木曜日になりました。

すでに春休みに入った学校もあるようで、駅や電車内も人出が増えてきた印象です。

マスク着用の任意化に関しても、次のような検証記事(『朝日新聞デジタル』)が今後も増えていきそうです。

『【そもそも解説】マスク着用「個人判断」 研究論文が示す効果と限界
https://digital.asahi.com/articles/ASR3B3K77R37UTFL01M.html?_requesturl=articles%2FASR3B3K77R37UTFL01M.html
 3月13日から、医療機関などを除き、屋内も含めてマスク着用についての推奨が撤廃されます。マスクを着ける場面と外す場面を、一人ひとりが自ら判断することが基本となります。感染対策としてのマスクの効果について、いま分かっていることをまとめました。
■症状なくても感染拡大
 Q なぜマスクが必要なの?
 A 新型コロナは、ウイルスを含む感染者の唾液(だえき)などを介して、人から人へとうつる。
 感染者がくしゃみやせきをすると、飛沫(ひまつ)や、さらに小さくて空気中をただようエアロゾルなどの感染性の粒子が周囲に広がる。こういった粒子の拡散を、マスクによって防ぐことが期待されている。
 自分が感染者だった場合に、自分から他人に感染させないようにするだけでなく、自分が感染しないようにする効果がある、とされている。

 Q 症状が出ていない人までマスク着用が推奨されていたのはなぜ?
 A 新型コロナの感染者は、症状があらわれる2日前の段階から、感染性の粒子を出しているとされる。また、無症状の人もいる。そのため、だれが感染者なのかがわかりにくい。
 新型コロナは新しい感染症で、当初は、ワクチンもなく、免疫を持っている人もいなかった。社会全体で感染リスクを低くするために、各国は症状がない人も含めてマスク着用を推奨していた。このような施策は「ユニバーサル・マスキング」とも呼ばれている。

 Q マスクで本当にウイルスは防げるの?
 A 完璧にではないけれど、感染性の粒子を防げることを確かめた実験がある。
 東京大医科学研究所などのチームの2020年の論文〈1〉では、2体のマネキンを50センチ離して向かい合わせに置き、一方から本物の新型コロナウイルスを含む粒子を放出できるようにした実験装置で、マスクの効果を調べている。
 ウイルス粒子を出す側のマネキンだけに不織布マスクを着けると、もう一方で検出されるウイルスの遺伝子は約60%減った。出す方はマスクを着けず、受ける方が不織布マスクを着けると50%減、両方がマスクを着けると、約75%減だった。』

この記事は有料記事ですのでこれ以上の引用はできませんが、いかがでしょうか。

今後も丁寧な「科学的検証」が継続されるべきでしょう。

では、前回のメルマガでお伝えした通り、灘中の過去問を紹介させていただきます。

今回は、平成20年の国語1日目の問題です。

<大問1の問4>
 次の①~⑧が「漢字一字」+「○○しい」という成り立ちの言葉になるように、「 」にあてはまる漢字を答えなさい。
①「 」新しい  ②「 」こいしい  ③「 」きびしい
④「 」おしい  ⑤「 」難しい   ⑥「 」めずらしい
⑦「 」易しい  ⑧「 」おそろしい

→楽しい問題ですね。これも、全問正解を目指すとともに例文を作ってください。このように、同じ語尾の言葉を問う問題もよく出題されています。

<大問1の問5>
 次の①~⑦の外来語を漢字二字の熟語で表すとき、「 」にあてはまる漢字を答えなさい。
①ファッション   → 「 」装
②ポジション    → 「 」置
③インフォメーション→ 「 」報
④コレクション   → 収「 」
⑤ディスカッション → 「 」議
⑥リアクション   → 反「 」
⑦セクション    → 「 」門

→「ション」で終わる外来語ばかり集めているところ、オシャレですね。特に難しい言葉は入っていないと思います。しかしながら、①は流行、②は地位、⑤は議論など、他の熟語も当てはまりますので、単純な「暗記作業」だけでは対応できないこともありそうです。

<大問2>
 次の①~⑥の説明にあたる三字熟語を答えなさい。ただし、必ず漢数字を一字ふくんでいます。
①よそ見せず、けんめいに走る様子。
②年が若くて経験のとぼしい人。
③話が達者であること。
④演劇や相撲(すもう)などの興行の最終日。
⑤前と食いちがうことやうそを平気で言うこと。
⑥値段の安い印章。

→パッと思いつかないと、考え込んでしまって苦労することになるかもしれませんね。それぞれの三字熟語を確認するとともに、それぞれの説明文中で使われている「とぼしい」「達者」「興行」「印章」などの語も覚えたいですね。

<大問3>
 次の①~⑥の「 」にあてはまる漢字と、後の選択肢の中の漢字を組み合わせると、二字の熟語ができます。その熟語を答えなさい(どちらの漢字が上にきてもかまいませんが、同じ選択肢の漢字は一度しか使えません)。
①鹿(しか)を追う者は「 」を見ず
②「 」の恥はかき捨て
③下手の「 」好き
④「 」り目にたたり目
⑤木に「 」を接(つ)ぐ
⑥いわしの「 」も信心から
(選択肢)行  筆  虫  馬  門  顔

→これもたいへん楽しい問題です。問題文の「よく使われる表現を知っているか」だけでなく、「その漢字を使った熟語が作れるのか」、二重に問われています。

<大問4>
 次のA~Dの中の①~④の各文の「 」を漢字に直したとき、ほかとちがうものが一つずつあります。その文の番号と「 」に入れる漢字を答えなさい。
A①よく「キ」をくばってもてなしをしなさい。
 ②「キ」を静めて反省しなさい。
 ③彼の言葉が「キ」にさわった。
 ④「キ」に乗じて攻撃(こうげき)をしかけた。
B①かれの意見に「イ」を唱えた。
 ②「イ」を決して海に飛びこんだ。
 ③しかられても「イ」に介(かい)する様子がない。
 ④社長の「イ」にかなって出世した。
C①パソコンは家庭でもすっかり「ネ」を下ろした。
 ②悪い習慣の「ネ」を絶つ必要がある。
 ③きびしい練習で「ネ」を上げた。
 ④キャプテンに指名されなかったことを「ネ」に持つ。
D①かれは名門校の出身であることを「ハナ」にかけている。
 ②かれにたのんだが「ハナ」であしらわれた。
 ③今回の勝負では相手に「ハナ」を持たせてやった。
 ④来月の大会ではかれの「ハナ」を明かしてやろう。

→どの選択肢の言い回しもよく使われるものばかりです。この短文の的確さを味わった後、親子でオリジナルの例文を作ってみてくださいね。

<大問5>
 「はっきり」「ゆっくり」というような、二字目が「っ」で、四字目が「り」になる、ひらがな四字のことばはたくさんあります。1~15の文の「    」が五十音順に並ぶようにA~Gに最も適する語を入れなさい。
1:難問を「あっさり」解く兄を尊敬している。
2:美しい絵を「 A 」しながらながめる。
3:かれはずいぶん「 B 」した性格だ。
4:新製品の開発に失敗し、「がっかり」した。
5:朝六時「 C 」に目を覚ました。
6:ふろに入って「さっぱり」した。
7:ささいな行きちがいで友だちとの間が「 D 」いかなくなった。
8:あの二人の顔つきは「そっくり」だ。
9:二人があまり似ているので、「 E 」ふたごだと思っていた。
10:「にっこり」と笑い顔をのぞかせる。
11:体に「ぴったり」したふくをあつらえる。
12:親友が転校して、心に「 F 」穴があいたような気分だ。
13:朝から晩まで「みっちり」と勉強する。
14:このところ「 G 」寒くなりましたね。
15:「ゆったり」と一日を過ごす。

→これも楽しい問題ですね。問題になっている言葉だけでなく、他の言葉でも例文を作ってみてください。また、7「ささいな行きちがい」や11「あつらえる」なども確認してください。

<大問1の問4の解答例>
①「目」新しい  ②「人」こいしい   ③「手」きびしい
④「口」おしい  ⑤「気・小」難しい  ⑥「物」めずらしい
⑦「生」易しい  ⑧「末・空」おそろしい

<大問1の問5の解答例>
①「服」装  ②「位」置  ③「情」報  ④収「集」
⑤「討・論」議  ⑥反「応」  ⑦「部」門

<大問2の解答>
①一目散  ②青二才  ③口八丁
④千秋楽  ⑤二枚舌  ⑥三文判

<大問3の解答>
①山門:鹿を追う者は「山」を見ず
②旅行:「旅」の恥はかき捨て
③横顔:下手の「横」好き
④弱虫:「弱」り目にたたり目
⑤竹馬:木に「竹」を接(つ)ぐ
⑥筆頭:いわしの「頭」も信心から

<大問4の解答>
A①よく「気」をくばってもてなしをしなさい。
 ②「気」を静めて反省しなさい。
 ③彼の言葉が「気」にさわった。
 ④「機」に乗じて攻撃(こうげき)をしかけた。
B①かれの意見に「異」を唱えた。
 ②「意」を決して海に飛びこんだ。
 ③しかられても「意」に介する様子がない。
 ④社長の「意」にかなって出世した。
C①パソコンは家庭でもすっかり「根」を下ろした。
 ②悪い習慣の「根」を絶つ必要がある。
 ③きびしい練習で「音」を上げた。
 ④キャプテンに指名されなかったことを「根」に持つ。
D①かれは名門校の出身であることを「鼻」にかけている。
 ②かれにたのんだが「鼻」であしらわれた。
 ③今回の勝負では相手に「花」を持たせてやった。
 ④来月の大会ではかれの「鼻」を明かしてやろう。

<大問5の解答>
1:難問を「あっさり」解く兄を尊敬している。
2:美しい絵を「うっとり」しながらながめる。
3:かれはずいぶん「おっとり」した性格だ。
4:新製品の開発に失敗し、「がっかり」した。
5:朝六時「きっかり」に目を覚ました。
6:ふろに入って「さっぱり」した。
7:ささいな行きちがいで友だちとの間が「しっくり」いかなくなった。
8:あの二人の顔つきは「そっくり」だ。
9:二人があまり似ているので、「てっきり」ふたごだと思っていた。
10:「にっこり」と笑い顔をのぞかせる。
11:体に「ぴったり」したふくをあつらえる。
12:親友が転校して、心に「ぽっかり」穴があいたような気分だ。
13:朝から晩まで「みっちり」とと勉強する。
14:このところ「めっきり」寒くなりましたね。
15:「ゆったり」と一日を過ごす。

いかがでしょうか。

楽しく有意義な春休みをお過ごしください。