登場人物
カズキ:昔は貧乏学生、今は会社員
タカシ:昔は太っ腹、今もそのまま
(居酒屋。久しぶりに会った2人がテーブルを囲んで)
カズキ:「いや〜タカシとこうして飲むの、何年ぶりだ?」
タカシ:「たぶん8年?卒業してから初めてじゃない?」
カズキ:「そうか〜。当時、俺ほんとに金なくてさ……」
タカシ:「よく“500円で一週間生活してみた”とか言ってたな。もはや挑戦者だったよ。」
カズキ:「あのとき、何度も飯おごってくれたよな……」
タカシ:「いいって。そんな小さいこと。」
カズキ:「いや、俺いまだに“あのカツ丼”忘れてないから。あれが当時、週一の栄養源だった。」
タカシ:「いやカズキ……それ、俺じゃなくて“ナベ”じゃなかった?」
(沈黙)
カズキ:「……え?」
タカシ:「俺、お前に飯おごった記憶、一度もない。」
カズキ:「え、じゃあ誰に感謝してたの、俺!?」
(少しして)
カズキ:「……まあでも、せっかく思い出したから今日は俺が奢るよ!」
タカシ:「それも“ナベ”に返してやって。」
カズキ:「……ナベに返せる日、来るかなぁ……」
