11月最初の木曜日になりました。

中学受験も大学受験の共通テストも、あと2か月半となりました。

インフルエンザも流行っているので、体調管理に努め、勉強のペースを崩さないように気をつけましょう。

今回も、メルマガにいただいたお返事を紹介します。

まず、「東近江市の小椋正清市長」の暴言についてです。

『「どうしてこれ程無神経な人が市長に選ばれたのでしょうか。」とありましたが、ほんとうにその通りだと思います。政治家は、思い上がっている人が多いのでしょう。また、選挙のポスターにも大きな無駄があるんですね。政治家は自分の言葉で勝負してほしいものです。』

『投票日前日まで、毎日「公開討論会」「制限のない会見」を開いて生中継するのに、私も大賛成です。紙を読んでいる政治家ばかりですから、有権者としては、彼らのほんとうのコミュニケーション能力を知りたいです。』

代表的な2つのお返事を挙げさせていただきましたが、いかがでしょうか。

現行の小選挙区制の選挙では、政権交代はなかなか望めませんし、自公政権が、「公開討論会」「制限のない会見」を取り入れたり、選挙ポスターを縮小・廃止したりすることもないでしょう。

何事も固定化され、自公政権のやりたい放題です。

大阪では、自ら「第2自民党」を標榜する維新の会のやりたい放題です。

「閉塞感ハンパない」状況で、子どもたちに輝かしい未来はくるのでしょうか。

また、秋田県知事の暴言の記事(『東京新聞』)もありました。

『知事発言、秋田県に抗議130件 四国の食事「貧乏くさい」
https://www.tokyo-np.co.jp/article/285943
 秋田県は25日、四国の食事を「貧乏くさい」などとけなした佐竹敬久知事の23日の発言を巡り、県に約130件の電話やメールによる抗議があったと明らかにした。多くが四国地方からで「残念だ」「あきれた」などの内容。これとは別に、佐竹氏の事務所にも抗議があったという。
 佐竹氏は25日午前の記者会見で、長く地方自治に携わったとして「経験からくる思い上がりがあった」と釈明。発言については「不穏当で不見識だった」と謝罪した。
 佐竹氏は23日の秋田市での講演で、過去に訪れた四国地方で食べた料理について「メインディッシュがいいステーキだと思って開けたら、じゃこ天です。貧乏くさい」と酷評した。』

日本中に、こんな人たちがあふれているのでしょう。

では、今回の本題に入ります。

まず、前回紹介した、

『小3算数「1列14人でAの前に7人。後ろに何人?」大人にはわからない3年生の7割が誤答する理由 「65の前の数は?」と聞かれ「66」と答える子を笑えない』
https://president.jp/articles/-/74867

です。

『「問題文にある数字を使えば解ける」という思い込みですが、うちの子も、とにかく問題に出てきた数を順に拾っていきます。特にやる気のないときは、それらの数字を足してみたり引いてみたりして、「それらしい数字が出てきたらそれでいいか」という感じです。「数字の意味」「問題の流れ」を考えてくれません。そんな様子をみていると、力が抜けます。難しい問題は、一緒に考えているのですが。』

低学年のうちは、いろいろ引っかかってしまうところがあります。

前回のメルマガでは、「お団子を並べたり、フランスパンを書いたり」という例を挙げましたが、問題文を読みながら、「目に見える形で題意を整理する」ことをおススメします。

線分図を書いたり、グラフや表を書いたりするのも有効です。

自分の手で書いてみて、「2本の線分図を並べたら、線と線がくっつきすぎた」「グラフの目盛りが足りなくなった」などの失敗を経験して少しずつ進歩したり、「表は、縦何マス横何マスがいいのかなあ」と考えてみたり、解答(正解)を急がないことです。

バスや電車に乗客が乗ったり降りたりする問題もよくありますが、バスや電車の絵を書いて、降りた人・乗ってきた人を順に書いていくのもいいですね。

そんなとき、親がわざと下手なバスや電車を書いて、

「あかんわ、うまく書かれへん。ちょっと書いてみて」

などと誘ってみるのもいいですね。

また、最初のうちは、ノートにうまく書けないことにも気をつけたいものす。

授業中には、

「黒板の図と、そっくりに書けた?」

と、何度も声をかけるのですが、それでもなかなかうまくいきません。

うまく書けなかったときには、

「失敗作を消しゴムで消さないで。その下に書き直して、後でどこが変だったのか比べられるようにしておいて」

と、こちらも何度も声をかけるのですが、多くの子どもたちは、消しゴムで消してしまいます。

一度書いた図や表を消してしまうのはもったいないことですし、消しゴムで消している時間ももったいないと思います。

おうちで親子で練習するときも、気をつけてください。

では、前回のメルマガでお伝えした通り、前回の『プレジデントオンライン』の記事の【後編】(こちらも編集しています、すみません)を紹介します。

『小6の43%が誤答「8人に4Lのジュースを等しく分けると1人何L?」迷いなく8÷4と立式する子への教え方 6年生でも3割以上が「わり算」の意味を正確に理解できていない
https://president.jp/articles/-/74868
■意外とムズい? 小6の4割が間違えたジュースの問題
▼例題2 8人に4Lのジュースを等しく分けます。1人分は何Lですか。
▼誤答例
式 8÷4=2  答え 2L
▼正解(6年生の正答率 56.7%)
式 4÷8=0.5  答え 0.5L(2分の1L)
 これは6年生を対象にした2021年度「全国学力・学習状況調査」の算数で出された問題で、式と答えを書くという形式でしたが、正しく、4÷8=0.5(もしくは2分の1)と解答できた子はわずか56.7%でした。
 その一方で、8÷4と計算して間違えた子が36%もいたのです。
 6年生でも3割以上が、「わり算」の意味を正確に理解できていないことになります。
 これを間違えた子は、「(等しく分けるのだから)わり算だ」ということはわかったのでしょう。ところが「わり算は大きい数を小さい数で割る」という誤った思い込み(スキーマ)を持っていた可能性があります。深く考えずに、問題に出てきた数字のうち大きい8を4で割ってしまったのです。
 同様に「かけ算は増えるもの」「わり算は減るもの」という思い込みをしている子が高学年でもいます。実際には、0.5など1未満の数を掛けると数は減りますが、自然数だけを対象としていた低学年のころのスキーマが強く身についているのです。
 これらのスキーマを持っていることは、それまでの自分の経験を一般化できているわけで、ある意味賢いということもできます。実際に、低学年のうちは、かけ算をすれば答えは大きく、わり算をすれば答えは小さくなっていました。
 しかし、小数・分数を習うと、これまでのルールと食い違い、混乱がおきます。それまでの思い込みが強く定着しているほど、新しい知識と関係づけて修正していくことが難しくなるのです。
■大人に「正解」を教えられても頭に入らない
 算数では、こういった「後だしジャンケン」のような、言葉の概念の修正・追加が多くあります。特に分数や割合など、それまでのスキーマを修正する必要がある学習については、長い目で見ましょう。大切なのは、子供が自分で気がつくこと。自分のスキーマにとらわれているうちは、正しい解き方を説明されても、ほとんど頭に入ってきません。
 また、今の小学校の現場で、「これまでは大きい数を小さい数で割っていたけれど、これからは違うよ」といった、子供各人のスキーマを修正する指導は難しいでしょう。
 家庭でできるとしたら、子供が気づくのをサポートしてやることです。自分で手を動かして、この例題のような問題に取り組むなかで「どうやら小さい数を大きい数で割ることもあるのだな」と気づくのが理想です。
■なぜ「5時間10分」を510にしてしまうのか
▼例題3 えりさんは、山道を5時間10分歩きました。山をのぼるのに歩いた時間は、2時間50分です。山をくだるのに歩いた時間は、何時間何分ですか。
▼誤答例
式 510ー250=260  答え 3時間
▼正解(3年生の正答率 17.7%)
式 5時間10分ー2時間50分=2時間20分  答え 2時間20分
 この問題を解くには、二つのポイントがあります。「山道を歩いた時間」は、「山をのぼった時間」と「山をくだった時間」の合計であり、くだるのに歩いた時間を出すためには、ひき算をする必要がある、と正しく類推できること。そして、時間の単位が生きた知識となっていることです。
 ところが、4年生で74%、5年生でも46%の子がこの問題を間違えました。
 ひき算をすることが正しく推論できず、「5時間10分+2時間50分」とたし算をしてしまう子もいました。
 また、ひき算だとわかっても「510-250=260」といった式を立ててしまう子もいます。この子は、全体から部分を引けば残りが出る、という類推はできたのですが、基本的な時間の単位の理解ができていないのです。
 5時間10分を510としているため、1時間は100分だと勘違いしているかのようですが、こういう誤答をする子も「1時間は何分?」と聞かれれば60分と答えられる場合が多い。
 生きた知識となっていないため、知ってはいるものの、自由に使うことができないのです。
 時間の単位で間違えてしまう子は、3年生で13%、5年生で18%もいました。5年生のほうが間違える子が増えているのが気になります。時間の単位が生きた知識となる経験がないため、習った直後よりも正答率が落ちているのです。
■繰り下がりを避けて勝手に読み替える
 ほかにこの問題の誤答で多かった例は、繰り下がりを回避して勝手な計算をしてしまうというものです。典型的なのが「5時間10分-2時間50分=3時間40分」というもの。時間のほうは「5-2」で3として、分の計算は「10-50」ができないので、勝手に「50-10」と読み替えて計算してしまっているのです。
 繰り下がりが必要で計算がしにくいから、恣意的に数字の順番を変えてしまう。計算力が不十分なうえに、数字についての理解が欠けていることも考えられます。
 たし算・ひき算・かけ算・わり算の、計算の仕方は知っていても、互いの関係性や原理原則が身についていないのです。簡単な計算問題なら表面的な理解でも解けるかもしれません。ところが、文章題では、文章を解読するために思考の負荷が大きくなり計算に対応できないのです。
 また、あとで見直せば気づくはずであることから、客観的に認知をするメタ認知能力も欠けていることがわかります。
■文章題ができるように…生きた知識を家庭で育てる方法
 このように、文章題ができない原因は、言葉が「生きた知識」になっていないこと。また、解答の筋道を立てたり文章に書かれていない部分を補ったりする「推論」の力が足りないことです。
 では、そうした言葉の力と考える力を身につけるために、家庭でできることはあるでしょうか。
 生きた知識や推論する力は多様で豊富な経験をするなかで身につきます。
 まずは家庭での言葉を教科書の言葉とつなげてやることが有効でしょう。「誕生日は3日後だよ」「今、時速30kmだね」「それは1.5倍だね」などと、毎日の会話で意識して使うようにするのです。
 ただし、くれぐれも、学校の授業のように教え込もうとはしないでください。数字や単位を嫌いになってしまっては元も子もありません。
 家庭環境の学力への影響を調べた研究でも、家庭が言葉や数字に興味・関心を持つ環境であることが有効だとわかっています。さらに、親が言葉や数字を「教える」よりも、子供が自分で気がつく環境であることとより強い相関関係がありました。
 テストの文章題を解くときだけ、大人から見ると「どうして?」と思うような読み間違いをするのは、“問題を解く必然性がないし、楽しくもない”から本来の能力が働かないのだと思うのです。
 楽しむという意味では、たとえば親子で一緒に料理をすることなどがいいでしょう。
 レシピサイトに載っている4人分の材料をわが家の3人分にするだけでも、高度な算数が必要です。おいしい料理のためなら、計算する気になるかもしれません。
 スポーツが好きな子なら、打率や防御率などの数字に興味を持つでしょう。大谷翔平選手の打率が3割9分などという割合の数字も、好きなことなら面白いはずです。
 どちらも、数字の二つの意味のうち、「モノを数える数字」だけではなく、高学年で習いつまずきやすい「割合としての数字」に触れる機会になります。
 数字に慣れる経験という意味では、トランプ遊びなどもおすすめです。
 気をつけたいのは、大人にとっては当たり前の「数字」や「単位」は、子供にとってはかなり難しいものだということ。間違いを指摘したり直したりすることよりも、経験を増やしてやる環境を意識してください。
 1年生なら数を数えることも結構、難しい。「早く100まで数えられるようにしなくちゃ」などと焦るのではなく、まずは感覚的に数や量を把握できることが大切です。
 ままごとやお店やさんごっこなどの遊びには、モノを数える作業がたくさんあります。公園で花びらの数を数えるだけでも、子供はそれを遊びと思い、楽しそうに数の数え方を覚えていきますよ。』

引用がかなり長くなりましたが、いかがでしょうか。

「文章題ができるように…生きた知識を家庭で育てる方法」が最大のポイントでしょう。

たとえば、定規やメジャー(ケガしないように気をつけて!)を使って、身の回りのものの長さを測ってみましょう。

そのとき、目の前にあるものの長さを測りながらなら、

「12cm3mm=123mm=12.3cm」

という関係もずっと理解しやすくなります。

上靴の「21.0cm」や洋服の「120cm」などを利用するのもいいですね。

「1L=1000ml」

も、牛乳パックとさまざまな容量のペットボトルを使って実感することをおススメします。

時計の文字盤やカレンダーを自分で書いてみて、1時間を半分にしてみたり3つに分けたり、金曜日に全部○をつけて数字の並び方を考えるたりするのもおススメです。、

おうちの中には、教材がたくさんありますね。