鈴木正人の自伝「まぁいいっか!」 -30ページ目

鈴木正人の自伝「まぁいいっか!」

重度の身体障害がある鈴木正人(すすきまさひと)のブログ
1972年生まれ、三重県松阪市に暮らしています。
普段僕は車イスで生活をしています。
自分のこれまでの人生をまとめてみました。

僕が4歳頃の話。当時、庭にはポリバケツほどの穴があった。その穴は砂場遊びが好きだった僕のために父が掘ったものだ。遊びは進化して、父は穴と屋根からつながる雨樋パイプをトンネルで繋げた。ホースで水を送るとトンネルを通って穴に水が流れ込む。その様子を僕はキャッキャ言いながら楽しんでいた。

 

しかし、この穴が問題を引き起こしていた。大雨が降ると穴から雨水が溢れ出し庭が水溜まりになってしまうのだ。水が溜まると土がぬかるんで、車イスで進めなくなる。それを気にしていた父は梅雨になる前に何とかしたいと考えていて、ある日の休日父は雨水の通り道を作り始めた。

 

父は僕を呼び、「となりで見とけよ」と言う。父が何かを作ったりするときはいつも隣で作業を見せてくれた。父は作業をするときいつも計画的に進めるタイプの人で、この日も庭の全体を見渡しながらどの経路で進めていけばいいか考えていた。屋根の下から穴を掘り、そこから花畑に向かって溝を掘って行く計画だ。計画が決まればスコップやクワを持って作業に取り掛かる。屋根から下に伸びるパイプの出口から掘り進めて行く。父は一つ一つの作業を僕に分かりやすく説明してくれた。その日の内に雨樋から花畑までの溝を掘り、水は流れるようになった。

 

「この溝をパイプで繋げてしまおう」と父は言い、僕も一緒にホームセンターへ行き、資材の買い出しに行った。そして別の日には雨樋からパイプを延長し花畑まで繋げた。そして溝に土を戻し元の庭に戻った。父は器用な人なのでこんな作業は朝飯前だった。

 

家でなにか問題が起こっても父は知恵と経験で色々考えて、最善の方法で解決してくれた。僕のことをいつも最優先に考えてくれた。

 

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