4月最初の木曜日になりました。

そろそろ入学式を迎えるお子さんもいらっしゃると思いますが、新しい「日常」のスタートですね。

親子ともにいろいろなストレスを感じることもあるでしょうが、お子さんが前向きな気持ちになれるような気配り・声かけをお願いします。

最近、次のような「道徳・モラル」に関する記事を見つけました。

一つ目は、『J-CASTニュース』の記事です。

『「ベビーカーご遠慮」「席でオムツ替えない」 イタリア料理店「子連れ客12のお願い」賛否...店が方針変えない理由
https://www.j-cast.com/2023/03/31459053.html?p=all
 イタリアンレストランの子連れ客への要望が、SNSで議論となっている。「店が客を選ぶ権利もある」と理解を示す声がある一方、不快に感じる人もいるようだ。「これだけしっかり自己主張するお店も珍しい」と自認する店主に事情を聞いた。
■「外食はマナーを学ぶ良い機会」
 東京都品川区に店を構える「イタリアンバル・フォセッタ」。生パスタとナポリ風ピッツァが看板商品で、ピザ生地、ピザソース、ミートソースなど手作りにこだわっている。
 フォセッタが2019年11月から、店頭の張り紙やウェブサイトなどで周知している子連れ客へのお願いが、2023年3月中旬にSNSで注目された。
 子連れ客の来店は歓迎しているものの、「外食は子供にとって身近な社会との接点でマナーを学ぶ良い機会」との考えから以下12点の遵守を求めている(1オーダー制は経営上の理由)。

・ベビーカーの入店はご遠慮ください
・店内を歩かない、走らない、席の上に立たない
・トイレは大人と一緒に
・大きな声を出さない(泣き止まない場合は一度外へ出てあやしてください)
・故意に物音を立てない(椅子を蹴る、食器やテーブルを叩くなど)
・動画やおもちゃの音は最小限に
・お店のもので遊ばない
・飲食物の持ち込みはご遠慮ください(離乳食はお声かけいただければOKです)
・ゴミはお持ち帰りください
・席でオムツを替えないでください
・お子様も1ドリンク・1オーダーをお願いします
・席や床を汚した場合はお声かけください

 店は「どんなに小さなお子様でも常に見て聞いて感じ学びとっています。どんな状況でも一貫して教えてあげれば子供にとって大きな宝になるし何より親御さんが楽になると思います」と理解を求め、「他のお客様への気遣いや衛生上の問題、お店を継続していくためご協力お願いいたします」としている。
「これが出来ていないから責めるという気持ちはありません」
 ツイッターでは、客の立場から議論を巻き起こした。
 「子ども連れ歓迎=子どもなら何してもOKではないからね」「店が客を選ぶ権利もある」「私も子持ちだけどコレはわかる」と共感する向きがある一方、「いっそ子連れお断りにした方が親切では?」「(子どもが)静かにできるわけ無い」「私は行かない」と反発もあった。
 店は反響を受けて3月16日に声明を出し、改めて説明した。注意事項は「私達の考え方、価値観によるもの」だとして、「これが出来ていないから責めるという気持ちはありません」と釈明する。
 「子育ても様々な方針やケースがありますしそれぞれの考え方は尊重します。何にしても価値観や考え方の違いはあるものです」と前置きし、「自分の価値観や考え方に合う所を選ぶのがこれからの時代なのかなと感じています」と持論を述べた。
 もっとも、同じ価値観を持っていても無邪気な子どもに徹底させるのは骨が折れそうだ。その際は、「見守るスタイル」だという。「根気強く教えていても改善されない場合は他人から言われると大人しくなる場合があります。その時はこちらからお声掛けという形で手助けしています。他のお客様も頑張って子育てしている姿勢が見られれば温かく見守ってくださいます。むしろ好意的に協力してくださいます。フォセッタに来てくださるお客様はそういう方ばかりです」
 落ち着いて食事ができる環境づくりには客側の協力も不可欠だとして、「これだけしっかり自己主張するお店も珍しいと思います」とするも「リラックスして食事をしたい人のためにお子様連れのお客様もお気遣いいただければ」とリクエストした。
(以下略)』

「公共の場で、子どもたちがどう振る舞うべきか」はよく話題になりますが、みなさんはどうお感じでしょうか。

もちろん、子どもの年齢による差は大きいと思いますが、「外食はマナーを学ぶ良い機会」とある通り、他の人たちがいる場面は親子ともに自制的であるべきでしょう。

親子共々、「勉強する場、成長する場」でもあるはずですが、「席でオムツを替えないでください」という注意書きに至っては、もはや「いったいどんな親なんだ?」という問題であり、飲食店でこのような振る舞いをする大人がいるとは驚きです。

最近では、男子トイレにも「オムツを替える設備」がある店舗も増えてきている中で、この種の注意書きが必要となると、飲食店が可哀相になるほどですね。

二つ目は、『朝日新聞デジタル』の記事です。

『消える「星野君の二塁打」 服従求める内容に批判 小学校道徳教科書
https://digital.asahi.com/articles/ASR3W5W6JR3TUTIL016.html?iref=comtop_Topnews2_02
 少年野球で星野君が監督の送りバントのサインに背き、二塁打を打ってメンバーから外される――。そんな道徳の定番教材「星野君の二塁打」が、2024年春から使われる小学校の教科書から消えた。「子ども自らが考えることが重視される時代、監督の指示への服従を求める古さが浮かび上がった結果だ」と識者はみる。野球のルールを知らない子どもが多いことも影響したようだ。
 「星野君」は、集団生活でのルールを考える教材として50年以上使われてきた。だが18年、日大アメフト部の悪質タックル問題を機に注目を浴びる。監督からの指示の有無が社会的な関心を呼んだことから、指示に背いた選手が処分されたこの作品に批判が集まった。
 現行の道徳の教科書で掲載しているのは東京書籍、廣済堂あかつき、学校図書の3社。いずれも申請や掲載を見送った。』

この記事は有料記事ですのでこれ以上は引用できませんが、いかがでしょうか。

最近広島で『はだしのゲン』の扱いが問題になったばかりですが、この『星野君の二塁打』も、そもそも不適当な題材というわけではありませんよね。

このテーマをどう扱って、子どもたちにどう教えるのかという問題です。

つまり、先生一人ひとりの力量が試される大切な題材だということです。

子どもたちが、スポーツ界に限らず「上意下達の世界」の持つ危うい側面を学ぶのは、必要不可欠な教育だと思うのですが、、、。

さて、前回のメルマガで紹介した本にもお返事をいただきました。

ありがとうございます。

みなさん、次の3つの「読みグセ」のタイプには、少なからずお心当たりがあったようです。

『読書を観察してわかった! 読めない子の3つの「読みグセ」
  国語が苦手な子の「読みグセ」①「飛ばし読み」タイプ
  国語が苦手な子の「読みグセ」②「主観読み」タイプ
  国語が苦手な子の「読みグセ」③「文字通り読み」タイプ』

①「飛ばし読み」タイプについては、

『子どもの音読を聞いていると、まさに「きちんと文字を追えていない、文字を追うことに慣れていない」と感じました。音読の宿題が出る意味がわかったように思いました。』

というお返事をいただきました。

そうですね。

テストの際にはもちろん黙読するわけですが、きちんと読めているのかどうかを確かめるためには、宿題ではなくとも普段から子どもの音読を聞いてあげるべきでしょう。

②「主観読み」タイプに関しては、

『子どもの「思い込み」には、びっくりさせられることがよくあります。テレビでアニメを観ているときも、話しかけてみて「えーっ」ということがしばしばあります。』

というお返事でした。

こちらも、同感です。

子どもと一緒にテレビを観たりマンガを読んだりして、出てきた言葉や登場人物の心情について丁寧に「対話」することを心がけてください。

子どもの知らない言葉や理解しにくい心情を説明してみると、親自身、きちんと理解できていないことに気づく場合が多いものです。

親子の成長には必須の習慣ですね。

③「文字通り読み」タイプに関しては、

『文章を読むときに、うちの子は、単語をぶつ切りにして読んでいるような気がします。一語一語の意味を理解しているだけで、文全体を理解しているわけではないのかもと心配になりました。』

こちらもよくあることです。

前回のメルマガにも書きましたが、たとえば、

「彼らは噂話に興じていた。」

とあれば、

「この場合の彼らとは誰のことか?」
「噂話の中身は何か?」
「興じるとはどんな様子か?」
「その噂話は、どうして面白かったのか?」

などなど、考えるべきことはたくさんあります。

国語が苦手などもたちには、

「文字を丁寧に追う」→「一語一語の意味を確認する」→「一文を読み取る」→「文の奥にある意味を意識する」→「文章全体の意味を理解する」

という過程をたどりながら読み込む練習が必要です。

「読解力養成」のため、親子で頑張りましょう!

みなさんの「読書や読解」の環境にも関連することですが、、最後に、次の『朝日新聞デジタル』の記事を読んでみてください。

『書店ゼロ自治体、全国で26% ネットでの無料配送規制の議論も
https://digital.asahi.com/articles/ASR3W6QSFR3WULEI005.html?iref=comtop_7_05
 書店が一つもない「書店ゼロ」の自治体が、昨年9月時点で全国で26.2%に上ることが、出版文化産業振興財団(JPIC)の調査で明らかになった。沖縄、長野、奈良の3県では、書店のない自治体が半数を超えた。
 「書店文化を守るため」として、ネット書店の規制など国による支援の検討も始まった。だが、そうした方向性に、疑問を投げかける専門家もいる。
■アマゾンを不便にすれば、本屋に人は戻る? 政治の助けを求めた先に
 調査対象は、大手取次会社を経由して販売契約している新刊書店の数で、「独立系書店」などと呼ばれる大手取次を利用していない書店、ブックカフェ、ネット書店、古書店などは数に含まれていない。調査方法が違うため単純比較はできないが、大手取次・トーハンが2017年に調査した際は22.2%だった。
 調査によると、書店がないのは全国1741市区町村のうち456市町村。都道府県別で書店がない自治体の割合は、沖縄が56.1%と最も高く、長野の51.9%、奈良の51.3%と続いた。4割を超えたのは、福島(47.5%)、熊本(44.4%)、高知(44.1%)、北海道(42.5%)。一方、広島、香川の両県は全自治体に書店があった。
 市区町村別ごとでみると、書店がない市は792市のうち17(2%)だったのに対し、町は743町のうち277(37%)、村は183村のうち162(89%)だった。東京23区は全てにあった。書店がない市町村がどこかは明らかにしていない。
■自民議連、ネット書店の送料無料の規制を検討
 日本書店商業組合連合会の加盟店などの書店業界は、自民党の「街の本屋さんを元気にして、日本の文化を守る議員連盟」に支援を要望。今春までに提言書をとりまとめ、具体的な支援の検討を始める。
 議連の会長の塩谷立元文部科学相は12月の総会で、「来年、法制化するものはしていきたい」と語った。』

こちらも有料記事ですのでこれ以上引用できませんが、いかがでしょうか。

私のように目が悪い人間には、「自民議連、ネット書店の送料無料の規制を検討」という方針は困りますが、街の本屋さんが少しずつ消えていってしまうのも困りものですよね。

みなさんのお返事を待って、次回のメルマガで考えてみたいと思います。