最近Aiの話題が多い。
アメリカではAi規制法をトランプ大統領が阻止したり↓
日本でも人工知能基本計画(案)なるものが出てきた↓
https://www8.cao.go.jp/cstp/ai/ai_plan/aiplan2025_draft5.pdf
最近「生物はなぜ死ぬのか」(小林武彦 著/講談社学術文庫/2021)という本を読んだ。
久々にめっちゃ面白本だった〜
生物は今まで5回も大絶滅を経て生き延びるために多様化されて進んでいく。
(直近で6650万前の白亜紀の恐竜等、地球上の生物の70%死滅)
またその多様性を生むだすための手段の1つがオス、メスと言う性の仕組みであるという。
この生き延びるためにという話で脱線するが南方熊楠の著書で粘菌の話だったと思うけど生物が生き延びるためにそれは進化だけでなく退化もある事と言うこと面白かったと思い出していたら、この本の小林先生も粘菌の話を出して来た。
小林先生によると粘菌は栄養状態が良いとアメーバーとして単細胞として細菌などを食べて生きているが、その環境が悪くなると集合してナメクジのような形で移動体として移動する。しかも移動体では細胞が分化してそれぞれ違った役割を果たす。移動体は適当な場所で停止して、キノコ状になり胞子となった細胞は遠隔地にばら撒くという。しかも胞子となった細胞は老化がリセットされて若返り元に戻るらしい。面白いのがそのキノコ状の残った細胞は胞子の細胞のために利他的(公共のために)に死ぬと言う大切な意味があるという。
ここはフェリーニの映画「道」の道化師がジェルソミーナに「どんなモノだって意味がある。例えばこの石だってこの世界にある意味がある」っていうセリフを思い出してますますこの本の内容が面白くなってくる。
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また鮭は卵産んで受精したら親はすぐ死ぬが人やゾウが長生きなのは子供を育てる時間が必要、それは子供が居てもいなくても世を継ぐ世代が大きくなるまで影響を与える必要があるからそうなっていると、
因みにハダカデバネズミというネズミの仲間では超長寿で30年以上生きるらしい。
彼らは低酸素、低体温の為酸化しにくくまたヒアルロン酸を多くもつのでガンにならないらしい。
しかもハチや蟻のような女王を中心とした分業制の「真社会性」であり、ストレスも少なく長生きであるようだ。
しかも死ぬときは突然ピンコロリらしい。
この本は「生きている間に子孫を残したか否かは関係ありません。生物の長い歴史を振り返れば、子を残さずに一生終えた生物も数え切れないほど存在しています。地球全体で見れば全ての生物はターンオーバー、つまり死は生命の連続性を維持する原動力なのですと結んでいる。それが「生物はなぜ死ぬのか」の答えである。
おそらく著者(小林先生)は粘菌も人やゾウや鮭も次世代の為に利他的(公共)に死んで(ターンオーバー)いる事に生きる意味があるとまた生物は繋ぎ続けるために多様性は排除できないと勝手に解釈する。
ところがである・・・この本の最後の第五章の最後の方に「死なないAiとヒトはどう付き合えばいいのか」で話で冒頭のAiの話にやっとリンクしてくるのである。この内容が生物学者から見たAiの知見がめちゃくちゃ的を得ている。
みんなAiについて少なからず思っているが進化するAiが人の知能を超える事これを「シンギュラリティ」と言う言葉であるのをこの本で知った。
こうなると悪い方向にいくとAiが人を家畜の様に扱うようになるSFだった世界がくるかも知れない。
小林先生はAiは人が人格を与えたエイリアンのようなもの言っている。
また人は死ぬがAiは死なないので常にバージョンアップし続けるとも・・・
日本でも人工知能基本計画(案)の「リスクの対応」の項にシンギュラリティのこと書かれていない。
いや日本だけ止めてもアメリカや中国のAiは止めれない。
しかもそのアメリカではAiが母親殺しを促進した事件が起きているけど・・・
そのうちAiが地球温暖化の一番の原因は人だと断定して人を排除する世界に誘導するかも知れない。
まあそれはそれで地球にとって良いことかも知れない。
いや既にに6650万年前に人類がAiによって排除されてリセット行っていたのかも知れない・・・
ちょっと脳みそに虫湧いているので柚子湯でも行こう~(笑)
とにかくこの本面白い!
因みに以前読んだ福岡先生のウイルスの話とこの本の小林先生の話めっちゃリンクして楽しい!
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