【登場人物】
・高橋…新潟在住テレワーカー。
・同僚A…都会在住。回線がすべてだと思っている。
【場面】
冬の朝。自宅でオンライン会議を準備する高橋。
窓の外は、しんしんと雪。
同僚A「高橋さん、今日もテレワーク快適そうですね」
高橋「ええ、回線は安定してます」
(高橋、ちらっと窓を見る)
高橋「……屋根も、今のところ安定してます」
同僚A「え? 屋根?」
高橋「はい。
今は“Zoomが落ちるか”より
“雪が落ちるか”のほうが気になります」
会議中。
同僚A「では次の資料を——」
(ドスン、と鈍い音)
高橋「……今の、屋根雪です」
同僚A「雷ですか?」
高橋「いえ、“自然のリマインド通知”です」
同僚A「作業、集中できます?」
高橋「はい。ただし
・回線チェック
・メール確認
・屋根チェック
この三画面でやってます」
【ラスト】
同僚A「テレワークって、自由でいいですね」
高橋「ええ。
“仕事中に雪の心配ができる自由”があります」
(会議は無事終了。
屋根も、ぎりぎり無事だった。)
※雪国のテレワークでは、
通信環境と同じくらい
天井の上の環境が重要です。
いかがでしたか?笑っていただけましたか?
テレワークと聞くと、「回線が安定してるか」「椅子は快適か」そんな話になりがちですが、雪国ではもう一つ、どうしても外せないチェック項目があります。
——屋根です。
Zoomが止まるより先に、「ドスン」という鈍い音で集中力が飛び、資料よりも先に窓の外を確認してしまうあの感じ。
雪国テレワーカーにとっては、回線トラブルも屋根雪も、同じ“業務リスク”なんですよね。
仕事はデジタル、不安は完全アナログ。
そのギャップを抱えたまま、今日も静かにマウスを握りつつ、心の半分は屋根の上に置いて働いています。
雪国の在宅勤務は、「仕事に集中できるか」ではなく、「仕事中に何も起きませんように」と祈るところから始まる——
そんな日常を、そっと切り取ってみました。
