【登場人物】
- 桃太郎:昔話の英雄、世界進出を目指して初の海外渡航中
- 税関職員:仕事には厳しいが、実は昔話好き
- イヌ・サル・キジ:同行する旅の仲間たち(ペット扱い)
【場面:某国際空港 税関カウンター】
(桃太郎がでかい荷物をゴロゴロ転がしながら入ってくる。後ろに動物たち)
税関職員「はい次の方~、申告するものはありますか?」
桃太郎「はい、きびだんごが三箱、刀一本、鬼ヶ島で回収した金銀財宝が少々、あと家来が三匹です」
税関職員「……はい?(耳を疑う)」
桃太郎「あっ、刀は鬼退治用です。防犯意識高めなんで」
税関職員「アウトです。まず武器類は持ち込み禁止。そして金銀財宝、これは…申告書に“鬼から奪取”って書いてますけど…略奪品扱いですか?」
桃太郎「いやあ、合法です!向こうで鬼に『いいから持ってけ』って言われましたから」
税関職員「ダメですダメです。出どころ不明金。即没収」
(横でイヌが荷物をクンクン嗅いでいる)
税関職員「それからその犬…検疫通ってませんよね?サルとキジも…」
桃太郎「え?みんな一緒に“機内持ち込み”で来ましたけど?」
税関職員「それただの密輸です」
桃太郎「えぇぇぇぇぇ……!(崩れ落ちる)」
税関職員(書類を見ながら)「最後に“きびだんご”…これは食品持ち込みの規定に引っかかりますね。ああ、全没収です」
桃太郎「ああああーーーっ!!何も残らない!!これじゃただの“桃”じゃん!!」
税関職員(小声で)「いや、“太郎”は残ってますよ」
(暗転)
