木曜日になりました。
さて、みなさんは、この週末からいよいよお盆休みでしょうか。
子どもたちは、特に学年が上がってくると、いつも時間に追われています。
そんな子どもたちには、ゆったり過ごしているお父さん、お母さんの背中を見ながら、自分も落ち着いて過ごす時間がとても大切です。
普段の生活でできないことを経験するのが長期休暇なら、のんびりした時間を親子で共有するのも、長期休暇の醍醐味でしょう。
朝はいつも通り早く起きて、午前中を読書やジグソーパズルなどで落ち着いて過ごし、お昼ご飯を食べあと家族みんなでお昼寝なんて時間も、休暇中の一日としてはおススメではないでしょうか。
暑い中、無理せず家族でゆっくり過ごす時間もご検討くださいね。
続いて、みなさんご存じのニュースかもしれませんが、以下の『朝日新聞デジタル』の記事を読んでみてください。
『「学力調査結果を教員ボーナスに反映」最下位に大阪市長
https://digital.asahi.com/articles/ASL825JDNL82PTIL01Q.html?iref=comtop_8_03
大阪市の吉村洋文市長は2日、来年度以降の全国学力調査の結果を、校長や教員の人事評価とボーナスの額に反映させる意向を明らかにした。具体的な仕組みは今後、市教育委員会と協議するという。
全国学力調査は、文部科学省が全国の小学校6年生と中学校3年生を対象に毎年実施し、2017年度からは政令指定市ごとの結果を公表している。大阪市は指定市20市の中で平均正答率が2年連続で最下位だった。
吉村市長はこの日の記者会見で「非常に残念だ。最下位であることに、僕が納得できる理由がない。教員の意識が変われば結果は出ると思う。市長の予算権をフルに使って意識改革したい」と話した。
吉村市長は「目標は(指定市20市の中で)15位。最低でも最下位脱出」と言及。学力調査の結果を、教員の人事評価とともに、各学校に配分する予算の額にも反映させる意向だ。
(以下省略)』
いかがでしょうか。
文科省の実施する全国学力調査において、大阪の成績がいつも低迷しており、結果が発表される時期になるとその対応策・打開策が話題に上ります。
全国学力調査そのものに対する批判はあるものの、確かに放置できるような状況ではなく、大鉈を振るうべき状態が続いています。
他の成績上位の都道府県の取り組みを視察にいって教えを乞うなど、これまでにもいろいろ対策は講じられてきたのでしょうが、なかなか成果は見えてきません。
その経緯を受けて、学力調査の結果を教員の「人事考課」に反映させようというのです。
実際に努力の足りない教員がいるとしたら、上記のような施策も必要かもしれませんが、現場の先生方からは、現場の難しさや調査の歪みについていろいろお聞きしています。
そのような現場を鑑みれば、まず市長として襟を正す必要があるのではないでしょうか。
つまり、大阪市として、これまで市長以下が、どのように取り組みどのように汗を流してきたのかを示すことです。
「大阪市としては、これまで○○、△△、××など、必死の努力を続けてまいりました。それにもかかわらず、現場では、そのような市の取り組みを生かすことができず成果が得られていません。教員の努力が足りなかったと判断するほかありません」
と、全市民が納得する形できちんと分析・提示する義務を果たすことです。
ところが、吉村市長は、
「非常に残念だ。最下位であることに、僕が納得できる理由がない。教員の意識が変われば結果は出ると思う。市長の予算権をフルに使って意識改革したい」
と、「行政の側には何の落ち度もなく、現場の教員だけに責任がある」と一方的に断じる論調で、なんだか腑に落ちません。
普段から視察好きのお役人や議員の方々にもぜひ責任を果たしていただき、大阪の子どもたちのために、視察の成果を十分に生かしていただきたいものです。
最後に私事ですが、5日(日)は、久しぶりにハートスクエアの「私立小学校受験者対象の面接特訓」の面接官を担当してきました。
K先生とペアを組んだのですが、ベテラン同士で担当できましたので、良い練習をしていただけたと信じています。
私たちが担当した方々には、お母さまだけ参加の方が多かったのですが、真面目なお母さまばかりで、みなさん真剣で丁寧なお返事でした。
特に、
(困ったなあ。もう一度練習した方がいいかも)
という方もいらっしゃらず、スムーズな模擬面接進行ができたと思います。
あとは、お家でお父さまと練習していただいて、本番を迎えてくださいね。
ということで、面接練習中にもアドバイス申し上げたのですが、いくつか注意事項を列記させていただきます。
①前もって返答を作成するのはいいのですが、それを丸暗記しようとはしないでください。作成した返答に引っ張られて、頭も口も強ばって不自然さが増します。覚えたことをそのまま再現しようとすると、表情も口調もいつもとちがったものになってしまうのです。
②普段からご夫婦でお話されていることを、そのまま伝える自然さが欲しいです。つまり、子どもの成長や教育について、常々ご夫婦で意識を共有しておく必要があるということです。泥縄の付け焼き刃は、必ずバレると思っておいてください。面接官はプロです。
③とはいえ、面接を恐れる必要はありません。面接官は、みなさんのご家庭の良いところを引き出したいと願っているからです。お返事が遅れたり言葉足らずになったりしても、真面目に丁寧にお答えしようという真摯な態度で臨めばきちんと伝わります。
④それより、「饒舌で、持論をまくしたてる」方が、どちらかというと疎まれます。面接は、持論を自由に展開・披露する場ではありません。お返事は「短めにポイントだけ」を心がけ、面接官の先生に面接全体のリズムをお任せしましょう。言葉が足らなければ、面接官の方から重ねて質問をしていただけます。
⑤お家で練習するときは、まず、頭の中だけで「わかったつもり」にはならずに、必ず言葉に出してください。お父さまの中には、「大丈夫、大丈夫。任せとけ。普段、営業や商談、会議で鍛えとるんや」と自信満々の方がいらっしゃいますが、このような場合は注意してください。意に反して、「思っていることの半分も出てこない」ことも多く、また逆に、「しゃべり過ぎて、面接全体の流れを崩してしまう」ことで良くない印象を与えてしまうこともあります。
⑥口に出して練習する際には、時計の秒針を見ながら話すこともオススメです。10秒20秒でどれだけ多くのことが話せるのかを実感して、「話し過ぎるのを極力避ける」という意識を高めてください。また、ご夫婦で練習するときに、おじいちゃん、おばあちゃんなど、第三者に聞いてもらうこともオススメです。思わぬ「足りない部分の発見」もあります。
⑦最後に、面接官は教育のプロですから、「謙虚に真面目に簡潔に」が基本です。面接される先生方に、「このご夫婦、このご家族に、ぜひ本校にきてもらいたい」と感じていただきたいものですね。
以上に気をつけていただければ、お子さんのために立派な面接ができると思います。
みなさんの周りにこれから面接を受けられる方々がいらっしゃいましたら、上記アドバイスを教えてあげてくださいね。
お役に立つように祈っています。