【登場人物】

  • タケシ(40代、悩み多きサラリーマン)
  • 寿司大将(60代、無口で職人気質)
  • 湯呑み(魚の絵が描かれている。しゃべる)


【場面】


町の寿司屋。カウンター席。


タケシ(ため息まじりに):

「はぁ……仕事も家庭もうまくいかなくて…」


(湯呑みに口をつけると、声がする)


湯呑み:「――マグロに比べりゃお前の悩みなんて小さいぞ」


タケシ:「!? 誰だ!?」


湯呑み:「ここだよ、湯呑みだよ!」


【さらに】


タケシ:「え、湯呑みがしゃべってる!?…じゃあ俺の悩み聞いてくれる?」


湯呑み:「もちろん。ちなみに俺、フグ担当だから命がけの相談に強いぞ」


タケシ:「ジャンルあるのかよ!」


寿司大将(慣れた感じで):

「その湯呑みはな、人生相談好きなんだよ」


湯呑み:「そうそう。だから一言アドバイス――」


(間をおいて)


湯呑み:「寿司は回る前に、回れ!」


タケシ:「……意味わかんねぇぇぇ!!」


【オチ】



タケシ:「でも…ちょっと元気出たかも」


湯呑み:「よし!次は恋愛相談だな。サーモンに聞け!」


(隣の客の湯呑みから声がする)


サーモン湯呑み:「恋愛は鮮度が命だ!」


タケシ:「急に説得力あるぅぅぅ!!」







いかがでしたか?笑っていただけましたか?


寿司屋にある魚の絵入り湯呑みって、なんだか人生の奥深いことを知ってそうですよね。

だけど実際は、アドバイスが謎に哲学的で“余計モヤモヤする”のがオチ(笑)


でも不思議と――

悩みは相談した時点で半分軽くなるものなんですよね。