慢性前立腺炎・慢性骨盤痛症候群 | 丸福漢方の三代目薬剤師ベンチのだいじょうブログ

慢性前立腺炎・慢性骨盤痛症候群

こんにちは!

漢方の丸福薬局の店主・薬剤師の藤田です。

 

久しぶりの投稿です。

備忘録風に書き留めておきます。

 

地元、香川医科大学付属病院の「男性最後の難病に立ち向かう!」慢性前立腺炎診断サポートツールが昨年完成しました。

 

泌尿器科の医師も「原因不明の難病」と述べています。

 

病院で「治らない」とハッキリ言われたと、ご来店される方も見受けられます。

 

多くの薬剤師も、よく知らない疾患の一つです。

 

一番よく知っているのは、患者さんです。

 

様々な症状が特長ですが、大きく分けると、「痛み系」と「排尿系」に分かれます。

 

「排尿系」は、病院の薬や漢方薬で対応できますが、問題は「痛み系」です。

 

「痛み系」を5段階に分けると

 

①ジリジリ ②チリチリ ③ピリピリ ④チクチク ⑤ズキズキ

 

②以下か、③以上で、QOLが大きく変わります。

 

患部は

 

①鼠径部 ②会陰部 ③肛門 ④陰嚢 ⑤陰茎 

 

陰茎痛はQOLがかなり低下します。

 

①~⑤の患部に痛みを発症し、各患部の痛みの割合が変化していく場合が多いです。そして、特定の部位に落ち着きます。

 

①排尿 ②排便 ③おなら ④射精 ⑤座位 ⑥冷え などの刺激による要因で悪化します。

 

原因は簡潔に述べると下記に3つになります。

 

①細菌説・・・尿路感染症で残存した細菌が、前立腺の結石や精嚢に細菌バイオフィルムを形成し炎症反応が起きる。関連痛を引き起こす。

 

②血行不良説・・・習慣的な物理的刺激により前立腺を圧迫し血行不良を起こす。骨盤底筋群の過度の緊張により骨盤内が血行不良となる。関連痛を引き起こす。

 

③自己免疫疾患説・・・間質性膀胱炎同様、免疫の異常により、白血球が前立腺を攻撃して炎症反応が起きる。関連痛を引き起こす。

 

適度な水分補給をしましょう。

水分不足になると、尿が濃くなり浸透圧が高まり症状が悪化します。しっかり水分を補給して、尿量を増加させて尿の浸透圧を下げ、膀胱三角部から尿道の粘膜刺激を弱めることが大切です。

 

漢方相談25年の経験上、難治する疾患のひとつです。残念ながら、期待した結果を得られない場合もあります。長くかかるものだと思って、正しい方向で治していくと、良くなったり、悪くなったりを繰り返しながら、少しずつ良くなる方もいらっしゃいます。