2月最後の木曜日になりました。

「一月往ぬる。二月逃げる。三月去る」といいますが、本当にあっという間に、今年も2か月が過ぎようとしています。

「早く暖かい春になってほしい」と願いながらも、この2ヶ月の自分を振り返ってみることも必要でしょう。

貴重な時間を大切にできているのか、悔いの残る時間はないのか。

一方、何とか新型コロナに感染することなく生き延びてきましたが、自分が陽性や濃厚接触者になるかどうかはもはや運次第といった印象です。

そんな中、次のような記事(前者は『日刊ゲンダイデジタル』、後者は『長周新聞』)を読むと、本当に無力感を感じます。

『岸田政権が都道府県に「PCR検査を抑えろ」の大号令 交付金差配の内閣府を通じた圧力か
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/301570
 〈1日当たりの検査件数を1月第二週における1日当たり平均検査実績の2倍以内として頂くようお願いします〉──。先月27日、内閣府地方創生推進室と内閣官房コロナ対策推進室が、連名で各都
道府県に送付した事務連絡の一文である。意図は自治体の無料PCR検査を「抑えろ」だ。
 当時はオミクロン株が猛烈な勢いで全国に広がり、感染者数はネズミ算式に上昇。寒空の下、各自治体の無料PCR検査会場は長蛇の列で、検査試薬や抗原検査キットの需給逼迫が問題となっていた。そこで同日、厚労省は検査の優先順位を決定。症状がある人を診断する「行政検査」が最優先で、各自治体が行う「無料検査」は下位に位置付けた。それとワンセットで発したのが、前出の事務連絡だ。
 地方創生推進室は、新型コロナ対策のために各自治体に配る「地方創生臨時交付金」を所管する。岸田政権は今年度補正予算で、自治体の無料検査を支援する「検査促進枠」を交付金に創設。予算3200億円を計上した。自治体にすれば、財源を牛耳られた政権サイドの圧力に等しい事務連絡は、こう続く。
〈1日当たりの検査件数の計画値を提出して頂くとともに、2倍超とすることが必要となる特別な事情がある場合については、事前に協議を行うようお願いします〉
 皆、今後の感染拡大に不安を感じていた頃、交付金差配の権限を背景に無料検査が指定を超えそうなら“事前に協議せよ”と迫るとは随分と高圧的だ。実際に通達を受け取った首都圏自治体の担当者は「無料検査を後押ししてきたのに突然ブレーキを踏めなんて、無理難題を押しつけるな」と感じたという。
■異常に高い「陽性率」の元凶なのか
 それでも地方の役人にとって“お上”の命令は絶対だ。貴重な財源を握られていれば、なおさらである。結局、各自治体とも指定の枠内で無料検査を継続しているようだが、解せないのは奇妙な符合があること。事務連絡の送付時期をピークに、全国の行政検査数も一向に増えず、完全に頭打ちに陥っているのだ。
 東京都の「検査人数」(7日間平均)は1月29日の2万9698.7人以降はジリジリと減少。大阪の「検査件数」も1月26日の3万9380件を超えていない。おかげで全国の検査件数に占める陽性者の割合を示す「陽性率」は今月6日までの1週間で57.7%に達した。今週は東京と大阪の陽性率も40%台が続く。検査を受ければ、およそ2人に1人が陽性となる異常な高水準だ。
 ひょっとして、お上の「検査を抑えろ」の大号令に萎縮し、試薬確保のため、感染の可能性の高い人しか回さず、行政検査まで抑えているのか。事務連絡を作成した内閣官房コロナ対策推進室は「担当者不在」を理由に無回答。通達を受けた側に影響を聞くと──。
 東京都は「特に萎縮したことはない。陽性者のデータは即座に国のシステムに入力するが、検査件数の報告は業務逼迫で遅れがち。陽性率の高さはそのせいでは」(感染症対策部・検査体制整備担当)とのこと。大阪府は「そもそも需給逼迫を受けた通達。必要な試薬不足は検査頭打ちの要因のひとつ。また、検査省略の『みなし陽性』の導入で、従来より検査数は減少してしまいます」(感染症・検査グループ)と答えた。
 いつになれば「徹底した検査と隔離」という感染対策の基本は実現するのか。』

『政治の無責任で切り捨てられる生命 大阪維新が招いた未曾有の医療崩壊 死者も重症者も全国最多に
https://www.chosyu-journal.jp/seijikeizai/22781
 年末年始から始まった新型コロナウイルス感染症の第六波は、年明けからまたたく間に全国を席巻し、これまでのどの段階よりも大規模な数に膨れあがっている。全国の1日当りの新規感染者数は5日に過去最多の10万5620人を記録し、1週間平均では8万6000人をこえ、最初に国が緊急事態宣言を出した第1波のピーク(2020年4月11日・491人)の175倍となっている。全国では感染症対策の入り口である保健所機能が麻痺し、陽性率が8割をこえた神奈川県では検査数や陽性率の公表を停止したり、死者数が全国最多となった大阪府では2万人以上の陽性者の集計漏れが明らかになるなど、検査・隔離・治療に至る感染症対策の根幹がドミノ倒しのように崩壊している。「オミクロン株は軽症」という評価だけが為政者の責任逃れの方便として都合よく使われ、災害級の疫病対策を自助努力に丸投げする無政府状態を見せつけている。
■自宅療養者は全国54万人超え
 日本でも年明けからまたたく間に全国に広がったオミクロン株は、これまでのどの変異株よりも感染力が強く、世界各国でも欧米を中心に感染者数は過去最多にのぼった。その一方、重症化リスクが低いというデータが広く共有されているのも事実で、デルタ株と比較して、イギリスでは入院リスクが約3分の1、アメリカではICU入室リスクが0.26倍、死亡リスクは0.09倍、南アフリカでは入院リスクが0.2倍、重症化リスクは0.3倍と報告されている。
 だが1月半ばに1日当りの感染者数が130万人をこえて世界最多となった米国では、新型コロナ感染による死者が毎月数万人規模で増し、4日には90万人に到達。米疾病対策センター(CDC)の統計では75%近くが65歳以上となっている。重症化リスクが低くても、分母となる感染者数が多ければ、比例して死者も増える。とくに基礎疾患を持つ患者やワクチン未接種者の死亡率が高いことも報告されている。
 日本国内も例外ではない。米軍基地経由で広がった沖縄や岩国、広島などを皮切りに全国で爆発的感染となり、検査や調査、入院調整などをおこなう保健所機能の麻痺が深刻化。市中感染が広がることで医療従事者の感染や濃厚接触者が増え、医療機関では確保病床が逼迫し、入院や手術の制限をしても患者を受け入れられず、厚労省の統計(8日発表)では、陽性者の自宅療養者数は54万3045人にのぼっている。前週よりも10万8000人増加し、3週連続で過去最多を更新中だ。
 自宅療養者数を都道府県別にみると、最多の東京都が8万1368人、次いで神奈川県が6万3105人、大阪府が4万4686人、福岡県が4万4335人、兵庫県が4万2403人となっている。1日の死者数も連日200人をこえているが、一ケタ台で緊急事態宣言を連発していたころと比べても政府の熱量は低い。
 各地の保健所では、業務逼迫を理由に濃厚接触者の追跡調査をやらなくなり、無料PCR検査も混雑して受けられない。陽性者への健康調査も中止(申告に切り換え)しており、統計上の数字自体も実態を反映しているとはいえないものとなっている。
 陽性率(検査数に対する陽性者の割合)が8割をこえた神奈川県は1月28日、「重症化リスクの低い人」には「自主療養」を認める制度を導入し、食料や日用品の配布を中止。「近所や知人、近所での助け合いも検討してほしい」などとしている。自宅療養者に対する食料支援が滞っている自治体は少なくなく、10日間の自主隔離を求めながら、食料や日用品の調達のためには陽性でも外出せざるを得ないという矛盾した政策となっている。
■死者も重症者も全国最多  維新の大阪・惨憺たる状況
(後略)』

自分にできる限りの自衛策は取っているつもりですが、新型コロナに関しては、日本の統計上の数値さえアテにならない状況のようです。

このような状況で、日本は世界に向けて正しい情報を発信できているのでしょうか。

今回も、メルマガにいただいたお返事から紹介させていただきます。

『「縁側からずかずかあがってきた」「居候をきめこんでいる」とありましたが、自分の子どもが6年生になるまでに読み取れるようになるのでしょうか。親である自分が、子どもに上手に説明できるかも心配です。』

語彙に関しては、「○○は必要。△△は難しすぎるので不要」という基準を作ることなどおそらく不可能でしょう。

例として、手元にある灘中の国語の過去問(平成3年から平成5年)から少し拾ってみると、

あくたいをつく
あらまし
うかつ
おおぎょう
おたおた
おためごかし
かくさく
かせん(化繊)
ギャフン
くだくだ
くだん
げせない
こころおきなく

などの表現がすぐに見つかります。

これらの語彙を「難しい」とみるのか「豊かだ」とみるのか、親の側の価値観が子どもの学習環境にも大きく影響しそうです。

となると、前回のメルマガに、

「子ども本人の正しい価値観を培うことも大切です」

と書いた通り、子どもの語彙力は、「家庭の力」が関わる問題にもなるわけですね。

『メルマガで紹介されていた読解の本を読んでみました。読み方の基本のスタイルやテクニックは身につきますが、結局は「毎回毎回、自分でしっかり読んで分析する」ことになりますよね。』

そうですね。

「この表現が出てきたら、ここを探せ」
「この設問なら、ここを読め」

のようなパターン化ができるはずもなく、

「骨の折れる作業を丁寧に続けた結果、その作業が少しずつでも自動化できたらいいですね」

といったところかもしれません。

それでも、「内容を読み取る力」が子どもの「生きる力」につながることはまちがいないでしょう。

親なら、「子どもと一緒にしっかり読もう!」と覚悟を決めるしかありません。

最後に、次の『リアルライブ』の記事を読んでみてください。

『ホリエモン「親ができることは経済的バックアップのみ」子育て持論に賛否 「そんなに単純ではない」の声も
https://npn.co.jp/article/detail/200019477
 実業家のホリエモンこと堀江貴文氏が2月14日のツイッターで、子育てに関し持論を述べ話題となっている。
 堀江氏は、子どもは放っておくと「一日中YouTubeを見るようになる」ため、親は子どもに勉強させる癖をつけるべきと主張する一般ユーザーに対し、「なんで一日中YouTube見るのが『残念ながら』なのかが分からない。そして残念ながら知能が高くない勉強しても伸び代は少ない」と反論。
 堀江氏としては親の意思で子どもに何かを強要しても、それは必ずしも子どものためにならないと言いたいのだろう。
 さらに、堀江氏は「何でもかんでも何かを得るための時間でないとダメだって決めつけてるのが良くないんだよ」「後先考えずに夢中になること、そのものが素晴らしいことであると考えなきゃ」「なんで何者でもない自分が親になった瞬間に子供を最適解に導けるとか勘違いしちゃってるのかなー?って感じですかね」と意見を続けた。そして、「親ができることはスポンサーだけです。子供のやりたいことの経済的バックアップのみ」と主張した。
 これには、ネット上で「その通りすぎる。肝に銘じたい」「同意。あとは一人の人間として尊重すること」といった共感の声が聞かれた。さらに、「これ、めちゃくちゃわかるなー。私は親から『勉強しなさい』どころか、あれやれ、これやれと言われたことが人生で一度もない」「母に無理矢理やらされたエレクトーンとかほとんど身につかなかったな」といった実体験を語る声や、「結局は自分がしたい。知りたい。で学んでいって、したい事をできれば最高。失敗してもきっと自分で選べば後悔もない」といった声も聞かれた。
 一方で、「これは極論すぎるのでは」「だからと言って、放ったらかしにしとけばいいわけではないですよね?」「スポンサーだけやってりゃいいならこんな楽な事はないけどね。子育てはそんなに単純ではないかな」といった反対意見も聞かれた。』

う~ん、「慧眼」と賛同すべきか「少々乱暴だ」と引いて考えるべきか難しいところですね。

「何でもかんでも何かを得るための時間でないとダメだって決めつけてるのが良くないんだよ」
「後先考えずに夢中になること、そのものが素晴らしいことであると考えなきゃ」

あたりは「ふむふむ」と思いもしますが、

「親ができることはスポンサーだけです。子供のやりたいことの経済的バックアップのみ」

となると、「経済力だけではないよなあ」という感想になります。

みなさんはどうお感じでしょうか。