【第5章】人との出会いは予定できない

――人生を変える人ほど、予定表には載っていない。

【登場人物】
・男
・先輩

知人に頼まれた食事会。

男:「今日は顔を出すだけ」

友人:「一時間くらい?」

男:「うん。一度会ったら終わり」


そこで隣になった男。

先輩:「今、何してるの?」

男:「まあ、いろいろです」

先輩:「いろいろって、一番面白いやつじゃん」

男:「そうですか?」

先輩:

「今度、ゆっくり話そうよ」

男:「ぜひ」

社交辞令のつもりだった。


一週間後。

先輩:「この人、紹介するよ」

一か月後。

「こんな仕事あるけど、やってみない?」

半年後。

「面白い企画、思いついた!」

一年後。

「ちょっと人生相談いい?」

男:

「いつから僕が相談される側に?」


10年後。

二人で酒を飲む。

男:「不思議ですよね」

先輩:「何が?」

男:

「一度だけ会うはずだったんですよ」

先輩:「俺も」

男:「それが仕事も、人も、人生も変わった」

先輩:「縁だな」

男:「ですね」

少し間を置いて――

男:

「ところで、いつまで続くんですか?」

先輩:

「一度だけって言っただろ?」

男:「はい」

先輩:

「まだ一度目が終わってない」

男:

「10年続く一回だったのかよ!!」




いかがでしたか?笑っていただけましたか?

人生の重要人物が、

「私はあなたの人生を変える人です」

なんて名札をつけて現れることはありません。

たいてい最初は――

「今度、飯でも行こうよ」

くらいです。

人生、だいたい予定外。

そしてご縁には、ときどき――

終了予定日が書いてありません(笑)。