【第10章】そして今日も続くコント(未来編)その2
【登場人物】
・男性
・友人
・店員
⸻
男性:「最近さ」
友人:「うん」
男性:「人生、もう後半戦だなって思う時あるんだよ」
友人:「急にしみじみするな」
男性:「若い頃みたいに、無限の可能性!って感じじゃないし」
友人:「まあ現実は見えてくる」
男性:「昔は“主人公感”あったんだけどなあ」
友人:「今は?」
男性:「“商店街ですれ違う人A”くらい」
友人:「急にモブ化したな」
男性:「でもさ、不思議なんだよ」
友人:「なにが?」
男性:「終わった感あるのに、毎日ちゃんと続くの」
友人:「人生、勝手に次の話始まるからな」
男性:「昨日なんて、新しい趣味できたし」
友人:「へえ、何?」
男性:「老眼鏡探し」
友人:「切ない!」
男性:「しかも老眼鏡かけながら探してた」
友人:「ベタすぎるだろ!」
男性:「でも、その瞬間ちょっと笑ったんだよ」
友人:「うん」
男性:「“ああ、まだ新しいネタ増えるんだ”って」
友人:「なるほどな」
男性:「たぶん人生って――」
友人:「うん」
男性:「“完結編”だと思ったあとに、普通に新シーズン始まる」
友人:「配信終了しないタイプか」
その時、店員がやってくる。
店員:「こちら、“第二の人生セット”です」
男性:「メニュー名、重すぎる」
友人:「しかも大盛りだし」
いかがでしたか?笑っていただけましたか?
若い頃は、
「人生のピークはいつ来るんだろう」
と思っていましたが、
最近は、
「え、まだ新シーズン始まるの!?」
という驚きのほうが増えてきました。
しかも人生、
こちらが“最終回っぽい空気”を出しても、
普通に翌朝、
新キャラと新トラブルを投入してきます。
そしてなぜか、
年齢を重ねるほど
“老眼鏡探し”
“病院の検査結果”
“急に始まる新趣味”
など、
脚本家のクセが強くなる。
でもたぶん、
人生が本当に終わる瞬間まで、
人間はずっと
「次、どうなるんだろう」
をやってるんでしょうね。
――まだ物語、続いてます。
