万博の費用を、震災復興にあてるべきという声が多くあがっている。
 だが1月5日、日本維新の会の馬場伸幸代表は、「ひとつの財布で国家の財政運営がされているわけではない」として、万博は被災地復興の障害にはならないと反論した。
 また、万博が開催される2025年には復興が進んでいるとして、万博が「北陸のみなさんにも、新たな夢や希望を持って、明るい将来に歩みを進めてもらえるイベントになるのではないか」と述べ、「震災にあわれた方々には心からお見舞いを申し上げたいが、だからといって万博を中止することにはならない」と述べた。
 さらに、資材や人材の「取り合い」が起きる懸念について記者から問われた馬場氏は、「パビリオンなどの建築資材が、ライフラインや住宅の復旧(の資材)とイコールではないと思う。(取り合いがあるとしても)ごく一部だと思う」と述べ、「万博準備と復興は同時並行でやっていくべきだ」と強調した。
 立憲民主党の蓮舫参院議員は1月6日、自身の「X」に馬場代表の発言動画を貼り付けたうえで、こう書きこんだ。
《東日本大震災の時は全国から重機を被災地に回しました。復興復旧のため欠かせない措置です。今なお余震の続く被災地のために出来ることは大阪万博の夢や希望ではなく、被災地支援しかない。そのための政治でしょう、維新の皆さん》
 1月4日には、大阪府の吉村洋文知事も「万博中止」を求める声に対し、「万博と復興支援が二者択一の関係ではない。万博があるから復興支援の費用が削減されるものではない」と反論。万博を中止、あるいは延期する可能性を否定した。
 1月5日、吉村知事は、ダウンタウン・松本人志が局長を務める人気バラエティ番組『探偵!ナイトスクープ』(ABCテレビ)に出演し、万博をPR。維新には万博を中止・延期する考えはさらさらないようだ。
 さらに馬場代表が、能登半島地震の被災地にとって、万博が「夢や希望を持って、明るい将来に歩みを進めてもらえるイベントになる」と述べたことに、SNSでは批判的な声が多くあがっている。
《馬場様、家を失った、家族を失った人が大阪万博に夢と希望を持つ人いるのでしょうか。大阪万博に従事する建設関係者をすぐに仮設住宅や道路復旧、地震が治ってきたら仮設住宅の為に人員と機材を資材を回すべきで大阪は延期か中止ですよ 優先順位を考えましょうよ。 余計に維新は嫌われますよ》
《馬場さん! 違うと思うよ。万博優先して能登復興を阻害するなら、希望ではなく、落胆と恨みと怒りしか湧かないよ。万博は優先されるべきものではない》
《被災者にとって今は先の夢や希望なん考えている暇はないであろう 一分一秒を闘わなくてはならない人もいるんだ!! 馬場や維新の連中は的外れバカリ 維新も万博も要らない!!》
(以下省略)』

このような状況に腹が立つのは、私に堪え性が足りないからでしょうか。

昨年末のメルマガで紹介した『ダイアモンドオンライン』の記事

『頭のいい親は「YouTubeをやめなさい!」なんて叱らない。子どもが進んで動き出す“魔法の言葉”
https://diamond.jp/articles/-/335448

について、お返事をいただきました。

ありがとうございます。

『「頭のいい親は叱るかわりに選択させる」とありました。確かに、いろいろな場面で子ども自身に考えさせ選択させる努力もしてきましたが、なかなかうまくいきませんでした。何がいけないのでしょうか。うちの子が「子ども過ぎる」からでしょうか。それとも、親の我慢が足りないからでしょうか。いろいろな本を読んで「理想的な子育て」に少しでも近づこうと勉強してきたつもりなのですが、親の方が「親」になりきれていないのかもしれません。』

お悩みの様子がよく伝わるお返事をいただきました。

はるか昔のわが家の子育てでも、「親子のバトル」を何度も繰り返したように思います。

順風満帆の子育てや中学受験など、夢のまた夢といった印象です。

どのお家でも、実際に、「必死でもがいている瞬間瞬間」を経験していることでしょう。

この記事に、

『ゲームばかりしている子どもには「いつまでゲームをするのか決めて教えてね」と伝えると効果的です。子どもの口から「あと30分でやめる」などと言わせるように導きましょう。もし約束を守らなかった場合には、厳しく叱ってください。』

とありましたが、確かにその通り、子ども自身に「自分で決める能力」をつけてやりたいものです。

それが理想の形の1つだと分かっていますが、子どもは、勉強よりゲームやタブレットの方へ逃げていくことがしばしばです。

親なら誰でも、「子どもを信じては裏切られる」という経験をしているのではないでしょうか。

そんな経験を繰り返していると、「自分で時間を管理する」というメリハリがつくのはいったいいつのことだろうかと、親は、絶望的な気分にもなります。

自分の子どもを育て上げるためには、うまくいかないことが何度あっても、我慢強く繰り返し働きかけるしかないことは分かっています。

子育ては、「やせ我慢の連続」なのかもしれません。

また、「約束を守らなかったときには厳しく叱る」とありますが、どう厳しく叱ればいいのか、これも難しい問題です。

どんなに優しく声かけしても、どんなに厳しく叱っても、ゲームやタブレットを取り上げても、結局、子ども自身の意識は「元のまま」などということもしばしばです。

「いつになったら親の気持ちが分かるのか」と嘆くわけですが、自分が子どもだったとき、親の気持ちがどこまで分かっていたでしょうか。

もやもやした苛立ちを感じながらも、親から子へと「正しい価値観」を繋ぐ努力を続けるのが、ある意味、「人生をまっとうに生きる」ことなのかもしれません。

自分を高めることの喜び、落ち着いて勉強できることへの感謝を、親が、飽くことなく自分の背中で教えていくしかないのでしょう。