【登場人物】


  • 父・正雄(まさお):演歌命、紅白は正座で視聴
  • 母・良子(りょうこ):途中の料理コーナーだけ楽しみ
  • 息子・ヒロシ(小4):特撮が観たい年頃
  • おばあちゃん:NHK信者



【場面:大晦日、午後8時、昭和の茶の間】


正雄(テレビの前で酒をちびちび):「さあ、美空ひばりの順番が近いぞぉ」


良子:「ちょっと!私は郷ひろみ派よ!」


おばあちゃん:「まぁまぁ、NHK様は神様ですけん…」


ヒロシ(小声で):「…今ならいける…」


【カチャカチャカチャッ(チャンネルダイヤルを回す音)】


\♪戦え!ウルトラマン!/


ヒロシ(心の声):「やった…!ついに…!」


正雄:「……なにぃ?」


【一瞬の沈黙】


母:「ヒロシィィーー!!」


おばあちゃん:「なにしとるんね!?縁起悪いがね!」


ヒロシ:「あっちょっと指が滑って…うわーっ!!」


【逃走開始】


ヒロシ、ドアを蹴破る勢いで脱出→玄関→表の雪道へ→ちゃぶ台の上から正雄が追撃!


正雄:「紅白を…返せぇぇえ!」


ヒロシ、近所の公衆電話ボックスに避難しながら一言。


「…チャンネルの自由って…そんなに罪なのか…」



いかがでしたか?笑っていただけましたか?


昭和の家庭における“紅白”の神聖さは、もはや宗教。

一度でも“チャンネルダイヤル”に手をかけた者は、家族裁判の被告席に立たされる運命…。


リモコンがなかった時代のスリルと、家族の団結力(圧力)を

少しでも感じていただけたら幸いです。