登場人物
ミホ:姉(大人びた女子)
コウタ:弟(純粋な小学生)
父:なぜか絵本に熱が入るタイプ
(夜、子ども部屋。寝る前の読み聞かせタイム)
父:「さあ今夜は…『きんのスプーンとぎんのスプーン』だ!」
コウタ:「やった〜!このお話好き!」
ミホ(小声):「またパパが泣くやつじゃん……」
(読み始める父)
父(熱演):「“あるところに、スプーンを選ぶことで人生が変わる村がありました”」
コウタ:「スプーンで人生決まるの!?」
父:「……選ばなかった銀のスプーン。それは、夢を諦めた証だったのです……」
ミホ(ぼそっ):「急に社会風刺入れてくるのやめてくんない?」
父(すでに涙目):「“少年は気づきました。大事なのは、金か銀かじゃなく——すくう気持ちだと!”」
コウタ:「パパ、すくうってなにすくうの?」
父:「心だよ、コウタ……!」
ミホ:「いやもうそれ、児童文学に名を借りた“転職活動エッセイ”じゃん!!」
(エンディングページ)
父:「……“そして少年は、金のスプーンも銀のスプーンも捨て、素手ですくう人生を選びました。”」
コウタ:「はだしのゲンみたいな終わり方だね。」
ミホ:「せめてスプーンくらい持たせてやって!!」
