木曜日になりました。
春休みが近づいてきましたが、今年も「賢い春休みの過ごし方」を工夫しなければなりません。
蔓延防止等重点措置が解除されても、その解除判断の基準はなにやら釈然とせず、安心して過ごせる状況にはほど遠いといえそうです。
大阪府では、「自宅療養+調整中者数が5万7千人以上(3月15日現在)」とあり、その結果「入院率が低い=病床使用率が下がる」という欺瞞に満ちた状況が続いています。
いつになったら、新型コロナの感染状況が落ち着いて、本当に楽しい長期休暇を迎えられるようになるのでしょうか。
「専門家」の人たちは、この2年以上の間、いったい何を研究してきたのでしょうか。
とはいえ、私たちは自衛するしかありません。
今年の春休みも、お家で『第53回ENEOS童話賞』応募の準備を始めるのはいかがでしょうか。
詳しくは、「童話の花束」で検索してみてくださいね。
一方、ロシアのウクライナ侵攻は解決の目処が立たず、今後さらに長期化してしまうのでしょうか。
ロシアにとっては、どんな結果になっても国際的な立場としては「負け」にしかならないと思います。
しかしながら、日本の政治家や官僚の中にも、「トンデモナイ人間」は驚くほどたくさんいます。
たとえば、次の関西テレビのニュースを読むと、
『大阪・寝屋川市で市長と議会が対立 コロナ感染者への独自支援金めぐり 予算オーバーと批判』
https://news.yahoo.co.jp/articles/79a6835389f1db3393040b3ccefe797167755a08
寝屋川市の広瀬市長は「トンデモナイ人間?」となってしまうかもしれませんが、広瀬市長はかねてから新型コロナ対策では定評のある首長で、昨年12月には次のような記事(『リテラ』)もありました。
『オミクロン株で吉村知事が手柄横取りのやってる感演出! 非維新の寝屋川市長の迅速対応を「僕の判断」、ネットでは“僕村”のあだ名』
https://lite-ra.com/2021/12/post-6107.html
ニュースも、取捨選択が必要ですね。
では、そろそろ春休みということで、「平成16年の灘中の国語1日目」を紹介させていただこうと思います。
<大問1の問7>
次のア~オの意味を表すことわざや慣用句に入っている鳥の名前を後の①~⑥から選びなさい。ただし、同じものを二度使ってはいけません。
ア:入浴をそそくさとすませることのたとえ。
イ:突然(とつぜん)のことに目を丸くして驚(おどろ)き、きょとんとする様子のたとえ。
ウ:若い時の性癖(せいへき)や習慣は年を取っても失われにくいことのたとえ。
エ:議論が百出する中で、権威(けんい)ある人や実力者が決定づける短い言葉のたとえ。
オ:才能や真に実力のある人は、ふだんはそれをひけらかすことはしないというたとえ。
①鶴(ツル) ②鴨(カモ) ③鳩(ハト)
④烏(カラス) ⑤鷹(タカ) ⑥雀(スズメ)
→もちろんどれも正解したいことわざ・慣用句ですが、説明文中の「そそくさ」「きょとん」「性癖」「百出」「ひけらかす」などの語彙も身につけたいものですね。
<大問1の問8の(1)~(3)>
(1)「新聞記事は、足で書くものだ。」という言い方の意味を次のように説明します。「A」「B」に当てはまる15字以内の適当な言葉を自分で考えて答えなさい。
「A」書くのではなく、「B」書くこと。
(2)次の①~⑧の「足」の字をふくむ慣用句の意味を、後のア~クから選びなさい。ただし、同じものを二度使ってはいけません。
①足が出る ②足がつく
③足が重い ④足がはやい
⑤足が棒になる ⑥足をのばす
⑦足をすくう ⑧足をひっぱる
ア:気が進まない。
イ:足が非常に疲(つか)れる。
ウ:出費が予算を超過(ちょうか)する。
エ:食品などが腐(くさ)りやすい。
オ:他人の昇進(しょうしん)や成功のじゃまをする。
カ:相手のすきにつけ込んで失敗させる。
キ:ある場所に行ったあと、さらに遠くまで行く。
ク:逃(に)げた者や隠(かく)れた者の行方(ゆくえ)・足どりがわかる。
(3)次のア~オの語群は、身体の部位のどこかと結びついて慣用句を作ります。部位の名前を漢字一字で答えなさい。
ア:焼ける 込む 離れる
イ:痛む つぶれる すく
ウ:すべる 過ぎる おごる
エ:曲がる きく 高い
オ:こえる 届く くもる
→(1)は良い問題ですね。「自分の言葉で説明する」練習は、生きた語彙力養成に必須です。
(2)は選択問題になっていますが、①~⑧の表現を自分の言葉で説明する練習もおススメです。
(3)これも、正解するだけでなく、それぞれの意味を説明できるようにしたいものです。
<大問1の問9>
次の①~⑦の外来語の意味を、後のア~キから選びなさい。
①シンクロナイズ ②スペース
③ステータス ④クライマックス
⑤パラダイス ⑥プロセス
⑦ノイズ
ア:絶頂 イ:雑音 ウ:遠国 エ:同調
オ:身分 カ:手順 キ:余白
→ごく標準的な外来語問題です。親子で、全問正解を目指してください。
<大問2>
次のA~Eのそれぞれ四つの俳句のうち、ひとつだけ他とは季節の異なるものがあります。その句はどれか、また、その季節はいつか答えなさい。
A ア:赤い椿(つばき)白い椿と落ちにけり
イ:一枚の餅(もち)のごとくに雪残る
ウ:山開き雪光り居る遠き谷
エ:雪解けや深山曇(みやまぐも)りを鳴くからす
B ア:水にまだ何も泳がず猫柳(ねこやなぎ)
イ:水澄(す)みて虫も居(お)らざる刈(か)り田かな
ウ:鳥渡(わた)る群ればらばらにかつ散らず
エ:しなやかに鹿(しか)下りてくる霧(きり)の山
C ア:うららかや松を離(はな)るる鳶(とび)の笛(ふえ)
イ:白鳥の列なしてゆく美しき
ウ:鴉(からす)去りいよいよ白き桜かな
エ:子の描(えが)く太陽の顔チューリップ
D ア:向き向きに花粉こぼして卓(たく)の百合(ゆり)
イ:陽(ひ)が恋(こい)し吹(ふ)かれ集まるあめんぼう
ウ:蓮(はす)の花ゆらりとゆれて散りにけり
エ:のどかさに寝(ね)てしまいけり草の上
E ア:白菜のかがやく量をもてあます
イ:暖炉(だんろ)燃ゆ我にささやくごとく燃ゆ
ウ:菊(きく)人形莟(つぼみ)ばかりの青ごろも
エ:十年の苦学毛の無き毛布かな
→灘中お得意の、楽しい俳句問題です。「しっかり鑑賞してください」という提案ですね。
<大問3>
次の( )に、「左」または「右」を入れて一般的に通用する語句を作ります。「左しか入らない」場合は「左」、「右しか入らない」場合は「右」、「左、右ともに入る」場合は「○」、「左、右ともに入らない」場合は「×」と答えなさい。
①( )に出る者がない ②( )岸
③( )的 ④( )うちわ ⑤( )品
⑥座( )の銘 ⑦( )大臣
→自分の語彙力に自信がないと、「×」と答えるのが案外難しいですね。
<大問4>
漢字二字の熟語のしりとりです。漢字の読みは、音読み訓読みのいずれでも構いませんが、「へん」と「つくり」から成り立っている漢字は使えません。
歴史→史実→①→②→用意→③→④→面目→目前→⑤→⑥
→番長→長命→⑦→⑧→息災→災害→⑨→⑩→歯痛
→これも楽しい問題ですが、「史実」「面目」「番長」「息災」などの言葉にも注意を払ってください。語彙力を伸ばす絶好のチャンスですね。とはいえ、「番長」はいかがでしょうか。「律令制下の職員名」という意味もあるようですが、私のように歴史が苦手な人間には、「中高生の不良グループのリーダー」という意味しか浮かんできません、、、。
<大問1の問7の解答>
ア:④烏の行水 イ:③鳩が豆鉄砲を食らったよう
ウ:⑥雀百まで踊り忘れず エ:①鶴の一声
オ:⑤能ある鷹は爪を隠す
<大問1の問8の(1)~(3)の解答>
(1)
「A:机の上であれこれ頭で考えて」書くのではなく、
「B:自分で現場へ行って取材して」書くこと。(同意可)
(2)
①:ウ ②:ク ③:ア ④:エ
⑤:イ ⑥:キ ⑦:カ ⑧:オ
(3)
ア:手が焼ける 手が込む 手が離れる
イ:胸が痛む 胸がつぶれる 胸がすく
ウ:口がすべる 口が過ぎる 口がおごる
エ:鼻が曲がる 鼻がきく 鼻が高い
オ:目がこえる 目が届く 目がくもる
<大問1の問9の解答>
①:エ ②:キ ③:オ ④:ア
⑤:ウ ⑥:カ ⑦:イ
<大問2の解答>
A:ウ、春 B:ア、秋 C:イ、春
D:エ、夏 E:ウ、冬
<大問3の解答>
①(右)に出る者がない ②(○)岸
③(×)的 ④(左)うちわ ⑤(×)品
⑥座(右)の銘 ⑦(○)大臣
<大問4の解答例>
歴史→史実→①実費→②費用→用意→③意図(意表)→④図面(表面)
→面目→目前→⑤前夜(前門、前庭)→⑥夜番(門番、庭番)→番長
→長命→⑦命令→⑧令息→息災→災害→⑨害虫→⑩虫歯→歯痛
いかがでしょうか。
親子でステイホームを楽しむための一助になれば幸いです。