木曜日になりました。

このところ、「新型コロナ」に限らず、いろいろな感染症に関する情報があちこちから届いています。

「インフルエンザ」に加えて、「RSウイルス感染症」「ヘルパンギーナ」など、主に子どもたちの間で広がる感染症の流行が続いているようです。

ネット上では、次の『日刊ゲンダイデジタル』のような記事もみられます。

『新型コロナ5類移行でも「感染の夏」再びか…見えないから怖い“第9波”の襲来
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/325681
 新型コロナウイルスの感染法上の分類が「5類」に移行してから、8日でちょうど2カ月。日常を取り戻したかと思いきや、「第9波」が襲来だ。
「現状は第9波になっていると判断することが妥当だ」──。日本医師会の釜萢敏常任理事は5日の
会見で、こう指摘。今後の感染拡大に警鐘を鳴らした。
 問題は「5類移行」に伴い、全国の感染者数が把握できなくなったこと。全国約5000の医療機関の定点観測によって感染のトレンドは分かっても、実態が見えない感染の波に不安は募るばかりだ。
■都内クリニックも発熱患者殺到
 厚労省の最新の集計によれば、先月19~25日の1週間に報告された感染者は全国で計3万255人。1医療機関当たりの平均は6.13人で、前週比1.09倍だった。特に沖縄は定点当たり48.39人(6月26日~7月2日)、感染者数が推計1万2260人(同)という惨状である。
 感染爆発が起きているのは沖縄だけではない。都内で内科クリニックを営む医師がタメ息交じりにこう言う。
「平日の朝からてんてこ舞いです。発熱の診察予約が殺到。1日60件に上りますが、診察できる患者は多くても1日30人程度。高熱の乳幼児を優先して診察するため、患者をトリアージせざるを得ない状況です。感染すると風邪のような症状が出るヘルパンギーナやRSウイルスによる感染症も目立ちますが、発熱患者10人をPCR検査したら7~8人はコロナ陽性です。極めて高い陽性率で感染は拡大しています」
 旅行大手JTBは6日、夏休み期間(7月15日~8月31日)の旅行者数が前年比17.8%増の7370万人に達するとの推計を発表した。人の移動に伴い感染が拡大するのは明らかだ。今年も“感染の夏”になってしまうのか。
「沖縄の感染者数は、昨年11月から今年初めの第8波より速いペースで増加しており、他の都道府県でも感染者数が急激に増える恐れがあります。全国的に『第9波』の入り口に立っているのに、感染者数が定点把握になってしまったので、実数が毎日発表されていた頃に比べて本当の逼迫感が伝わりづらい。ウイルスが変異を続けている以上、感染力が強くなったり、新たな症状を引き起こしたりする可能性があります。手遅れになる前にいま一度、基本的な感染対策に立ち戻るべきです」(昭和大医学部客員教授・二木芳人氏=臨床感染症学)
 コロナは症状が軽くても、後遺症が残る恐れがある。「感染してもいいや」なんて油断してはいけない。』

最近テレビでよくみかけるようになった医師は、個人でできる対策を問われて、

「手洗いやうがいをしましょう。免疫力を高めるものを食べましょう」

という返答でした。

既視感たっぷりの「自衛策」で、この程度のことは、みなさんすでに励行していますよね。

さらにこの医師は、「マスクは、」といいかけて、

「必要な、モゴモゴモゴ」

と突然早口になったので、「ながら見」だった私には聞き取れませんでした。

人々の命を守る立場なのですから、もっと明確に「科学的な見解」を伝えてほしいものです。

さて、前回のメルマガにもお返事をいただきました。

ありがとうございます。

まず、「大阪府の高校授業料無償化」に関していくつかお返事をただきました。

概ね、

『教育はお金の問題ではないと思います。中身の問題です。いくら無償になったとしても、質が低下したり不公平が生じたらダメでしょう。きちんと中身のある議論をしてほしいと願っています。』

という、たいへん常識的なお返事でした。

その通りですよね。

「教育の中身」を大切にしない乱暴な行政を、いったい誰が信頼するというのでしょうか。

『残穢』小野不由美 新潮文庫(平成27年初版)
『残穢―住んではいけない部屋―』松竹映画

に関しては、いくつか楽しい(私的に?)お返事をいただきました。

『「残穢」は知りませんでした。早速読んでみます。』

自分がその家や部屋にいたらと想像すると、本当に不気味です。

また、恐怖の連鎖で次から次へと登場人物が増えていきますので、一気に読了しないと頭が混乱します。

『私も「怖い本」や「怖い映画」が大好きですが、「怖い話」となると、周りの人からあまり相手にされません。みなさん、「怖い出来事」は実在しないと思っているのですよね。』

そうですね、常識的にいえば。

娯楽としての「怖い本」や「怖い映画」は受け入れても、「本当にあった怖い話」となると、「眉唾物」に思えてしまうのも仕方ないでしょう。

私も、自分で経験したり自分の身近な人から聞いたりしていなければ、こんなに信じることはなかったと思います。

特に私の場合は、40年以上にわたってこの仕事をしてきて、教え子たちから何度も、「怖い話」を聞かされたり「怪しいものが写った写真」をみせられたりしました。

彼らはもう忘れているかもしれませんが、彼らの真剣な顔をみた私に、彼らの経験を否定できるはずがありません。

信じるかどうかは個人の問題となりますが、最近放送されたテレビの心霊番組が、一部で話題になっています。

次の『スポニチ』の記事を読んでみてください。

『TBS心霊番組 “霊現象”映り込み放送一部カット ニューヨーク屋敷「上層部の判断で…謝罪された」
https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2023/07/04/kiji/20230704s00041000159000c.htm お笑いコンビ「ニューヨーク」が、4日までに公式YouTubeチャンネルを更新。6月29日に放送されたTBS系バラエティー番組「口を揃えた怖い話」について、裏話を明かした。
 霊能者や怪談師、研究家などの専門家が“口を揃えた”本当に怖い話を調査し紹介するホラー特番。深夜番組から始まりゴールデンに進出した人気特番で、ニューヨークの2人はMCを務めている。
 この番組について、お笑いコンビ「インディアンス」の2人がロケに行った部分の放送がカットされていたことを報告。屋敷は、「ちょっと結構な心霊現象が映りまして…凄い映像が映ったんですよ」と、カットされた部分の映像について言及。嶋佐も「本当に凄かった」と同調した。
 屋敷は告知のため、ツイッターに「とんでもないもの映りました」と投稿。局関係者も「とにかく見てほしい」と宣伝に力を入れていたという。だがその後、屋敷はツイートを削除。理由について「オンエア2日前ぐらいに、TBSの上層部の判断で…あの、何て言ったらいいか…“映っちゃい過ぎたから、もうダメ~”ってなって。そんなことあります?」と、幽霊がばっちり写ってしまったためにカットすることになったと明かした。
 屋敷は「一番可哀想なのは、その中継に行ってくれたインディアンスさん」といい、「インディアンス」きむは、ロケの場で「肉眼で見てしまった」という。自分のGoProで撮影していた相方・田渕章裕がその際の映像を確認したところ、ばっちり霊が映っており、インディアンスの2人は怖いながらも大興奮。屋敷も「良かった、ありがとうございます、インディアンスさん!」と、視聴者が求める衝撃映像を撮影できたことに喜んだという。
 だが、あまりにも映りすぎているという判断で、該当部分はお蔵入りに。嶋佐は「それくらいの映像だったってことだよね」と理解を示し、屋敷も「わざわざ編成の方とかが、俺らに『申し訳ないです』と。インディアンスさんのとこにも、ごあいさつに来てくださったようで…『いや、もうそれは全然しょうがないんですけど』って」と、インディアンスの2人も納得した上で、カットとなった。この対応に、屋敷は「ちょっともったいねえなっていうね、あまりにも」と残念そうにつぶやいた。』

私の個人的な趣味に走りすぎている気もしますので、このネタはひとまずここで終わりとします。

脱線しすぎて申し訳ありませんでした。

次は、『読売新聞オンライン』の記事

『旅行理由に欠席、皆勤賞の廃止…「学校休むことは悪」意識に変化
https://www.yomiuri.co.jp/otekomachi/20230609-OYT8T50073/

についてです。

こちらにも、いくつかお返事をいただきました。

『「家族との思い出のほうが大切」とありましたが、何と比べているのでしょうか。子どもの学びほど大切なもはないと思います。その「学びの基礎」を築く場でもある学校を休ませる親は、その代わりを担う覚悟があるのでしょうか。』

その通りだと思います。

子育てに大切なものは、「親としての覚悟」です。

また、子どもの将来に対する「親としての責任」です。

学校以外の何を優先するにせよ、親としての正しい判断ができているのか、そこが問われるわけですね。

最近のショーモナイ政治家たちは、不祥事を起こすたびに「責任は私にある」という言葉を口にしてエラソウニ胸を張りますが、責任は「あると言い張る」ものではなく「とる」ものです。

親も同じですね。

学校を休んだり、塾や習い事を休んだりして「他のもの」を優先すれば、子どもの価値観は確実にそちらに傾きます。

ひとたび傾いた子どもの価値観を正すのは簡単ではありません。

どんなことであれ、「この程度なら」という親の緩さが招く子どもの緩みは、すべて親の責任だと自戒すべきでしょう。

『私の時代も「皆勤賞」ってありましたし、「皆勤賞」を目指して頑張ってる同級生もいました。中には、冬でも半袖半ズボンで通す男の子もいて、ちょっと引いてました。わが家とは価値観が違っていて、他に目指す目標はないのかなって思ってました。』

それぞれの家庭が、子育てに関して「わが家なりの目標」を持つのは当然でしょうが、「皆勤賞」がその目標になるのかというと、私も疑問です。

「学校とはどんな場なのか」という家族の共通認識が大切で、当たり前ですが、「学びの場」「成長の場」という認識が第一でしょう。

しかも、子どもにとっての「学びの場」「成長の場」というだけではありません。

子育て中の親にとっても、敬意を払うべき「学びの場」「成長の場」だということです。

そのような意味を謙虚に受け止めることなく、「少々無理してでも皆勤」という単純な価値基準では、他の子どもたちにとっても迷惑な話ではないでしょうか。

『「1年間に3日、学校を休んでもいい日」は、先生のおっしゃる通り、「あなた任せ、責任転嫁」ですね。ちょっとひどすぎます。親としての自覚が足りないと思います。』

自分の子どもはまちがいなく唯一無二の存在であり、自分がすべての責任を負うべきです。

他の誰かに判断を委ねるべき存在ではありません。

それを「1年間に3日」と決めてほしいなど、あまりにも無責任で、親になるための努力を怠っています。

『「旅行を理由に学校休む…賛成が65%」と聞いて、「お好きにどうぞ」としか思いません。子どもはどう思うんでしょう。「よかった!」と思うのでしょうか。』

この種の問題は、決して新しいものではありません。

わが家が子育てしていた頃も、

「あの学校は休みやすくていいよね~」
「終業式を休ませて、世間より早く旅行にいくんだって」

などと噂される学校がありました。

子どもの価値観に悪影響しないのか心配になりますね。

最後に。

次号のメルマガでは、長期休暇前に恒例の「灘中の国語の過去問」を紹介する予定です。