【登場人物】
- アキコ:ウィンドウショッピングで3時間楽しめるタイプ
- タカシ:必要なものだけ5分で買いたいタイプ
- 店員:温度差にちょっと引いてるプロ
ショッピングモール入口。
アキコ「タカシ〜!今日は久しぶりのショッピングデートだね!」
タカシ「うん。必要なのは靴下とシャツ。それ買ったら帰ろう。」
アキコ「帰ろう、じゃないのよ。今日は“見る”日でもあるの。」
1軒目の服屋。
アキコ「このワンピどう思う?」
タカシ「いいんじゃない?」
アキコ「まだ着てないけど?」
タカシ「ハンガーにかかってても“いいんじゃない?”」
アキコ「試着してからの“いいんじゃない?”が欲しいのよ!」
タカシ「評価の工程多いな…」
試着室前。
アキコ「じゃあこれと、あれと、それも試着してくるね!」
タカシ「そんなに!?」
アキコ「“買うかどうか分からないけど試着する権利”があるの。」
タカシ(心の声)
(権利主張の方向性がすごい…)
通路。袋ゼロのタカシと、なぜか袋を増やしているアキコ。
タカシ「あれ?今の店、見るだけって言ってなかった?」
アキコ「“見るだけ”は、“買わない”とは言ってないの。」
タカシ「その日本語トラップやめて。」
家電量販店前。
タカシ「ちょっとだけ家電コーナー寄っていい?」
アキコ「いいよ〜。」
5分後。
タカシ、炊飯器コーナーで目を輝かせている。
タカシ「見てこれ!圧力IH!自動メニュー!予約炊き!」
アキコ「テンションの上がり方そっくりなんだけど。」
タカシ「これはロマンなんだよ!」
アキコ「さっきの私のワンピもロマンだったんだけど。」
帰り道。
アキコ「結論:服見る時の私と、家電見る時のタカシのテンションは同じ。」
タカシ「違いは?」
アキコ「**“買う前提”で見てるのが私、
“買えないけど夢見てる”のがタカシ。」」
タカシ「やめろ、一番刺さるやつ。」
いかがでしたか?笑っていただけましたか?
服と家電、ジャンルは違っても「語りだしたら止まらないロマン」があるのは同じ。
ただし、財布が許すかどうかはまた別問題…というオチでした。
