【登場人物】


  • ケンジ(10):駄菓子屋に毎日通う“半分店員”の小学生。
  • サトル(11):ガリ勉キャラ。メモ帳持参。情報収集に命を懸けている。
  • ユウコ(9):おしゃべりの達人。ゴシップ情報は常に最新。
  • 駄菓子屋のおばちゃん(通称・局長):町の“うわさの司令塔”。



【場面:放課後の駄菓子屋「マルエ商店」】


(ざわざわ…学校帰りの子どもたちが集まってくる)


ケンジ:「今日も“50円以下会議”開催な〜」

サトル:「まずは価格チェック!コーラ味スカットは10円、でも当たりつき…これは心理戦だな…」

ユウコ:「それより聞いた!?3組のミナミちゃん、好きな人は6年1組のカズキだって!」

サトル:「その情報、何円で仕入れた!?」

ユウコ:「フルーツのグミ2粒と交換した!」


(そこへ駄菓子屋のおばちゃん登場)


おばちゃん:「……今日のお得情報、教えたろか?」


一同:「おおおおおお!!局長!!」


おばちゃん(ヒソヒソ):「さっきヤマトくん来てね、来週の遠足、実は“雨でも決行”って先生言ってたらしいよ」


サトル:「なにぃっ!?レインコート持参決定!!」


ケンジ:「ということは……“ジャンケン大会で勝ったらおやつ1個多くなる説”は!?」

ユウコ:「それ、昨日ここでクミちゃんが言ってた〜!!」

おばちゃん:「その子、今朝別の説に乗り換えてたよ。“お弁当箱が派手だと写真に使われやすい説”に!」


サトル:「情報が更新されてるぅぅぅぅ!!!」


(その後、全員でうまい棒と酢だこさん太郎を手に、真剣な会議が続く)


ケンジ:「……この駄菓子屋がなかったら、俺たち、何にも知らずに遠足行ってたな…」

ユウコ:「スマホより早いわよね、ここ」

サトル:「ていうか先生より早い」


おばちゃん(微笑みながら):「ここは“マル秘”の“マルエ商店”やからな!」



いかがでしたか?笑っていただけましたか?

昭和の駄菓子屋は、スナック菓子よりも“噂”が味のメイン。

給食の献立、遠足情報、カップル速報、クラスの事件――全部ここで出回ってたんです!

「おばちゃん=検索エンジン」

「当たり棒=暗号」

「10円=通貨&信頼の証」

まさに、昭和のメタバースでした。