時系列を少し戻してみよう

 

トリメキア国ではテーシー女王の寝室爆破事件で右往左往している時

 

サーティーン・キル軍の元元帥であるルカが謁見を申し出ていた

 

猜疑心の強いテーシー女王は会わないつもりだったが

 

取り急ぎ帰国したテアが「とりあえず会うべきです」と進言した

 

「何故あなたはそのように思うのかしら」

 

テーシー女王にしてみれば、自分は命を狙われている

 

こんな時期に得体の知れない者に会うことは危険極まりない

 

まして、自称元元帥である、本物かどうか判ったものではない

 

「本物かどうかは、会ってみて判断しても遅くはありませんわ」

 

テアいつも通り強気の姿勢だ

 

今世界を再び戦乱の世に引き摺り戻そうとする組織には

 

サーティーン・キル軍の残党や元帥がいることは間違いない

 

仮にそのルカ元帥が本物だとしても

 

謁見を装ってテーシー女王の命を狙う可能性は高い

 

「女王にはリーザがいるではありませんか、彼女なら見事あなたの盾になりましょう、ましてあなたは剣如聖人の弟子で剣技で後れを取ることも無いでしょう、だからそれほど恐れる必要はありませんわ」

 

「古来より過信するものは足元をすくわれる、私の剣技がどんなに優れていたとしても、油断してはその半分の威力も発揮できないだろう」

 

「その言葉だけで充分でしょう、私はあなたが決して油断される方だとは思いませんわ、それより」

 

テアはそこまで言ってから、テーシー女王に耳打ちする

 

「我が国に寝返るなら手土産の一つ位は持ってきていると思います」

 

「手土産はそれほど重要か」

 

「そうとも言えませんが、こう言う場合その手土産は有力な情報だと思いますわ」

 

「敵をまず知ることの重要性は理解しているが、果たしてその情報が信頼に値するかは疑問だ」

 

「それは聞いてから判断すれば良いことです」

 

「お前は突進し過ぎるぞ」

 

「テーシー女王こそ消極的過ぎます、私たちは今のところ後手に回っていますが、いつまでも相手の出方を伺い後手に回り続けてやる義理はないでしょう」

 

「相手の裏をかくということか」

 

「それくらいしても罰は当たらないでしょう」

 

言うとテアは笑った

 

「余計な情報が返ってミスリードを誘うぞ、それを狙っての寝返りのフリとも考えられる」

 

「あなたがミスリードに乗るなんて考えられないでしょ、それより元元帥が単身寝返る方が不自然です、だからこそ信憑性は高いと見て間違いないでしょう」

 

相変わらず即断即決をするが

 

リーザには小気味よく感じられた

 

リーザもどちらかと言うと直感閃きタイプであり、即断即決を得意としている

 

今はテーシー女王にひたすら合わせているから

 

彼女本来の特性は発動すらしていない

 

石橋を叩いて渡る彼女にイラつかないと言えば嘘になるだろう

 

テアはリーザと違い閃き直観と論理、その両方を兼備したタイプである

 

大体の場合この手のタイプはよく迷うものだが

 

彼女の場合直感閃きがメインで、理論的な思考はオブザーバー的に働いている感じだ

 

テーシー女王は溜息をもらしてから根負けしたカタチで

 

ルカ元帥に謁見を許することにした

 

「私も知りたいので同席の許可をください」

 

「勝手になさい」

 

孔雀の扇子で顔を隠してそのまま後ろを向いた

 

不貞腐れている様子にテアは笑いを堪えている

 

自分の主君を怒らせて楽しんでいるのだからテアも人が悪いとリーザは思った

 

しかし、サーティーン・キルの元元帥謁見にはリーザも賛成だった

 

この時期に敵が何か仕掛けて来る可能性より

 

寝返る理由が知りたかったからだ

 

テアが言った手土産の情報にも興味がある

 

彼女はリリカ姉弟子のもとで密偵の訓練を受けたせいか

 

情報分析にいささかの自信もあったのだろう

 

この判断が後々テーシー女王の命を救うことになるとは今の彼女に知る由もない

 

謁見の日

 

何故かルカ元帥はテーシー女王を見たまま何も言わない

 

「時間だけが浪費するだけだ、何も話すことが無いならこのまま帰られよ」

 

業煮やしたテーシー女王が切り出すと

 

「私を信頼できないのは理解できるが、半信半疑の相手に話しても通じない」

 

ルカ元帥がそこまで言うと

 

「テーシー女王私に発言の許可を」

 

テアである

 

「許す」

 

「まずは情報という手土産を示されてはどうでしょうルカ元帥」

 

ちらりとルカ元帥は彼女を見るとにやりと笑った

 

「貴殿は話が分かるな、では一つ申しましょう、三体のネオホムンクルがあなたを暗殺するためにこちらへ向かっています」

 

「ネオホムンクルが」

 

思わずリーザが口を開いてしまった

 

「そうですしかしあなたの同類とは少し違います」

 

この時このルカ元帥はリーザがネオホムンクルであることを知っていると

 

テーシー女王もテアや当のリーザまで直感した

 

「惚けても無駄だ、私に嘘は通用しない」

 

「ではどう違うのか申されよ」

 

思わずリーザが尋(たず)ねる

 

「奴らは原初のホムンクルスと同等の戦闘力へと改良が加えられているようだ、その為あなたでは太刀打ちできない」

 

ルカ元帥は真っ直ぐリーザを見て言った

 

「詳しい話を聞かせよ」

 

テーシー女王はリーザのことを彼は何らかのルートで知っていると理解した上で

 

彼の情報網の的確さは信頼に足ると思えたようだ

 

「そうこなくっちゃ面白くない、デッドランド国滅亡の時、一万体のネオホムンクルスが魔物の森へ隔離された、亜魔王種とかいう魔物が一枚噛んでいるようだが、奴らが原初のホムンクルスと同等の戦闘力を持つように改良を加えた、一万体のホムンクルスを武器として扱うなら、世界は未曽有うの危機に陥るだろう」

 

流石のテーシー女王も愕然とした

 

ところが、テアは平然と彼を見ている

 

「それで、あなたなら勝てるのかしらルカ元帥」

 

「勝てる、もし私に一軍を預けてくれるなら、その三体のネオホムンクルを倒して見せましょう」

 

「如何ばかりの勢力が必要かしら」

 

「三百人ほどいれば充分だ」

 

「魔王すら倒すことができると伝えられている原初のホムンクルスと同等の戦闘力なのに、たったの三百人で良いのかしら」

 

「問題ない、ただ揃えてもらうものは多い、それが可能ならな」

 

「何か倒せる秘策でもあるのかしら」

 

「当然だ、一万体を一度に送り込まれたらひとたまりもないが、相手はたったの三体だ」

 

一体で魔王を倒せるホムンクルスと同等の戦闘力を持つ相手が三体である

 

たった三体と言ってのけられる相手ではない

 

だがルカ元帥は自信に満ちている

 

「どうでしょう、300人なら逆手に取られても問題はありません、ここは彼にその三体のアサシンを倒してもらっては、もし倒すことができれば、我が国の元帥として信頼しても良いと思います」

 

テーシー女王は暫く考え込んでいる様子だったが

 

「テアあなたを信じるわ、今回のことはあなたに一任します」

 

「万事私にお任せください」

 

テアはそう言って礼を尽くしてからルカ元帥に

 

「あなたの力を借りることにしたわ、でもその前に一つだけ聞かせてくれないかしら、一万体の原初のホムンクルスと同等の戦闘力を持つネオホムンクル軍を保有する組織を裏切り、我がトリメキア国へ寝返る理由を、どう考えても兵力差あり過ぎて、我が国の方が圧倒的に不利でしょ」

 

「だからですよ、圧倒的に不利な立場で、圧倒的に有利な相手を倒すからこそ面白いい」

 

この時テアは、彼はカムイ元帥と同類だと認識した

 

「実に私好みの答えだわ」

 

「そうだろう、私も貴殿の人となりを感じ取った、貴殿は実に頭が良くしかも小気味よいな」

 

「ではお互い笑いが止まらない戦術に取り掛かりましょうか」

 

テアの言葉にルカ元帥は嬉しそうに笑う

 

テアはテーシー女王に一礼した

 

「早速作戦会議に取り掛かります、この件に関して全権を私に委ねて頂けますか」

 

「そのつもりだ、頼む」

 

「微力を尽くします」

 

別室へ向かう途中リーザに向かって

 

「テーシー女王をお守りしてねリーザ、あなただけが頼りよ」

 

この言葉こそテアの本心だと感じ取ったリーザは鳥肌が立つほど嬉しかった

 

「はい、あなたも気を付けてね」

 

「ありがとう、でも私なら大丈夫よ」

 

一体彼女の自信はどこからくるのだろうか

 

出会った時からリーザはテアが困った様子や狼狽えたところを見たことが無い

 

いつも自信に満ちている様子だ

 

決して自分を奮い立たせているようでも

 

強がっているようにも見えない

 

「テアはどうしてあんなに落ち着いているのかしら」

 

リーザは思わず口に出してしまった

 

「生まれ持った性質というものではないか」

 

テーシー女王はそれほど興味がない様子で答えた

 

「そういうものがあるのでしょうか」

 

テアの兄のトイはいつも何かに迷っている

 

日常から頭で思考をし続ける癖があるようで

 

それが酷いときは日常生活にも支障をきたすほどだ

 

常に迷い続けている兄と違いテアが迷った様子をトイは見たことが無い

 

彼女は常に一瞬で判断してしまう

 

またその判断が外れたことが無いのだからトイは首を傾げるばかりである

 

トリメキア国に来てからも判断ミスを一度も犯していない

 

彼女は常に正しい道を選択し続けている

 

またその判断において迷うことが無い

 

その点シラスター王と非常に似ている

 

シラスター王は見た目は頼りなげに見える

 

常に迷っているように見えて

 

彼は決して迷わない体質のようだ

 

またシラスター王の判断ミスは今のところない

 

自分を犠牲にしてしまう所だけは頂けない話だが

 

テアやシラスター王や魔王ミューヤのようなタイプは

 

一瞬で物事の本質を掴んでしまえるようだ

 

魔王ミューヤはより天才性が強いためその他のところはまるでダメだが

 

シラスター王はマーリアに思考する能力を鍛えられることで

 

直感閃きをメインに論理的な整理をすることができるようになる

 

元々王としての教育を叩き込まれて来たのが基礎となっているのだが

 

テアは決して決して身分は低くないが貧乏貴族で満足な学習はできなかった

 

にも拘らず、彼女はあらゆる手段を使って書物を手に入れ学び続けた

 

知識を増やす為ではない、あくまで材料を漁っている感じだ

 

彼女の本質もまた直感と閃きタイプなのだろうか

 

長年学習を積み重ね、思考する能力を鍛える事で

 

彼女は直感と閃き以上に戦略と戦術を学び組み合わせて活用することを学んだ

 

トイはモンスターと密かに呼んでいる

 

彼女とルカ元帥は気が合うようで

 

互いに刺激的な作戦会議となったようだ

 

テアの提出された見積書見たテーシー女王は顔色を変えて彼女を呼びつけた

 

「一体これだけの予算を投入する価値はあるのかしら」

 

テーシー女王は倹約家でもあり当然出し渋ることは予想していたテアは

 

「あらこれはテーシー女王の値段も同じですわよ、自分を安売りすることは愚か者のする事です、あなたはこの世界の中心となり戰の無い世界へと人間界を導く存在です、それをこんな端金(はしたがね)で恐れをなしていては示しがつきませんわ」

 

「恐れてなどいないが、些(いささ)か使い過ぎではないか」

 

「あら、お金は使ってこそ真価を発揮するものです、蔵の中で眠らせていては無いのも同じですわよ」

 

それでもテーシー女王は首を縦に振らない

 

「それに、今この国で貴方を失えばどうなるか予測がつくでしょう、それだけではありません、世界が再び乱世へと引き摺り戻されてしまいます、これはどんなことをしても避けなければならないのです」

 

結局テーシー女王は根負けして許可を出した

 

得手して有能な仲間ほど

 

耳の痛いことをはっきりと言うものである

 

テアは歯に絹きせぬ物言いで常に誰とでも対しているため

 

彼女を快く思わない者も少なくない

 

それでも彼女の手腕に疑いの目を向ける者はいない

 

快く思わなくとも、彼女は味方として頼れる存在であることは認めている

 

だから彼女の足を引っ張る者は今の所現れないようだ

 

「人望など無くても人を動かすことは可能ですわよ」

 

これはテアの持論だが、恐らくこの持論に適合する人物は人間界ではテアだけだろう

 

マーリアもその一人だが、今は人間ですら無くなっている

 

カムイ元帥もそのタイプだが彼はネオホムンクルスでしかも、もうこの世にはいない

 

人望が無くても人を動かせる数少ない天才肌と言える人物だ

 

天才は時としてこの世の法則すら歪めてしまうほどの働きをする

 

だからこそ天才と呼ばれる所以だろうか

 

それからは、トリメキア国中でいろいろな工事が行われた

 

何やら仕掛をしているようだ

 

それにしてもたった300人で

 

原初のホムンクルスと同等の戦闘力を持つネオホムンクルス三体も

 

倒す事ができるのだろうか

 

「しかし、お前は何故私を全面的に信じているのだ」

 

「あなたを信じているのではなく、今のところ利害が一致しているから協力関係は成立しているそうでしょ、利害が合わなくなればあなたは間違いなく私たちを裏切る」

 

するとルカ元帥は大笑いした

 

「お前は本当に変わっているな、お前の言う通りだ私は今まで本気で誰かについたことはない」

 

「あなたは悪い意味でも良い意味でも自分軸で生きているのでしょ」

 

「どうやらその点ではお前と私は同類と言えるな」

 

「そうね目的の為なら私も自分軸に従って行動するわ」

 

二人は顔を見合わせてから笑った

 

奇妙奇天烈な二人の関係は微妙なバランスによって

 

今のところ協力関係を維持されている

 

ルカ元帥の気まぐれとも思える性質はいつ裏切るとも限らない

 

しかし、テアは少しも動じた様子が無いから不思議だ

 

この天才的戦術家を前にして

 

「いつ裏切っても良いわよ」と平気で言ってのけるのだから

 

彼女もまた天衣無縫な戦略家なのかもしれない

 

或いはマーリアに匹敵する頭脳の持ち主ではないだろうか

 

ところが、この二人ですら想像もできない事態が起きた

 

三体のアサシンであるネオホムンクルスが仲違いをしたのだ

 

暗殺の仕方や考え方が合わず

 

今までのネオホムンクルスでは考えられない事態である

 

恐らく無理矢理原初のホムンクルスと同等の戦闘力を持たせた副作用だろう

 

リーザやランドのような

 

突然変異種のネオホムンクルス同様に自我に目覚めることで

 

命令には絶対に逆らえないように書き込まれたプログラムを

 

ある程度駆逐する意志を持ってしまった

 

結局原初のホムンクルスには重大な欠陥があり

 

もしかするとこれは暴走の兆しかも知れない

 

やがて一万体のネオホムンクルスたちは原初のホムンクルスの戦闘力を持ったまま

 

再び暴走してしまうのだろうか

 

どんなに優れた戦術家であったとしても

 

暴走してどう転ぶかわからないような相手の予測はできないだろう

 

そう言う意味では、ルカ元帥の目論見は外れたことになる

 

ネオホムンクルス同士で斬り合いを続ける

 

斬られても直ぐに再生して勝負にならないため三日目には

 

「これでは埒(らち)が明かない、私は私のやり方でテーシー女王を暗殺する」

 

「勝手にしろ、私も私のやり方で暗殺する」

 

「私はテーシー女王などどうでも良い、この国を平らげる」

 

こうして袂を分かったネオホムンクルスのアサシンたちは

 

結果的に三方を同時攻撃するが如く、三体三様の支離滅裂な戦術になった

 

特に一体は、テーシー女王に見向きもしないで

 

トリメキア国を滅ぼそうとしているのだから厄介極まりない状況になるだろう

 

すると突然ルカ元帥が「気が変わった戦術を変える」と言い出した

 

「この期に及んで一体どうするつもりかしら」

 

「テーシー女王に300では足りないその三倍の兵力を準備させてくれ」

 

「まぁ9000もの兵力をそう簡単に動かせないわよ」

 

「出し渋ってトリメキア国を滅ぼすなら好きにしろ」

 

すると流石のテアも険しい表情を見せた

 

「深刻な事態が予想されるってことかしら」

 

「まぁな、信じるか信じないかはお前次第だ」

 

「わかったわ時間的余裕はあるかしら」

 

「後一日という所だ」

 

テアは直ぐに動いてテーシー女王に一万二千人の兵力を駄賃する

 

もちろん直ぐに動かせる軍は辛うじて九千五百人だった

 

「けち臭い我らが女王にはこれくらい吹っかけるのが一番よ」

 

リーザには本音で言うとウインクした

 

リーザは笑いが込み上げてきたが何とか抑える

 

「本当に大丈夫なの」

 

テアに言うと

 

「さぁね、今はルカ元帥に賭けるしかないわ」

 

「あの人は信頼できない」

 

リーザの直感はルカ元帥の危険性を察知していたのだろう

 

「あなたはそれで良いと思うわその直感を大切にしなさいね」

 

「と言うことは、テアあなたも彼を信頼していないのね」

 

「当たり前でしょ、これはお互い利用し合っているだけだもの信頼関係なんて必要ない」

 

それを知ってリーザは驚いた

 

同時にいつかルカ元帥はテーシー女王に刃を向ける日が来る可能性を感じた

 

「だからあなただけが頼りなの、テーシー女王を何としてもお守りしてね」

 

テアの言葉に、ゆっくりと頷いた

 

「さて、あの怪物がバケモノをどう料理して平らげるか見届けるとするわ」

 

言い捨てるようにテアは去って行った

 

何気ないテアの一言に、少しばかり心を曇らせる

 

彼女がネオホムンクルスをバケモノと呼んだからだ

 

リーザもまたそのネオホムンクルスである

 

こんな時シーラン師匠の顔やリリカ姉弟子の顔が浮かぶ

 

今ではテーシー女王の顔も

 

そして、魔王デスカラードの「お前は人族という魔物として我が領地で生きよ」

 

そう言ってくれた心を感じる

 

魔王デスカラードの魔物たちも歓迎してくれた

 

魔王界において最もホムンクルスによって被害を受けた

 

魔王の中で最もホムンクルスを憎んでいる筈である

 

魔物たちも同じだ

 

それなのに打ち解けてしまうと魔物たちは本当に大切にしてくれた

 

魔王デスカラードの試しにも命懸けで自分を守ろうとしてくれた

 

「そうね私はもうネオホムンクルスではないわ、シーラン師匠の弟子で人族で、テーシー女王の側近だもの」

 

恐らくネオホムンクルスの中で最もネオホムンクルスを愛していたのはリーザだろう

 

唯一の女性型ネオホムンクルスだからだろうか

 

そのリーザがネオホムンクルスであることを捨てるというのは

 

断腸の思いだったに違いない

 

テーシー女王は自分の為に死線すら超えてくれたのだ

 

その愛に報いるためにもリーザは彼女を守って見せると決意を新たにするのだった

 

つづく

 

人間たちの落日 落日の兆し もくじ

 

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あとがき

 

物語を書いていると

 

キャラたちの思いが伝わってくる瞬間があります

 

私のキャラたちは独立独歩が多くてそれぞれ自分の考えと思いが強い

 

テアにはテアの目指す者があり

 

テーシー女王にも大切にしているものはあり

 

リーザもまたテアとは違う思いが溢れている

 

しかし、ルカ元帥は時々見失ってしまう Σ(@@;)

 

また、思惑もも気持ちも目指すものもそれぞれ違うが故に

 

ズレが生じてしまうことも多々あります

 

意見がぶつかることもあるでしょう

 

私にとっては、考え方や生き方が違うだけじゃん¢( ・・)ノ゜ポイ

 

と思うのですが、自分以外の考え方を受け入れられない人たちは

 

互いに相手の生き方否定してしまいどの沼になったり

 

袂を分かつこともあるでしょう

 

実に馬鹿らしい¢( ・・)ノ゜ポイ

 

人間はもっと自由に生きられると私は信じているのですが:.゜ヽ(*´∀`)ノ゜:。+゜

 

しかし実際はままならぬこともありますよね(=◇=;)

 

物語の中のキャラたちも同様です

 

気持ちはあれどお互い大好きな相手なのに

 

別の道を歩き出すこともあります

 

こんな時私は脳内シミュレーションでいくつものルートを想定しますが

 

実際描いて行くと、まるで違う方向へ行くことの方が多いのですよねw(¯△¯;)w

 

自分の物語なのに、何故かままなりませんね∑(-x-;)

 

まる☆