木曜日になりました。

2月も半ばになりましたが、進学塾ではこの2月から新学年ですね。

授業のコマ数が増えたり内容がより抽象的になったり、慣れるまでにはしばらくかかるかもしれませんが、基本は、

「勉強は大切なものだ。頑張ろう」

という姿勢です。

お父さん、お母さんも、「目の前の結果や数字」に一喜一憂することなく、長期的な展望も持ってくださいね。

さて、以前のメルマガで紹介した「人魚のミイラ」に結論が出たようです。

次の記事は『朝日新聞デジタル』のものです。

『「人魚のミイラ」の正体わかった CT撮影など謎の解明に挑んだ1年
https://digital.asahi.com/articles/ASR275FDVR27PPZB00B.html?iref=pc_rellink_01
 岡山県浅口市の円珠院が秘蔵する「人魚のミイラ」。全長約30センチに詰まった謎を解こうと、科学的アプローチを続けていた倉敷芸術科学大(倉敷市)の研究者らが7日、造形物だと結論づけた。調査開始から1年。X線撮影やX線CT撮影、光学顕微鏡による微物観察、DNA分析など現代科学を駆使し、正体にたどりついた。
 同大と岡山民俗学会、倉敷市立自然史博物館の5人が研究チームを発足し、昨年2月に同大の動物病院などで調査研究を続けてきた。
 正面を向く眼窩や頭髪、5本指の両腕など霊長類を思わせる上半身と、うろこに覆われた下半身。肉食性の魚類を思わせる円錐形の歯に、腕や肩には下半身とは異なる形のうろこ。哺乳類のようにキューティクルのある体毛……。』

この記事は有料記事ですので引用はここまでですが、いかがでしょうか。

「人魚のミイラ」が造形物だったと聞いて、みなさん、「当たり前だ」とお思いかもしれませんね。

こういった「際物ネタ」にはまったく興味がないという人も多いと思いますが、新型コロナで自粛ムードが今よりずっと強かった昨年の今頃に、

『異世界の歩き方』(学研)

という本(分厚い!)が一時アマゾン第1位になったことを考えると、それなりに需要はありそうです。

因みにこの本は、『地球の歩き方』と『月刊ムー』がタッグを組んだ「世界の不思議を巡る旅行ガイドブック」です。

長く『月刊ムー』ファンだった私も、すぐに購入してぺらぺらめくりながらあちこち読みましたが、たいへん楽しい時間を過ごせました。


さて、今回もメルマガにいただいたお返事を紹介させていただきます。

『ブラック校則に関して、先生たちが議論する様子を「編集せずに公開する」というのを読んで、思わず笑ってしまいました。確かに、子どもたちが自分の解答や作文を「編集して発表する」ことなんてありませんよね。個人情報などを話さなければ、子どもや保護者だけが見られるオンライン会議があってもいいと思います。』

まったく同感です。

確かに、校則に関する会議なら、個人情報が出ないように配慮することも可能でしょう。

また、先生たちが校則に関してどう考えているのか知るのは、子どもや保護者の権利といっていいかもしれません。

『親からみれば、「うちの子が読書好き」は「国語もできる」という感覚で受け止めますが、そんな単純なことではないんですね。読んだ本の内容について親子で話すということのようですが、かなり遠回りに感じます。』

そうですね、確かに遠回りに感じられるかもしれません。

しかしながら、

「とにかく先を急ぐ」
「なんとか帳尻を合わせる」
「目先の結果に左右される」

などなど、子育てには危険な場面がたくさんあります。

そんな場面でこそ落ち着いて、親子で、家族で、いろいろ考えてしっかり話すことが大切だと思います。

子どもが、どんな分野であれ、自分の目の前のものに価値を感じられるようになれれば、それは決して「遠回りの成長」ではなく、「まっすぐな成長」だと思います。

『ごんきつね、私は個人的にそこで終わりで満足です。作者がどういう意図で終わらせたのか、読み終えたあと一人で考えることもありますし、皆さんのようにそこから続きを考えるのもいいと思います。読んでどう感じるのか人それぞれ違うところに面白さもあると思います。』

誰もが、「人によって感じ方・受け取り方が異なる」という、当たり前の事実を肝に銘じるべきでしょう。

またそのような相違点を認め合ったうえで、建設的な議論をすることも大切だと思います。

『トルコ出身の人とトルコの建物の耐震性について話しました。日本のように地震が多い国なのにトルコは何も学ばない、少しでも日本の建築技術を見習ってほしいと言っていました。』

今回のトルコ・シリアを襲った大地震は、阪神大震災を経験した者としてはほんとうにいたたまれない出来事です。

被害者の救出とともに、被災者の支援もどんどん進んでほしいものです。

また、どこの国であっても、政府や行政に不備な部分はあるでしょうが、「人災を減らす努力」は絶対に怠ってはならないと思います。

国民一人ひとりの命を軽んじるような政策は許されません。

『校則についても変えるのが面倒臭いだけで、校則を変えようと提案する最初の人物になりたくない教師も多いでしょう。人からどう思われるかばかり考えていては何も変わらないですよね…。』

まったく同感です。

先生が率先して意識改革をしなくて、子どもたちの意識が変わるはずがありません。

先生たちのお手本をみたいものですね。

『たまにこういう発言を耳にします。
「子どもは放っておいても育つ。」
 だいたい子育てを他の人に押し付けている人から聞く発言です。勝手に子どもは育ちません。世の中のこういう恐ろしい発言を聞くたびに私は嫌われようがきちんと考えを伝えるようにしています。幼い大人たちに大事なことをどこかで気づいてほしいものです。』

子育てに関わらず、平気で無責任な発言をする人は多いですね。

もしかしたら、その人自身も、無責任な親や大人に囲まれて育ったのかもしれません。

こうして負のスパイラルが続いていってしまうのでしょう。

嫌われ役を買って出るには勇気が要りますが、そのような役割を担う大人が、世の中にはどうしても必要でしょう。

私たちはまず、自分にできる範囲で正しい生き方を示すべきだと思います。

最後に、次の『東洋経済education × ICT』の記事(すみません、かなり編集しています)を紹介させていただきます。

『なぜ受験生は「夜型になるのか」に納得の学術的根拠 最適な睡眠時間は何時間か
寝だめは不可能、入試1週間前には「朝型」に
https://toyokeizai.net/articles/-/645696
 今年の受験もいよいよ本番を迎える。受験に臨む生徒は、体調管理と最後の大詰めとの両立に悩む時期でもあるが、いまだに「平日は遅くまで勉強して、休日に少し長く寝る」という人も多いのではないだろうか。今回の記事では、入試当日に向けて受験生はいつから朝型に戻せばよいのか、そしてそもそもなぜ私たちは夜更かしを選ぶのかについて、江戸川大学人間心理学科の教授で同大学睡眠研究所長の福田一彦氏が教えてくれた。
■夜に勉強する理由を考えたことがありますか?
 なぜみんなが夜更かしして勉強するのかに対する睡眠研究者の答えは、早起きよりも夜更かしのほうが容易だからということです。
 リズムがずれると、人間の体内時計は24時間よりも少し長い周期で後ろにずれていきます。つまり、私たちの体内時計は、夜更かしは容易ですが、早寝はあまり得意ではないのです。したがって、世界中の人たちが夜更かしをして勉強をしたり仕事をしたりしているというわけです。
■夜更かしは効率的なのか
 夜更かしが行われている理由をご説明しましたが、夜更かし自体に何の問題もないのであれば、ことさらそれを取り上げる必要はないでしょう。しかしながら、睡眠と覚醒のリズムが後退することには大きな問題があるのです。
 夜更かしや夜ではない時刻に眠ることは、私たちの身体のリズムを乱す行為です。わかりやすく言えば時差ボケのような状態です。このような状態では、認知能力は低下し、精神健康も悪化してネガティブな思考となり、よいことは一つもありません。それでも夜更かしして「勉強したつもり」を続けますか?
■世界の若者は何時間眠っているのか
 皆さんは、そもそも何時間眠っていますか? 日本の高校生や大学生の睡眠時間は、大体6時間程度といわれています。そして、それで「十分」だと思っているのではないでしょうか。しかし、米国の国立睡眠財団が推奨する年齢ごとの睡眠時間によると、6~13歳で9~11時間、14~17歳で8~9時間、18~25歳では7~9時間とされています。ビックリするかもしれませんが、日本以外の国では、これに近い睡眠時間を取っている生徒が多く、6時間台の睡眠が平均値である国は、世界広しといえども日本しかありません。
■寝だめや長い昼寝は百害あって一利なし
 週末に昼まで寝ているなどの人も多いのではないかと推察しますが、日によって生活のパターンを変えることは、いわば自ら時差ボケ状態をつくり出していることに等しい行為です。休みの日にたくさん眠るのであれば、それを普段の日に分けて、平日も週末もできれば同じ時刻に寝たり起きたりしてください。ずっと心身の調子は改善されるはずです。
■朝型に変えられるのか?
 また、夜更かしの状態を、試験の何日前から朝型に変えたらよいかという質問も、受験生からよく聞かれますが、そもそも、夜更かしの習慣自体がよくないのです。普段から夜更かしはしないで毎日同じ時間帯に眠るようにすることが大事です。
 ではどのくらいで習慣を変えられるかですが、時差ボケが治るのにどのくらいかかるかという事を考えるとよいと思います。もちろん時差の程度にも寄りますが、大体1週間はかかると思ってください。それでもベストパフォーマンスを発揮できるかどうかは保証できません。夜中の受験はありえないことを考えて、なるべく早い段階で早寝早起きのパターンに変化させるようにしてください。』

いかがでしょうか。

私が高2~高3の受験生だった頃は、ラジオの深夜放送が華やかだった頃でもあり、睡眠時間は仲間内でかなり話題になりました。

みんなでいろいろ試した中で、薬局で売っていた「カフェインの錠剤」が一時期流行りましたが、しばらく使い続けているうちに効果は薄れていきました。

結局、

「自分に合った睡眠時間・リズムを確保する」
「単位時間当たりの集中力を増やす」
「隙間時間を効率よく活用する」

など、ごく当たり前の結論に達しました。

また、朝型にシフトしていく仲間も増えていきました。

世の中の「テスト」のほとんどが午前中に始まる以上、「朝型生活」は大きな武器になりそうですね。