木曜日になりました。

まったく個人的なことですが、14日(月)に3回目のワクチン接種が完了しました。

年齢的には65歳に少しだけ足りませんが、子どもたちや受験生と接することも考えて、兵庫県が設置している大規模接種会場でのモデルナ接種(予約にはそこそこ余裕がありました!)でした。

ネット上では「#ファファモ」と称される「ファイザー→ファイザー→モデルナ」の接種で、接種前には副反応が少々気になったのですが、接種後は、接種箇所の痛み以外特に気になるほどのことはありませんでした。

ただ、午前中に接種した後、お昼後に眠気を催して少々昼寝をしたのは、私にとって「副反応」だったのかもしれません。

今は、1、2回目のファイザー接種のときと同様に、

「ほとんど副反応らしきものがない→抗体ができにくい」

という素人丸出しの不安を感じています。

今回のメルマガは、まず、前回お伝えした通り、

『<中学入試>国語の読解は「答え探しの技」で勝つ!』 早瀬律子

の中の「物語文の読み方」と「随筆文の読み方」について取り上げたいと思います(今回も引用者が短く編集しています、すみません)。

まず、「物語文の読み方」ですが、時間・場所・登場人物などの変化に着目して「場面分け」をしながら、物語の大きな流れをつかむことが基本です。

『「物語文」の読み方
 ◎場面ごとに内容を捉える
  ①いつどこで誰の前でどんな出来事が起こるか
  ②登場人物たちの反応(言動)を読み取る
  ③登場人物の言動の裏にある心情を読み取る
 ◎誰の視点で語られているのかをつかむ
 ◎登場人物の注目点
  ①生い立ち②生活環境③外見④年齢⑤職業⑦人間関係
 ◎登場人物の表情、仕草、態度、くせにも注目
 ◎周りの景色・様子・時代的背景や天候にも注目
  (情景描写は、登場人物の心情や場面の内容と呼応)
 ◎人間の心の成長を読み取る
 ◎場面の区切り:時間・場所・登場人物などの変化』

もちろん、ほとんどの場合、「1つの場面」はいくつかの(それもかなり多くの)形式段落からできていますから、場面の推移に従って形式段落を一括りにまとめながら読んでいく必要があります。

「読書」として物語文を読むなら、物語の世界に飛びこんでいって楽しめばOKですが、「読解」のためなら、物語の世界を客観的に俯瞰する必要があるということですね。

さらに、それぞれの場面に登場する人物の言動の裏にある「心の動き」をつかまなければなりません。

「どうしてこんなことをしたんだろう」
「どうしてこんなことをいったんだろう」

という分析ですね。

しかもその場面で、たとえば、

「縁側からずかずかあがってきた」
「居候をきめこんでいる」

などという表現が絡んでくることも多々あります。

12歳の子どもにとっては少々難解な語彙から、

「図々しいやつだなあ。それとも、よほど気心が知れているのかなあ」

と、その人物の内面や場面の背景を推し量ったりもするわけです。

そのような「作業」を自分の力で自然に続けられるように訓練しなければなりません。

次に「随筆文の読み方」ですが、こちらは概ね、「筆者の体験」から始まりますので、その経緯や内容を丁寧に読み取ります。

『「随筆文」の読み方
 ◎「筆者の体験」と「筆者の主張」を読み取る
 ◎筆者の視点から書かれた「体験と主張」
 ◎筆者自身の生い立ち・年齢・生活環境・人間関係
 ◎筆者自身の価値観(人生観・社会観・人間観・世界観)
 ◎複数の経験なら「共通するもの」を読み取る
 ◎筆者の体験が「ほのめかすもの」を読み取る場合もある』

物語文における「場面」の読み取りと、随筆文における「筆者の個人的な体験」の読み取りには、多くの共通部分があります。

ただし、随筆文では、最終的に筆者が個人的な体験を通して見出した「一定の普遍性を持つ教訓」までを読み取る必要があります。

当然のことながら、その教訓には筆者の価値観が反映されていますから、筆者の「人となり」も意識しなければなりません。

とはいえ、その教訓は基本的に「道徳的なもの、常識的なもの」を外れることはなく、奇を衒ったようなものではありません。

子ども本人の正しい価値観を培うことも大切です。

以上、「物語文」や「随筆文」を正しく読み取るためには、「説明文」や「論説文」と同様に、基本のスタイル・テクニックを身につけた上で「しっかりと考えながら読む」ことになります。

つまり、国語の読解に関しては、「ある一定の正しい読み方」を指南する参考書や問題集は多く存在しますが、私たちは、その読み方の訓練をしながらも、毎回毎回初見の文章に対峙するしかないわけです。

結果的に、その初見の文章を「自分一人で深く読み、深く理解・分析する」ことを強いられるわけで、読解の山の高さに呆然とすることもあるでしょう。

「頭の上っ面で要領よく考えて、少しでも早く答えにたどり着こう」、そんなスタイルで解ける問題もありますが、「深く考えることの意義」を教えてくれる問題こそ大切なものです。

当たり前すぎる結論ですが、国語の読解はそれほど奥が深いことなんですね。

最後に次の『東洋経済オンライン』の記事(こちらも引用者が編集しています、すみません)を読んでみてください。

『親1万人の悩みを聞いて考えた「子育て5つの視点」
あれこれ正解を探して焦るより必要なこと
https://toyokeizai.net/articles/-/508254
石田 勝紀 : 教育デザインラボ代表理事、教育評論家 
【質問】
5歳の子どもがいます。はじめての子育てで戸惑うことがたくさんあり、子育て情報を調べるのですが、知るほどに迷いが出てきます。また、人にいちいち相談せず、自分で考えるようにと言われたこともありますが、正直どうすればいいかわかりません。何かアドバイスをいただけないでしょうか。
(仮名:山本さん)
■誰にも教わっていないのだから戸惑うのは自然
 初めてお子さんができて、子育てに戸惑うのは自然なことです。子育ての仕方を教えてもらったこともない状態で始めるのですから、親の思う通りにいくほうが稀で、日々葛藤の連続ではないかと思います。
 とはいえ、日々悶々としたりイライラしたりする時間が多くなっているとしたら、つらい日々になってしまいます。
 これまで34年間、多くの親御さんとお会いし、それこそ膨大な数の相談を受けてきました。特にこの6年間はMama Cafeという活動を通じて、1万人以上の母親に直接会い、すべての相談、質問にお答えしてきました。
 相談の中には、取り越し苦労だったことも少なくありませんが、現在進行形で子育てをしている親御さんにとっては、目の前の子どもの様子を見て不安になることは確かにあります。
 不安になると、今はネットであれこれ子育て論、教育論を調べられますが、具体的な「子育ての方法」から、抽象的な「あるべき論」まで膨大で、情報の洪水の中で混乱することもあります。
 そこで、山本さんには、「子育て5つの視点」についてご紹介したいと思います。これは筆者がこれまで受けてきた相談内容をまとめたものです。
 視点とは、具体的なマニュアルではなく、見方・考え方のことです。この5つの視点があれば、行動がしやすいと思います。後は、この視点に基づき、お子さんにあった形で実践してみてください。
■「子育て5つの視点」
(1)子育てに正解はなく、試行錯誤の連続
(2) 行動を変える前に、心を観る
(3) 親が変わることで、子どもが変わる
(4)上から目線より、水平目線
(5)どうすればよくなるかではなく、どうすれば楽しくなるか
 以上、5つの視点についてお伝えしました。この5つをベースにお子さんに合ったアプローチを考えてみてはどうでしょうか。
 その子の5歳は二度とやってきません。来年は6歳になります。5歳の子と共にいる今を大切に楽しんでみてください。』

引用元のサイトを訪れて、ぜひ全文を読んでみてほしいのですが、いかがでしょうか。

「(1)子育てに正解はなく、試行錯誤の連続」は、みなさんも、毎日のようにお感じだと思います。

自分だけが苦労・失敗の連続だなどと思い込みがちですので気をつけてください。

誰もが同じようにもがいているのです。

「(2) 行動を変える前に、心を観る」は、親の側に余裕がないと難しいことですね。

子どもの表面的な部分ばかりに目がいって、その言動の「心理」にまで目が行き届かない場合が多いでしょう。

物語文の「場面」の読み取りと同じように、その裏側に隠れている心情を読み取る必要があるわけですね。

「(3) 親が変わることで、子どもが変わる」は、このメルマガでも一貫してお伝えしてきたことです。

「親にできないこと、親がしないこと」を子どもに求めるほど愚かな行為はありません。

まず自分の足元から見つめ直しましょう。

「(4)上から目線より、水平目線」も(3)と同じです。

親は「親だからエライ」のではありません。

「子どもよりたくさん努力してきたし、今もたくさん努力しているから、その分ちょっとエライ」だけなのです。

謙虚さを忘れた途端、あっという間に愚かな存在に堕してしまいます。

「(5)どうすればよくなるかではなく、どうすれば楽しくなるか」も、私たちが忘れがちな視点でしょう。

「努力するときも楽しむときも、親子で一緒に」が基本です。

「親が楽」が優先されるようでは、「ダメ親」一直線です!