【第7章】失敗は予定に入っていない
――だから失敗は、いつも突然やってくる。
【登場人物】
・男
・妻
夜。
男、ソファに沈んでいる。
男:
「……終わった」
妻:「何が?」
男:
「全部」
妻:「また?」
男:「今回は本当に終わった」
仕事で大失敗。
計画も白紙。
男:
「もう明日なんか来なくていい……」
妻:「そう」
男:
「人生、終了だ……」
妻:「じゃ、おやすみ」
男:
「軽いな!!」
翌朝。
ピピピピピ!
目覚まし時計。
男:
「…………」
カーテンを開ける。
快晴。
鳥が鳴いている。
スマホを見る。
メール12件。
着信3件。
「昨日の件ですが」
「次の打ち合わせについて」
「今日中にお願いします」
男:
「……終わってない」
妻:「おはよう」
男:「おはよう」
妻:「人生終了したんじゃなかった?」
男:
「どうも延長戦に入ったらしい」
妻:「じゃあ朝ごはん食べて」
男:「はい」
妻:
「ゴミも出してきて」
男:
「人生最大の危機の翌朝だぞ!」
妻:
「ゴミの日は待ってくれない」
男:
「人生より現実のほうが強い!!」
玄関。
ゴミ袋を持った男。
朝日を見上げる。
男:
「……まあ、続けるか」
妻、家の中から。
「ついでに牛乳買ってきてー!」
男:
「もう次のミッション始まってる!!」
いかがでしたか?笑っていただけましたか?
「もう終わった」
人生では、本気でそう思う夜があります。
でも翌朝――
太陽は普通に昇る。
メールは来る。
腹も減る。
そしてゴミの日も来る(笑)。
人生、だいたい予定外。
振り返ってみれば、
「人生が終わった」と思った日は、たいてい次の章の前日でした。
だから大丈夫。
物語は続きます。
……ただし、
燃えるゴミは朝8時までです。🤣
