シュプール号名鑑と銘打って、意外にも情報の少ないシュプール号各列車のダイヤや使用車両を可能な限り追ってみたいと思います。
第16回目は、JR西日本の「シュプール立山号」を取り上げます。
通期で大阪からの片道1本のみ設定であり、シュプール号唯一私鉄線に乗り入れするという特異な特徴を持つシュプール号でした。この列車に使用された485系スーパー雷鳥編成は乗車したことはないものの好きな列車の一つ。長編成の先頭にパノラマグリーンがつく姿の写真を見るたびに感動しましたが、付属編成の中間車改造の先頭車にも愛嬌があってそれも好きです。地鉄線で活躍している姿をこの眼で視てみたかったです。
シュプール立山号
運転された年(シーズン)
1994〜98年 (5シーズン)
年ごとの運転概要
この列車では、どのシーズンも弁当販売駅の停車駅設定はありませんでした。
1994 | 大阪→立山間 0.5往復 ※米原経由、富山地方鉄道乗り入れ |
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1995 | 大阪→立山間 0.5往復 ※米原経由、富山地方鉄道乗り入れ
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1996 | 大阪→立山間 0.5往復 ※米原経由、富山地方鉄道乗り入れ |
1997 | 大阪→立山間 0.5往復 ※米原経由、富山地方鉄道乗り入れ
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1998 | 大阪→立山間 0.5往復 ※米原経由、富山地方鉄道乗り入れ
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使用車両
485系交直流特急電車 ※スーパー雷鳥付属編成
:金沢運転所3連(’94、’95、’98)
681系交直流特急電車 ※付属編成
:金沢運転所3連(’96、’97)
681系は9両編成内の付属編成3両が運用についています。
片道1本の設定ですので、気になる回送含めた運転時刻表(’98)を提示します。
運転日 | ルート(発着時刻省略) |
立1 | 回送:東金沢→宮原操→大阪 シュプール立山:大阪→富山→(地鉄線内普通列車)→立山 |
立2 | 回送:立山→JR富山→金沢(金沢総合車両所) |
この一連の運転時刻表を補足しますと、
・東金沢→大阪は営業運転の特急雷鳥号に併結するわけではなく、付属編成3連で単独回送されていた(5時間の長距離回送)
・’94〜’97は富山以降はスーパー雷鳥(’94,’95)、またはサンダーバード(’96、’97)の後ろに併結されて営業運転に入っていた
という興味深い運行でした。
運転ダイヤ(各年時刻表より)
【ゆき】
京阪神〜北陸の優等列車が通常経由する湖西線ではなく、東海道本線〜米原〜北陸本線というルートで運行されています。なお、このスジは夏の「リゾート立山号」と全く同じでした。’96年から京阪神エリア発時刻が1時間半繰り上げ出発した影響で、途中、木ノ本、武生の2駅で運転停車による現地到着時刻の時間調整を行っていました。★は富山地鉄線内での停車駅があったことを示しています(停車駅:寺田、五百石、岩峅寺(いわくらじ)、有峰口)。
本日は以上です。
過去のシュプール号はじめ、日本のスキー列車の歴史をまとめた一連のブログはこちらからご覧になれます。あわせてよろしくお願いいたします。
参考資料 1994年〜1998年のJTB時刻表、鉄道ダイヤ情報(シュプール号運転情報)