採用調査(バックグラウンドチェック)で、前職の退職理由が横領等の不正であると判明することがあります。
出来心による一回ぽっきりの不正から、長年に亘り多額の不正を働いていた人物まで多岐に及びます。
企業側は、社内の管理体制の甘さについて対外的な信用を無くすことを嫌ったり、他の従業員への精神的な悪影響を鑑みて、刑事事件にも解雇扱いにもせず内々で退職手続きをすることが多い様です。
時には弁償さえさせることなく辞めさせていることもあります。
ただ、これらの不正について、企業側がもっと従業員に出来心を起こさない様な環境にする、つまり脇を締めていたら起きなかったのでは。あるいは定期的な人事異動をしておれば、それほど多額の被害には及ばなかったのでは、といったケースが殆どです。

もちろん、不正を働いた人間が悪いのですが、その人間が魔が差す様な環境に置いた企業側の責任はゼロではありません。
トラブルが起きにくい環境を作ることも、企業の重要な責務です。