コンビニ | 僕は間違っているのだろうか・・

僕は間違っているのだろうか・・

思考は膠着状態になったまま自問自答を繰り返す
そしてまた波紋を投げかけるようにキーボードを叩く…
思いつくまま文章を書き連ねているだけのブログです


とあるコンビニ

暑い夏の日の午前中だった

店内ではパートのおばちゃんたちが働いている

そのうち一人のおばちゃん、

レジの奥で何やら帳簿を広げて事務作業中

何かの在庫チェックだろうか・・・



このコンビニは入口は自動ドアタイプで

お客さんが入ってくると自動ドアがウィーンって開く

すると、奥からそのおばちゃんが

「いらっしゃいまぁせぇぇぇぇぇ」と中年女性特有の半ウラ声でコールする



また、別のお客さんが来て、自動ドアがウィーンって開くと、奥の方から
「いらっしゃぁいまぁせぇぇぇぇ」

しかし今度は、

店から出て行こうとするお客さん、

当然、出て行く人にも自動ドアは反応しますからウィーンってドアが開きますね

すると奥から
「いらっしゃぁいまぁせぇぇぇぇ」

ん?

すると今度は雑誌コーナーからATMコーナーに移動する人。

自動ドアの前を通りますから、出入りしないけど自動ドアのセンサーが反応してウィーンって開きます。

「いらっしゃぁいまぁせぇぇぇぇ」

んん?

そこでぼくは気づいたんです。

このおばちゃん、奥で事務仕事しているから、店舗の人の出入りは見えないはず、

なので、

自動ドアの開く音に反応して
「いらっしゃぁいまぁせぇぇぇぇ」
とコールしているではないだろうか・・

その仮説を実証するために、ぼくは店舗入り口付近のコーヒーコーナーでコーヒーを入れるふりをしながら、自動ドアのセンサーが反応するであろう場所に、ぼくの著しく短い足をそっと伸ばしてみた。

ウィーン
「いらっしゃぁいまぁせぇぇぇぇ」

!!

やっぱりそうだ!

もう一度、短い足を伸ばしてみる

ウィーン
「いらっしゃぁいまぁせぇぇぇぇぇ」

もう完璧に理論は実証されました

あとは回数を重ねて実績をつくるだけ(何の?)

短足のばす
ウィーン
「いらっしゃぁいまぁせぇぇぇぇ」


短足のばす
ウィーン
「いらっしゃぁいまぁせぇぇぇぇ」


短足のばす
ウィーン
「いらっしゃぁいまぁせぇぇぇぇ」


この一連の動作を7~8回繰り返していたら

飲み物コーナーで品出しをしていた若いバイトの兄ちゃんが
違和感を感じたんでしょうね

だって、そんなに頻繁に客が入ってきていたら
店内の人口密度はバチカン市国みたいになっているだろうし、
レジ前は万里の長城のような行列ができているはず

スタスタスタ
バイト兄ちゃんが商品棚の影から、スッと姿をあらわして、こっちを見た
と、そのときちょうど、短足のばす、のタイミング
バッと目が合う・・・

ウィーン

「いらっしゃぁいまぁせぇぇぇぇ」と奥からおばちゃんのウラ声

・・・・

バイト兄ちゃんは目を大きく見開き
「あーーーっ!!」という顔をした

が、一瞬、間をおいて

「ニヤッ」とした

どうやらバイト兄ちゃんはすべてを悟った上で、その面白さに気づいたらしい

これはもう公認をいただいたようなもの

また性懲りもなく、ぼくは短足をのばす
ウィーン
「いらっしゃぁいまぁせぇぇぇぇ」

するとバイト兄ちゃんが「ニヤッ」と微笑む

短足のばす
ウィーン
「いらっしゃぁいまぁせぇぇぇぇ」
「ニヤッ」


短足のばす
ウィーン
「いらっしゃぁいまぁせぇぇぇぇ」
「ニヤッ」


その後、10回くらい繰り返し

ふと、ぼくは立ちどまり
夏の空を見上げ、独りつぶやいた

「そろそろ潮時・・か・・・」

すーっと自動ドアの前に行く・・

今度は本当に退店するために自動ドアが開く・・

ウィーン

「いらっしゃぁいまぁせぇぇぇぇ」

バイト兄ちゃんはもう微笑まない
「行ってしまわれるのですか・・・」
とでも言いたげな、ちょっと不安そうな顔

ぼくはそのバイト兄ちゃんに



と、腰の横あたりで小さくグッドラック

そのまま無言で店を立ち去った・・



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