木曜日になりました。

子どもたちは春休み真っ只中だと思いますが、早寝早起きなど、生活のリズムは保たれていますか。

以前からメルマガに書いていますが、お休みの日こそ、午前中の過ごし方が非常に大切です。

特に何もしないままダラダラとお昼になってしまうような生活は、すぐにも見直してくださいね。

また、読書やお絵描き、パズル・ブロック遊びに夢中になる時間は持てていますか。

外で身体を動かす時間も大切ですが、座って落ち着いて過ごす時間も必要です。

楽しい日々を過ごしてほしいとは思いますが、何事もやりっぱなしにならないように親子で振り返る時間も持ってください。

バランスの取れた、正しいリズムの日々を過ごすためには、お父さん、お母さんの「過ごし方のお手本」が大切です。

子どもの生活の乱れは、親の生活の乱れと自戒してくださいね。

さて、蔓延防止等重点措置が解除され、新規感染者数も全国で落ち着いてきたようですが、ロシアによる暴挙は今後どうなっていくのでしょうか。

このロシアの暴挙に関連して、気になることが2つありました。

1つ目は、次のような、ロシアと同様に「言論統制」が疑われる件(『リテラ』の記事)です。

『「侮辱罪の刑罰強化」の目的は政権批判封じ=ロシア化だ! 自民党PT座長の三原じゅん子は「政治家にも口汚い言葉は許されない」
https://lite-ra.com/2022/03/post-6172.html
 ロシアによるウクライナ侵略に注目が集まるなか、岸田政権が“ロシア化”に繋がりかねない決定をおこなった。8日、岸田政権は刑法などの改正案を閣議決定したが、この改正案には「侮辱罪の刑罰強化」が含まれているからだ。
 現行の侮辱罪の法定刑は「拘留(30日未満)か科料(1万円未満)」だが、この改正案が今国会で通れば「1年以下の懲役もしくは禁錮、または30万円以下の罰金」が追加され、公訴時効も1年から3年に延長される。つまり、誹謗中傷などに対して懲役刑を科すことが可能になり、現在の名誉毀損罪にかなり近くなるというわけだ。
 侮辱罪の刑罰強化の動きが活発化したのは『テラスハウス TOKYO 2019-2020』(フジテレビ)に出演していた女子プロレスラー・木村花さんの死を受けてのことで、岸田政権も侮辱罪の刑罰強化について「ネット上の誹謗中傷を抑止するため」と説明。ネット上でも賛同の声があがっている。
 ネット上の誹謗中傷に対して被害者救済などの何らかの対策は必要であることは事実だろう。とりわけSNS上では、性被害を告発したりジェンダー平等を訴える女性や在日コリアンが標的にされるケースも頻発している。だが、問題なのは、侮辱罪の厳罰化を進めてきた自民党の真の目的が、ネット上の悪質な侮辱行為にかこつけた「権力批判の封じ込め」にあることだ。
 そもそも、名誉毀損罪は公然と事実を摘示し、人の名誉を毀損した場合に成立するが、例外規定として、公共の利害にかんする内容かつ公益を図る目的があり、その内容が真実であれば罰せられない。また、真実だと信じてもやむをえない状況や理由、つまり「真実相当性」があれば悪意はないとして違法性は阻却されることになっている。一方、侮辱罪は事実を摘示しなくても公然と人を侮辱した場合に成立し、名誉毀損罪のような例外規定がない。何をもって「侮辱」とするかは極めて曖昧だ。
 そして、今回の侮辱罪厳罰化の狙いは、政府・与党政治家への批判を「誹謗中傷」「侮辱」だと解釈し、気に食わない言論や表現への弾圧に利用しようというものだ。
■自民党PT座長の三原じゅん子が町山智浩のツイートに漏らした「本音」とは…
(中略)
〈しかし、政治家であれ著名人であれ、批判でなく口汚い言葉での人格否定や人権侵害は許されるものでは無いですよね〉
 ようするに、最初から木村さんの死を利用して、表現の自由を潰し、政治家への言論を規制する気が満々だったのである。
 そして、今回の侮辱罪厳罰化の審議では、こうした政治家への言論を規制したいという目論見に対し、何の歯止めもなされていないのだ。
(後略)』

在阪のテレビ局のニュース(実質、バラエティ?)で、キャスター氏がロシアの言論統制を批判的に伝えていましたが、関西の忖度だらけの報道姿勢も似たようなものです。

ロシアの報道環境と違いはないと思いますが、キャスターとしての矜持はあるのでしょうか。

今のお仕事振り、自分の子どもに恥ずかしくないのでしょうか。

2つ目は、『朝日新聞』の社説に対して、橋下徹氏がツイッターで反論したことです。

『(社説)ウクライナ侵攻 撤兵求める国際圧力を
https://digital.asahi.com/articles/DA3S15217267.html?iref=pc_rensai_long_16_article
 爆音と銃声におびえる人々の悲痛な叫びが連日伝えられる。ロシア軍は隣国ウクライナの首都キエフに迫っており、市街戦が激化する恐れがある。さらなる流血の拡大が心配だ。
 プーチン大統領は、ウクライナの兵士に政権転覆の蜂起を呼びかけた。クーデターと見せかけた軍事工作を狙っているのかもしれない。
 首都制圧の動きとあわせ、この戦争は、隣国の政権を親ロシア派にすげ替えるのが真の狙いである実態がみえてきた。言語道断の無法ぶりである。
 ロシアはウクライナ側が武器を置けば協議に応じるというが、到底信用できない。話し合う気があるなら、まず攻撃をやめ、軍を引くべきだ。
 この侵略は国際秩序を揺るがす重大事件であるにもかかわらず、国連の安全保障理事会は25日、ロシアを非難して撤兵を求める決議案を否決した。
 日本を含む80カ国以上が共同で提案したが、ロシア1国だけの反対で葬られた。安保理の常任理事国の一つであるロシアは拒否権を持つからだ。
 近年のシリア内戦や北朝鮮問題などでも、安保理は機能不全を続けてきた。国連創設以来の「大国一致」の原則が、足かせになっている。
 今回の採決では、さらに嘆くべきことに、中国とインド、アラブ首長国連邦が棄権した。国際社会が結束して国際法違反に立ち向かう機会を逸した。
 中印ともロシアとの関係が深い。政治的な配慮のようだが、近視眼的な外交だ。国々が国連憲章のもとで平和と安全を守る集団安全保障体制が崩れれば、グローバル経済の時代、どんな大国でも繁栄の未来はない。
 中国の習近平(シーチンピン)国家主席は同じ25日にプーチン氏との電話協議で、「国連を核心とする国際体系と国際法を基礎とする秩序を断固守る」と述べたという。ならばなぜ、違法行為への反対を明確にできないのか。
 安保理は滞っても、国連加盟国や市民社会ではさらなる動きが続いている。決議案を否決したロシアを権力の乱用と非難する共同声明を50カ国が出した。ロシア国内を含む世界各地で反戦デモが広がっている。
 先日の安保理でケニアの大使が語った言葉は印象的だ。アフリカの国境は植民地時代に線引きされたが、それでも国連のルールに従うのは「平和に作り上げられた、より偉大な何かが欲しかったからです」。
 世界が数々の過ちを経て打ち立てた主権平等と平和共存の理念に立ち返る時だ。国連中心を掲げる日本政府は、国連総会なども利用して国際圧力の結集に努めてもらいたい。』

橋下氏の一連のツイートに関しては賛否両論のようですが、「ある弁護士さん」のリツイートもありました。

同じ職業である弁護士の方から、橋下氏の「誤読」ではないかという指摘です。

橋下氏の今回の意見が誤読かどうかの判断はひとまずみなさんにお任せしますが、何らかの意見を発信する際には、自分の考えが正しいのかどうかしっかり吟味しなければなりません。

私もこうしてメルマガを配信する以上、できる限りミスがないように、また万一ミスがあった場合は素直に訂正・謝罪するように心がけていますが、本当に情報発信は難しいものですね。

「自分の言動は正しい」と思い上がっていないか、謙虚な気持ちで常に自分の足元を見つめたいと思います。

さて、「誤読」といえば、次のような『SYNODOS』の記事もありました。

『入試国語選択問題の「正解」について――早稲田大学教育学部の説明責任
https://synodos.jp/opinion/society/27796/
 2022年2月19日に行われた、早稲田大学教育学部一般入試の国語問題(第一問)に、私の著書『フーコーの風向き-近代国家の系譜学』(青土社、2020年)の一部が用いられた(44-51ページ)。
 それについて、はじめは何の気なしに問題を解いてみた私は、結果的に以下の問い合わせを早稲田大学入学センターに行うことになった(3月4日。メールの一部を改変なしに引用)。

 貴学の教育学部国語の第一問に、私の著書『フーコーの風向き』からの出題がありました。
 先日解答例が公表されましたので、それについての質問です。

貴学の解答例
問一 イ 問二 ハ 問三 ニ 問四 ホ 問五 イ 問六 ホ 問七 ニ 問八 ハ

河合塾・代ゼミの解答速報(全く同じ)
ホ ハ ニ ホ イ ホ ニ ハ
駿台予備校の解答例
ホ ハ ハ ニ イ ホ ニ ハ
この論文全体の論旨、およびフーコーの思想を研究してきた上での私が考える解答例
ハ ハ ハ ニ イ ホ ニ ハ (駿台と同じ)

 また、問二については貴学の解答例、予備校の解答速報、そして選択肢の消去法でハと解答してありますが、厳密には正解なし。消去法ではなく、ハが正解となる根拠を、問題文中の該当箇所を示して説明いただきたいと思います。
 さらに、上記のメール文中に説明不十分な点があったので、追加で以下のメールを送った。
 問一について、私の解答と予備校の解答が異なるのに(駿台と同じ)と書いてしまっている点についてです。フーコーの生権力論全体について最も適切なのはハです。しかし課題文の範囲ではホを正答とすることももっともだと考えます。その点を明記しておりませんでした。つまり、そのことを考慮するなら、問一はホとなり、つまり駿台と同じになります。 
 上記を見れば分かるとおり、問一に関しては予備校間で正答が一致、大学の「解答例」のみ異なっている。ただし、3月11日に確認したところ、駿台は3月1日の早稲田大学からの「解答例」発表後に解答を変更し、すべて大学と同じものに修正した。その上で、「解答」とは別の「分析」のページに、速報の際の選択肢を挙げ、問一、問三、問四について別解の可能性を示唆するやり方を取っている。問一について「ホが誤りと言えるかは疑問」、問三について「ハとニの違いは不明瞭」、問四について「ニが誤りと言えるかは疑問」と書かれている。河合塾と代ゼミは3月11日の段階では変更していない。(以下省略)』

入試問題の問題文として採用された文章に対して、筆者ご本人から、「私の考えは違う」という問題提起です。

過去にも、このような問題提起は話題になったことがありますが、いかがでしょうか。

筆者の考えとは違ったところで「設問と正解」が設定され、その「正解」に従って合格者が決められるわけですから、受験生には、なにやら釈然としないものが残ってしまいます。

さらに、このような問題提起が頻発すれば、

「解答の根拠はすべて問題文の中にある」

という読解の大原則が崩れかねません。

出口先生のコメントをお聞きしたいものですが、、。

国語の読解は、受験生にとって決して簡単なものではありませんが、問題を作成する側にとっても非常に繊細なものなんですね(当たり前ですが)。

私も、算数にせよ国語にせよ問題を作成する側の末端にいるわけですから、もっともっと心しなければなりません。