今回のメルマガですが、「教育者の子どもたちが気になる」です。


最近読者に加わってくださった方から、


「先生方の子育てやお子さんの進路について教えてほしいのですが。」


という質問をいただきました。 


普段エラそうに話しているワケですから、みなさんの注視を浴びるのも仕方ありませんが、うまく子育てできていると自覚している先生方は少ないのではないでしょうか。


いつも申し上げているように、「自分の仕事」を家に持って帰って机に向かうのは、大工さんが家でカンナの手入れをしたり、板前さんが家で包丁を研いだりするのと同じことですよね。
そんな姿が、子どもの目に、「お父さん、勉強してる。」と映るのはたいへんなアドバンテージですから、その僥倖には本当に感謝していますが、たまたまと言えばたまたまに過ぎません。
親の様子が良い方に影響すれば、子どもにとって「良い環境」になりますし、あまり影響しなければそれだけのことです。


ただ一般的に言って、お父さまやお母さまの得意なことは、子どもに影響しますよね。
親が運動が得意だったり、芸術面で造詣が深ければ、子どもたちが運動や芸術に触れる機会は増えるでしょうし、その方面への興味を持つ可能性も高いです。
当然、スポーツや芸術の価値観は高まります。


また、お父さまが歴史に詳しければ、子どもが歴史の質問をした時には上手に答えてあげられるでしょうし、理系に強ければ、子どもの「なぜ?」にすぐに答えられるでしょう。


やはり、子どもに影響するのは環境ということでしょうか。


私の知っている数学の先生で、奥さまが英語の先生という人がいますが、彼は、小学生のお子さんに、お父さま・お母さまが先生になって、中学の数学と英語の勉強を始めたと言っています。
負担の大きい中学入試には見向きもしないで、公立中学でスムーズなスタートダッシュを図ることが当面の目標ということのようです。
それはそれで、賢い選択でしょう。


こう見てくると、教育者の子育てが他の職業の人と特別異なることはなさそうに思います。
ただ自分の得意分野に重きを置いた毎日を送っているだけで、教育者だからといって、特別な効果をもたらすことを意識してはいないのではないでしょうか。


結果として、子どもの進路も千差万別です。
私立小学校を選ぶ人もいれば、ずっと公立を選ぶ人もいます。
経済的理由も大きいです。
受験業界は、労働時間の割には経済的にはなかなか報われませんし。


あまり明快な回答にはなっていませんが、これからも、他の先生方の子育てには注意を払っていきますので、何か特徴的なことがありましたら、またあらためてお知らせします。