七十二候が霜降の末候に変わり、楓 (かえで) や蔦の葉が色づく頃となりました。
モミジとカエデの秘密
皆さんはモミジとカエデの違いってご存知ですか?
実は植物の分類学上、カエデもモミジも同じカエデ科カエデ属の植物で、明確に区別されていません。
「じゃあモミジもカエデも結局一緒?」結論から言うとそういうことになります。「○○モミジ」と呼ばれる樹木はカエデの一種です。
また、モミジとカエデを区別しているのは日本だけで、外国ではカエデ属の植物を全て「maple」と呼んでいるようです。
名前の由来
カエデは、葉の形がカエルの手に似ていることから「カエルデ→カエデ」となまって、その名が付けられたと言われています。
一方、モミジは「もみづ」という動詞に由来しています。もみづは、草木の葉が赤色または黄色になること。そこから派生した「もみぢ」という名詞は葉が色づく様、または、紅葉そのものを指すようになりました。
つまり、モミジは特定の植物の名称ではなく、もともとは現象の名前だったわけです。
蔦の紅葉
木々の紅葉も素敵ですが、フェンスや家の外壁を鮮やかに彩る蔦の葉も、紅葉した姿は非常に魅力的です。
ただ、全ての蔦が赤く色づくわけではありません。
蔦の紅葉
秋になると美しく紅葉するのは「夏蔦」というもの。
冬の落葉時には、先に葉の部分だけが落ち、そのあと残った茎が落ちるというのが特徴です。
一方、冬になっても落葉せず、常に緑色のものを「冬蔦」といいます。育つ環境によっては赤みを帯びてくるものもありますが、ほんの少し色づく程度で、夏になれば色が戻るようです。
(ウェザーニュースより)