自分には、これが足りない、あれがないと、ついマイナスの部分、

不足に目がいきがちです。

 

確かに、「ないもの」を探す方が、分かりやすいし、ラクです。

 

「持っているもの、あるものを言ってください」と言われたら、

あり過ぎて分からないものです。

 

 

以前、こんなことがありました。

 

庭の木の剪定をしようかなと、庭の木をみつめて立っていたら

(見つめて立っていたら、あやしいですよね105.png

 

ご近所の70代女性が通りかかり「なんしよっと?」と声をかけてきました。

 

この木が伸びたから、切ろうかなって考えていたところと話すと、

 

女性 「剪定鋏を持っておいで!」

 

私  家に探しに行って持ってきて「これあんまり切れないかも」

 

女性 「どら、貸してん!」と剪定挟みを持ってチョキチョキ「切れるがね!」

 

私  「意外と切れるね」

 

女性 「「馬鹿とハサミは使いよう」って言うやろ?」

 

私  「そうやね^^」

 

そして、なぜか、2人で「馬鹿 と ハサミは 使いよう」と園児のようにリズムよく

3回言って笑っていました102.png102.png

 

 

 

アドラーは

「大切なのは何が与えられているかではなく、与えられているものをどう使うかだ」

といっています。

 

アドラーの心理学は、何を持っているか「所有の心理学」ではなく、

「使用の心理学」といわれます。

 

 

 

私は、切れの悪いハサミをもっている(所有の心理)だったのですが、

 

馬鹿とハサミは使いよう(使用の心理)を使い、立派に剪定できたのです。

 

 

この女性は、長年農業に携わっていたので、草取りも上手です。

 

私と同じ手を持っている(所有の心理)のに、使い方ひとつ(使用の心理)で上手に草を取るのです。

 

 

与えられたものを大事に使う。使い方を工夫してみる。

 

日常生活の中からの学びは、大きいです。