飲食業界(誰もが客として体験済み)その4

【登場人物】

常連のミナミ/新人店員/店長


【場面構成】

昼下がりの小さな定食屋。


ミナミ、店に入るなり自然に“いつもの席”へ一直線。


新人店員「あっ、すみません!お席はこちらへ…」


ミナミ「大丈夫。ここ、私の席みたいなもんだから」


新人店員「えっ、予約ですか?」


ミナミ「予約じゃない。“習慣”」


新人店員、慌てて店長に小声で。


新人店員「すみません、あの方、席を指定してきます…!」


店長「落ち着け。あれは“常連システム”だ」


新人店員「システム…?」


店長「ミナミさんが座ると、店が通常運転になる」


新人店員「え、そんな…」


その瞬間、別の客がその席に座ろうとする。


ミナミ、にこやかに席の前に立つ。


ミナミ「すみません、その席…」


客「え?空いてますよね?」


ミナミ「空いてます。でも、帰ってくるんです。私が」


新人店員「こわ…」


店長「安心しろ。彼女は席を守ってるんじゃない」


新人店員「じゃあ何を…?」


店長

「店の平和を守ってる」


いかがでしたか?笑っていただけましたか?

常連さんの“いつもの席”は、ただの椅子じゃない。店と心がつながる、見えない指定席なんです。