【登場人物】

・相談員・阿部さん…正直すぎるベテラン。笑顔が優しいのに言うことが重い。

・翔太…移住検討中。理想高め。

・美咲…移住検討中。現実も見たいタイプ。

【場面】

新潟の移住相談センター。

パンフレットがずらり。窓の外は穏やかな景色(でも冬の写真が多い)。

翔太「新潟、いいですよね!自然も食も最高で!」

阿部さん「はい。最高です。米と酒と魚は、反則級です」

美咲「反則級…いいですね」

阿部さん「ただし、冬も反則級です」

翔太「え?」

阿部さん「雪は降ります。降る日は降ります。そして“降らない日”も油断すると降ります」

翔太「天気予報…見れば…」

阿部さん「見ますよね。でも新潟の天気予報は“参考資料”です」

美咲「正直…!」

翔太「でも、テレワークなら大丈夫かなって」

阿部さん「回線より屋根を見ます」

翔太「屋根…?」

阿部さん「はい。Zoomが落ちるより、雪が落ちます」

美咲「それは…怖い」

翔太「でも、そのぶん家賃とかは…?」

阿部さん「夢はあります。ただ、夢の隣に“除雪道具置き場”が必要です」

翔太「夢の隣が現実!」

美咲「いいことも聞きたいです!」

阿部さん「もちろん。まず、食。これは嘘つきません。次に温泉。日帰りの距離感が壊れます」

翔太「日帰りで温泉…最高」

阿部さん「ただし、日帰りで行く距離が“日帰りじゃない”です」

美咲「出た距離感バグ!」

【ラスト】

帰り際。

翔太「……正直、怖さもあるけど、なんか…惹かれますね」

阿部さん「そう言ってくださる方が一番向いてます」

美咲「最後に一言、移住のコツあります?」

阿部さん「はい。 “雪かきがイベントに見えたら、勝ち”です」

翔太「イベント…?」

阿部さん「町内会が、急に仲良くなります」

美咲「それは…ちょっと楽しそう」

阿部さん「ようこそ。新潟は、いいことも悪いことも、わりと全部“濃い”です」


いかがでしたか?笑っていただけましたか?

移住相談って、普通は「いいところ」を丁寧に並べる場なのに、新潟のベテラン相談員さんが本気を出すと、笑顔のまま“冬の現実”を一発で刺してくる――

そんなギャップが面白くて書きました。

米・酒・魚は反則級。

でも冬も反則級。

この「両方ガチ」というのが、新潟らしさだと思います。

そして個人的に好きなのは、移住のコツが「条件」や「補助金」じゃなくて、

雪かきがイベントに見えたら勝ち

という、完全にメンタルの判定になるところ。

結局、新潟は“便利”とか“快適”だけで測る場所じゃなくて、

濃い季節と濃い人間関係まで含めて

「面白がれた人が勝つ県」なのかもしれません。