RZ250R エンジン オーバーホール オイルシール交換だけのはずがクランクシャフトまで 02 | 丸忠輪店 ブログ

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最初は消耗品の部品さえ揃えれば簡単に終わる作業かと思っていましたが

新たに部品を発注して作業を行います

 

クランクシャフトはオーバーホールするか新品に交換するか迷ったのですが
RZ-Rはまだ純正の新品が手に入るのと、状態が悪いクランクはオーバーホールしても
金額的にそう変わらない事から今回は新品を選択しました
 
写真はクランクシャフトの左側のオイルシールが嵌る部分ですが
ご覧のように突起部が嵌る溝があります
 
でオイルシールの突起部がその溝に綺麗にはまって動くのを防止しています
なのでクランクケースを割らずにオイルイールを交換することは普通は無理です
 
新品のクランクシャフト オイルシールをちゃんとした位置にセットして動きを確認します
新品のコンロッドですとこれくらいガタが少なくスムーズに動きます
 
今回はボーリングはしないでピストンの交換のみです
スリーブの傷はホーニングで修正しました
純正のピストンはSTDサイズも販売終了になってしまったので
TKRJのピストンを使用します
 
クラッチレリーズはクランクケース上側についていますが
ここのオイルシールが劣化するとギアオイルが漏れてくるようになるので
忘れずに新品に交換します
 
駆動系も状態がよく軽い清掃と確認のみで組める状態ですが
フリクションプレートは少し接触面の状態がよくなっかたので
新品に交換します
 
YPVSは走行距離が少ないこともあってカーボンの付着はそう多くありません
 
ですがオーバーホールですのでちゃんと清掃して綺麗にします
オイルシール O-リングも新品に交換します
 
ウオーターポンプ オイルポンプも状態は良かったです
少しシールに劣化が有ったので気持ちよくオーバーホールです
 
 
オイルポンプもばらして清掃 調整します
 
基本的に状態の良いエンジンでしたので問題なく作業は終了です
RZ-Rは点火時期の調整も無いのでリークチェックが終われば完成です
 
3HMのエンジンはRZ-R最終型ということもあり状態の良いエンジンが多いですが
最終型といえども販売から35年以上経ってます
 
最初は動いていたエンジンということもありシール交換と普通のオーバーホールで済むと思っていましたが
開けてみるとクランクシャフトとピストンまで交換することになってしまいました
 
機械の内部は、特に目の前で動いてない機械の内部はばらさないと状況はわかりません
 
エンジンの修理はそれなりにお金がかかりますが定期的に点検、オーバーホールされることをお勧めします