木曜日になりました。

お子さんたちはすでに新学年を迎えたと思いますが、新しい日常を楽しめていますか。

もちろんうまくいくことばかりではありませんが、お子さんたちが、どんなことにも前向きな気持ちで取り組めるといいですね。

そのためにも、お父さん、お母さんは、焦ったり煽られたりすることなく落ち着いた生活を心がけてください。

さて今年も、『灘校文化祭』(例年ゴールデンウィーク中の5月2日、3日に開催)が近づいてきました。

秋の『東大寺学園文化祭』に関する情報も、ツイッター上では続々と発信されています。

他の学校の情報もたくさん発信されているようです。

気になる学校がある方は、ぜひ検索して情報を集めてくださいね。

また、毎年この時期に紹介してきた『ENEOS童話賞』ですが、2022年の第53回をもって終了となってしまいました。

ジーニアスの子どもたちからもこれまで4人の受賞者が出ていますが、どの親子さんも、東京の豪華ホテルで行われた素晴らしい授賞式の様子を嬉しそうに報告してくれました。

そんな童話賞が歴史を閉じるとなると、私にも「一つの時代」が終わったと感慨深いものがあります。

ジーニアスの子どもたちにとっても良い目標になりましたし、どれほど感謝してもしきれるものではありません。

長年にわたる社会貢献、ほんとうにありがとうございました。

前回のメルマガの『書店ゼロ自治体、全国で26% ネットでの無料配送規制の議論も』にもお返事をいただきました。

ありがとうございます。

『街の書店が減っているとありましたが、確かに私の最寄り駅の辺りでも、小さな本屋さんがなくなってしまいました。本を買うときは、大型書店に行くかネットでポチッとするか、私も街の本屋さんに行ってません。』

そうですよね。

考えてみれば、私も、自宅近くの街の本屋さんにはもう何年もいっていませんでした。

目が悪くなって店頭で本を探すのが難儀になったため、最近購入した20冊ほどの本も、アマゾンやネット上の古書店を利用したものです。

街の「知の泉」である本屋さんに立ち寄ったわけでなく、ほんとうに申し訳なく思います。

書店に関しては、次のような記事(『NHK』)もありました。

『千葉 富津市初めての図書館 大型商業施設内にオープン
https://www3.nhk.or.jp/lnews/chiba/20230402/1080020309.html
 千葉県富津市で初めてとなる図書館が、市内の大型商業施設の中にオープンしました。
 富津市立図書館は、大型商業施設「イオンモール富津」の一角に1億4000万円余りをかけて完成し、一般の書籍のほか児童書や郷土資料などおよそ6万5000冊が収められています。
 富津市内にはこれまで図書館がなく、市民から設置を望む声が寄せられていましたが、おととし、新型コロナの影響などで空きスペースの活用を模索していた商業施設から提案があり、10年間の契約で施設内に図書館を設けることになりました。
 館内は本棚を低くして全体の見通しをよくすることで、子どもからお年寄りまで利用しやすいよう工夫したということで、訪れた多くの利用者が思い思いの本を手に取っていました。
 市内に住む50代の女性は、「待ちに待った図書館です。これまで気になっていた本は買わないと読めませんでしたが、今後は図書館で借りてたくさん読みたいと思います」と話していました。
 富津市教育委員会生涯学習課の樋口峰昭課長は、「図書館をいちから建てるとなると予算の面で厳しかったが、商業施設の一角を借りることでコストが抑えられた。買い物のついでなどでも、多くの方に気軽に利用してもらいたい」と話していました。』

本来、大型の商業施設にはそれなりの書店が入店するものでしょうが、このイオンモールには元々書店が入っていなかったのでしょうか。

図書館がなかった富津市内に図書館ができたことはたいへん喜ばしいのですが、この商業施設から書店が撤退していたとしたら、たいへん残念な側面もあります。

私は、小学生のときに、学校の図書室にあった『シャーロックホームズシリーズ』『怪盗ルパンシリーズ』『怪談シリーズ』などを読破して、読書の魅力にガッツリはまりました。

図書館や図書室はほんとうに魅力的で価値がある施設ですが、一方で、お気に入りの本は、購入してずっと手元に置いて時に読み返したいものです。

私は、本に対する「所有欲」があっていいと思います。

みなさんも、たくさんの本を読んで気に入った本に出会ったら、ぜひ手元に置いて家族と共有してくださいね。

最後に。

最近のメルマガは、かなり国語の読解に偏っていたように思いますので、今回は、算数のネタをお届けしたいと思います。。

次の『プレジデントオンライン』の記事を読んでみてください。

『「答えが47になる九九の掛け算は?」算数が得意な子が育つ家で行われる"クイズ大会"の中身
九九のポスターを壁にはるより効果的
https://president.jp/articles/-/67286
 どうすればわが子を算数が得意な子に育てられるか。教育ライターの佐藤智さんの問いにSAPIXの講師陣が答えた――。
※本稿は、佐藤智『SAPIXだから知っている頭のいい子が家でやっていること』(ディスカバー・トゥエンティワン)の一部を再編集したものです。
■九九のポスターより効果的なクイズ
 算数を身近に感じさせようと、九九や簡単な計算のポスターをリビングやトイレに貼る家庭は少なくありません。ポスター類は、マイナスにはなりませんし、やらないよりはやったほうがいいでしょう。
 しかし、それよりも効果的なことは、子どもと数にまつわるクイズをすることです。
 たとえば九九で子どもと勝負をしたり、「答えが12になる九九の掛け算は?」と逆算問題をだしてみたりしましょう。
 ポスターで九九を覚えようとするよりも、お父さんお母さんに「12になるのは?」と問われて、「2×6と、3×4かな」と答えるほうが、頭を使いますし、ゲーム感覚で楽しめるよさもあります。
 正解すると達成感を覚えるので、「算数は楽しい」「九九は得意!」といった思いを抱くようになります。印象的な体験になるので記憶にも残りやすくなるでしょう。
 ときには意地悪をして、「47になるのは?」と質問をしてみるともっと盛り上がります。「あれ? そんな九九あったかな?」と立ち止まって考え、そこに楽しさや不思議さを覚える子がいるからです。
 このような簡単な算数クイズは、お父さんお母さんも脳トレのつもりで一緒に取り組んでみてください。
 案外、子どものほうが速く解答できるかもしれません。また「お父さん(お母さん)に勝った!」となれば、子どもは得意になり、算数への関心をより深めていけます。
■算数が好きでも、いい点が取れるわけではない
 算数は嫌いではないけれど点数が伸びない子には、「好き」という気持ちを失わせないように接することが重要です。
 そのために大事なのは、「何点だったのか」にとらわれすぎないこと。たとえば、100点満点のテストで60点だった子に対して、「100点まで40点も足りないよ」といった声をかけていないでしょうか。
 このような接し方をすると、子どもは「算数が好きなのに点数が取れない自分」にがっかりしてしまいます。
 さらに、子どもは親から期待されていることを素早く察知します。「お父さんお母さんは『いい点を取ってくるだろう』と思っていたのに、僕は取れなかった」、と情けない気持ちになってしまうのです。
 「算数が好き」と思っている子は、自分に対する期待値が高めなので、「がっかり」することが重なると、少しずつ「点数が取れないから嫌い」という気持ちが植えつけられてしまいます。せっかく好きだと思っているのですから、嫌いになることは避けたいものです。』

最後の「算数が好きでも、いい点が取れるわけではない」という部分をしっかり読んでほしいと思いますが、みなさん、どうお感じでしょうか。

子どもたちは、学校で習う前に「九九」を覚えると、みな得意げでとても嬉しそうです。

とはいえ、「九九をそらんずる」ことと「掛け算を多様な視点から理解する」ことの間には、それなりの距離があります。

そのギャップを越える練習も必要です。

たとえば、

「2×6と3×4の答えが等しいこと」
「3×2+3×5と3×7が等しくなること」

を図を使って考えてみるなど、「九九」を利用して「数の世界を広げる」わけです。

あれこれじっくり考えることを楽しむ練習ですね。

さらに、最近の傾向として、

「問題の説明文が長く、設定がわかりにくい問題」
「題意を理解した上で、一定の作業を必要とする問題」

などが増えています。

題意を理解し、自分なりに整理してみる経験を積む必要があります。

そんな「数の世界を広げる」練習のために、次のような東京出版の「算数本」を紹介したいと思います。

①中学への算数(月刊誌)
②ステップアップ演習 (中学への算数) 2000/7/15
③プラスワン問題集―中学受験 望月 俊昭 2000/9/20
④親と子の算数アドベンチャー―中学への算数 栗田 哲也 2002/4/5
⑤秘伝の算数―算数の世界を楽しく極める (入門編(4・5年生用)) 後藤 卓也 2003/8/5
⑥秘伝の算数―算数の世界を楽しく極める (応用編(5・6年生用)) 後藤卓也 2004/2/14
⑦秘伝の算数―算数の世界を楽しく極める (発展編(6年生・受験用)) 後藤 卓也 2004/9/15
⑧算数合格へのチャレンジ演習―中学への算数 難関中学受験用 東京出版編集部 2009/2/5

もちろん他にもたくさんありますが、実際にわが家にあるものを出版年順に並べてみました。

④~⑦に関しては、子どもに先行して親が読み始めてもいいものだと思います。

特に⑤~⑦は読み物としておススメの本ですので、ぜひ店頭で手に取ってみてください。

また、講談社の『ブルーバックス』にもおススメの「算数本」がたくさんあります。

⑨解ければ天才!算数100の難問・奇問 中村 義作
⑩算数オリンピックに挑戦 算数オリンピック委員会
⑪大人のための算数練習帳 佐藤 恒雄
⑫やりなおし算数道場 小学校でこう教わりたかった! (ブルーバックス) 歌丸優一 花摘香里
⑬ひらめきを生む「算数」思考術 問題解決力を高める厳選43題 (ブルーバックス) 安藤久雄
⑭算数パズル「出しっこ問題」傑作選―解けて興奮、出して快感! (ブルーバックス) 仲田 紀夫

などなど、シリーズになっているものも多いので、こちらもぜひ店頭で手に取ってみてください。

東京出版にもブルーバックスシリーズにも、「数学本」の分野の良本もたくさんありますので、大学受験まで末永くお付き合いできそうです。

ぜひ、街の書店でゆっくり手に取ってみてくださいね。