【登場人物】


  • カズオ:仕事終わりのサラリーマン。今夜はビール命
  • 店員タカハシ:新人アルバイト。やたら真面目
  • 店長:こだわりが強すぎる職人気質の店長



【場面①:居酒屋・カウンター席】


カズオ(汗を拭きながら):

「すみません、生ビールひとつお願いします!」


店員タカハシ(元気よく):

「かしこまりましたっ!」


(数分後)


カズオ(キョロキョロしながら):

「……あれ、もう5分たってる。早く喉潤したいんだけどな」




【場面②:厨房】


タカハシ:「店長!ビールひとつ、お願いします!」


店長(真顔で):

「……いま注いでいる。魂をな。」


タカハシ:「でも5分以上経ってますけど…?」


店長(グラスを両手で持ち上げて):

「この泡が、ちょうど高さ2.5cmになるその“瞬間”を待っているのだ」


タカハシ:「それ、0.1秒単位の戦いですね」




【場面③:客席・10分経過】


カズオ(喉が乾きすぎてうわごと):

「ビールが……幻……?」


店員タカハシ(戻ってくる):

「申し訳ありません!ビール、今“育ててる”ところでして!」


カズオ:「ビールって、そんな“育てるもの”だったのか!?」




【ラスト:ついにビール登場】


(店長が自ら丁寧に運んできて)


店長(厳かに):

「お待たせしました。“神泡仕立て”、ご堪能ください」


カズオ(ごくり…と飲んでから一言):

「……うん、うまい。でも……次は缶でいいかも」


いかがでしたか?笑っていただけましたか?

「生ビールひとつ!」と元気に頼んだはずなのに、待てど暮らせどやってこない…。

理由を聞けば、「只今、発酵中です」。そんなバカな――と思いつつ、どこか納得してしまうのが居酒屋マジック。

なお、喉の渇きはピークを超えると“悟り”に到達します。ビールより一歩先へ。(笑)

^_^