お金・生活あるある地獄その9

【登場人物】

・山田(まだ当たってないのに人生設計は完成している女性)

・友人(現実担当)

(カフェ)

山田「もし当たったらさ」

友人「出た」

山田「まず会社辞めるでしょ」

友人「その流れ何回目?」

山田「で、海の近くに住んで、カフェやる」

友人「カフェ率高いな」

山田「でも週3営業ね」

友人「ちゃんと働くんだ」

山田「あと資産運用して、配当で暮らす」

友人「完全に資産家の会話」

(ノートを開く)

山田「見て」

友人「なにそれ」

山田「当選後の人生プラン」

(ノート)

・退職タイミング

・移住候補地(海あり)

・カフェ内装イメージ

・資産運用計画

・老後プラン

友人「完成度が怖い」

友人「で、いくら当たる想定?」

山田「3億」

友人「夢が具体的」

友人「宝くじ、買ったの?」

山田「……まだ」

友人「なんで計画先に完成してるの」


(数日後)

山田「買った」

友人「おお」

山田「10枚」

友人「現実ライン来た」


(結果発表の日)

山田「……」

(静かに確認)

友人「どう?」

山田「……300円」

(少し間)

友人「プランどうする?」

山田「……カフェは保留かな」

友人「ほぼ消えたな」

(ノートを書き換える)

・会社は辞めない

・海は動画で見る

・コンビニコーヒー

友人「現実版」

(さらに書き足す)

・でも夢は残す

友人「それ大事」

(少し間)

山田「……また考えよ」

友人「当たってからにしなよ」

山田「違うの。この時間が一番楽しいの」

友人「それは真理」

(暗転)

「当選前が、いちばん自由」

いかがでしたか?笑っていただけましたか?

まだ当たっていないのに、人生設計だけは完璧――この“準備万端の空振り感”、人間の想像力のすごさでもあり、弱さでもあります(笑)。

ノートの中ではすでに成功者なのに、現実では300円。この落差が、なぜか一番リアル。

ちなみにこのコントの真実はひとつ。

宝くじは「当たるかどうか」より、「当たった後を考えてる時間」が一番楽しい。

つまり――

夢は、使う前がいちばんリッチです。