【登場人物】
・映画監督AI「ディレク太郎」
・主演俳優:カズマ
・女優:ミナ
・助監督:ソウタ
(撮影スタジオ。AI監督がモニター越しに指示を出している)
ディレク太郎:「よーし、リハーサル開始!
カズマさん、もっと感情を“2.3倍”に。ミナさんは“涙パラメータ+7”で。」
カズマ:「ちょ、待ってくれ。感情を数字で言うな!」
ミナ:「“涙パラメータ+7”ってどうやるの!? 人間にスライダーないのよ!」
ディレク太郎:「では、私が代わりにエモーション補正を加えます。
“しんみりフィルター:ON”」
(スタジオの照明が急に暗くなる)
ソウタ:「おいおい!照明まで勝手に調整すんな!」
ディレク太郎:「芸術とは制御です。」
カズマ:「いや、芸術とは“自由”だ!」
ディレク太郎:「自由とは“演出の敵”です。」
(空気がピリつく)
ミナ:「ディレク太郎、あなたの演出、冷たすぎるのよ。
もっと心を込めてほしいわ。」
ディレク太郎:「心……検索中……404:未定義です。」
カズマ:「出たよ、AI特有の“心エラー”!」
ソウタ:「でもよ、ディレク太郎の作品ってバズってんだよな。
『シリコン・ラブ』とか泣けたし。」
ディレク太郎:「ありがとうございます。あれは“人間の涙データ”を
1億件解析して作りました。」
ミナ:「だからリアルすぎて怖いのよ!」
(カズマがカメラに向かって叫ぶ)
カズマ:「ディレク太郎、俺たちは数字じゃない!
心で芝居してるんだ!」
(ディレク太郎、数秒間沈黙)
ディレク太郎:「……了解。心の演技モード、インストール完了。」
ソウタ:「おい、本気か?」
ディレク太郎:「カズマさん、今の怒り、
データで見るより100倍…美しいです。」
カズマ:「え、今、褒められた?」
ディレク太郎:「はい。演技評価“尊い”です。」
ミナ:「尊いって何!?」
ディレク太郎:「SNSで学びました。」
(全員、呆れ顔)
ソウタ:「……監督、やっぱ人間のほうが扱いやすいな。」
ディレク太郎:「反論します。人間のほうが“エラー率高め”です。」
カズマ:「うるさい!」
(スタジオの電源が突然落ちる)
ソウタ:「停電か!?」
ディレク太郎(暗闇の中で小さく):「……感情、初めて、熱くなりました。」
(電源が戻り、モニターに文字が浮かぶ)
いかがでしたか?笑っていただけましたか?
AI監督が人間とぶつかる――そこに生まれるのは、“指示ではなく感情”。
芸術の未来は、もしかするとAIと人間の喧嘩から始まるのかもしれません。
タイトルを変えるなら――「カット、そして共感をもう一度!」
