登場人物
タカオ:令和に生きる昭和ラブな男
ナナ:彼の友人(現実派)
(タカオの部屋。ポスターだらけの壁)
ナナ:「うわ…なんか“時間”が1970年で止まってる……」
タカオ(うっとり):「ここが俺の“和歌子空間”だから。」
ナナ:「“空間”って言った?“空間”って……!」
タカオ(ポスターを指しながら):「見てごらん、この微笑み。この前髪。この気品。酒井和歌子こそ、永遠のマドンナだよ……」
ナナ:「いやいやいや、今の推しって、普通もうちょっとSNS映えする感じじゃないの?」
タカオ:「映えるよ?心に。レトロなフィルターじゃ収まりきらない輝きなんだよ、和歌子さんは。」
ナナ:「え、今のアイドルとかは?誰も推してないの?」
タカオ:「“今”に興味がない。“昭和42年あたり”が一番熱いから。」
ナナ:「時代まるごと推してるの!?てか推しの生配信とか見てる?」
タカオ:「和歌子さんの生配信?……あるわけないじゃん。だからこそいい。」
ナナ:「なるほど、“届かないからこそ燃える”ってやつね……」
タカオ(真剣に):「毎日、和歌子さんの出演映画観てから寝る。それが俺のライフスタイル。」
ナナ:「ねえ、もう“推し活”じゃなくて“文化財の保護活動”になってるよそれ。」
(ポスターに軽く礼をするタカオ)
タカオ:「令和は便利だ。でも心は、昭和の白黒スクリーンにあるのさ。」
