2022年前半のテーマの一つ、「日本の博覧会関連の臨時列車」です。

 

第20回目は「南紀熊野体験博」の臨時列車を取り上げます。正式名称は「JAPAN EXPO 南紀熊野体験博」、通称「体験博」とのこと。このシリーズでもいくつか取り上げていますが、かつての都市型博覧会とは異なり、テーマに沿った県下複数市町村を「パビリオン」と見立てた、広域地域型の博覧会の一つとして開催されています。

 


 

  博覧会の概要

 

南紀熊野体験博については、こちらのWikipediaも参照ください。

会 期 1999年 4月29日 〜 9月19日
来場実績 310万人 ※Wikipediaより
会 場

メーン会場(2ヶ所) 田辺市の新庄総合公園と那智勝浦町

 

この博覧会と臨時列車「きのくにシーサイド号」の結びつきについては、博覧会の会場間の移動と、その列車に乗車して移動中に見ることができる風景やその体験自体をパビリオンとして楽しむことがコンセプトだったようです。

 


 

  臨時列車の運行概要

 

 きのくにシーサイド号

運転区間 串本 〜 新宮
運転時期 会期中の指定日
使用車両・編成 ジョイフルトレイン「きのくにシーサイド」
(12系・24系客車混合編成、牽引機 DE10 1152号機)
→この博覧会に合わせて落成、運転開始しています。
運行
ダイヤ
【串本→新宮】
1号 8921レ 串本発11:04 → 新宮着12:01
3号 8923レ 串本発12:17 → 新宮着13:32
5号 8925レ 串本発13:28 → 新宮着14:42
7号 8927レ 串本発16:01 → 新宮着17:03

【新宮→串本】
2号 8922レ 新宮発8:46 → 串本着9:53
4号 8924レ 新宮発12:06 → 串本着13:11
6号 8926レ 新宮発14:26 → 串本着15:23
8号 8928レ 新宮発14:50 → 串本着15:50

途中停車駅(串本から):紀伊勝浦、那智

上記列車ダイヤは1999年7月号を参照しましたが、4月号では、運転日によって下記ダイヤに変更されていましたので、付記しておきます。
3号 9923レ 串本発12:07 → 新宮着12:59
7号 9927レ 串本発16:01 → 新宮着17:04
2号 9922レ 新宮発8:48 → 串本着9:56
6号 9926レ 新宮発13:24 → 串本着14:32

すべてが毎日運転されたわけではなく、ピーク期(夏休み)でも1日最大3往復の運転だったことを確認しています(運転日詳細は次項の時刻表紙面あり)。
 
備 考 全席指定席、座席指定料金は乗車区間関係なく、おとな510円、こども250円。
 

画像シェアサイトで「きのくにシーサイド」が確認できました。

 

 


 

  当時の時刻表紙面での臨時列車

 

1999年7月号の付録ページより。夏休み期間中のダイヤです。7月・8月は3往復、9月は2往復と、それぞれ週末を中心に運転されていました。

JTB時刻表 1999年7月号より

 

本日は以上です。

 

まとめページはこちらから

 

参考資料: 交通公社の時刻表 1987年4月号、9月号

参考ページ 博覧会、南紀熊野体験博、きのくにシーサイド(ともにWikipedia)